危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレス、「大麻合法化の光と闇」を生々しく取材
思い出深い取材旅は…「一番ヤバかったのはメキシコの麻薬戦争」
――番組が同行する取材旅はどのように行われるんですか?
「基本的に、こちらが調べたり考えたりして仮説を立てた取材案件に、番組が同行しています。現地で何が撮れるかもわからないのに予算をつけて動く『クレイジージャーニー』ってすごいですよね。実際、収穫がイマイチでもそのまま放送してますから(笑)。たまに番組の同行取材が終わった後、僕だけ残って1人で取材を続けることもあります。そういう時も、そこで撮影した映像を後から提供することになりますけど……。そんな感じで何年か一緒にやってきましたが、一昨年に取材したものが今回放送できるのは本当に良かったです」
――これまで番組が同行した取材旅で、特に思い出深いものは?
「一番ヤバかったのはメキシコの麻薬戦争。ギャングたちの麻薬カルテルの取材です。僕的にもテレビ的にも限界だったと思うし、もう1回やれと言われても僕は無理!」
――ところで、ゴンザレスさんはなぜ危険地帯を取材するんですか?
「人の知らないことを知るのが面白いんです。表側には出てこない物事に対する単純な好奇心がベースですね。実は、自分の中では裏とか表とかあまり関係がなくて、そこにいる人はどんな暮らしをしていて、モノの品質や流通システムはどうなっているか、誰が儲けているのかといった仕組みを理解したいというのが一番。普通のビジネス取材なんかとあまり違わないんじゃないかな。
もちろん僕の取材対象は、社会問題や環境問題、政治……いろいろな背景を抱えていますが、それをどうにかしようとか、使命感に燃えているわけでもなく、構造を知りたいんです。自分が興味を持ったことを取材して発信しているだけですが、今もこの番組を見た方からいろいろ言っていただけるので、皆さんに関心を持っていただけているんだなと思っています」