「宇宙キャスター」商標申請のフリーアナの熱意「笑われていた肩書がモノになり始めてます」

タランチュラ、コオロギ、バッタも食べたと語る榎本麗美【写真:荒川祐史】
タランチュラ、コオロギ、バッタも食べたと語る榎本麗美【写真:荒川祐史】

宇宙に夢中の結婚観「宇宙人と結婚するのもあり(笑)。月で出会いたい」

 今後どんな活動をしようと考えているのか。

「宇宙は永遠、無限と思われがちですが、今、宇宙ゴミの問題とか、どうやって持続可能な宇宙をつくるかが課題となっています。私は宇宙と地球のサステナブルな未来のために貢献したいと考えています。たとえばカーナビのように、宇宙に向けて開発した技術は結果、地球の生活も便利にしてくれます。ただ、日本の宇宙開発の予算はアメリカと比べて約10分の1しかありません。私が世論を盛り上げて宇宙開発を促進させることができたら、結果、宇宙の技術が私たちの生活に還元され、地球での課題解決にもつながるのでは、との考えで頑張っています。世の中に貢献したいです」

 女性の関心を高めようと宇宙をテーマにしたアクセサリーブランドも立ち上げた。顧客が集うイベントやコミュニティーも予定している。だが榎本が考える宇宙ビジネスのプランは予想以上に壮大だった。キーワードは昆虫食だ。

「昆虫食を宇宙食にしようと検討されています。2014年に、国連の機関が未来の人口増加による食糧難に備え昆虫食を検討しましょうと発表し、そのニュースを私がキャスターとして伝えました。その時、衝撃を受け、使命感にかられ、まず私が本気で食べないと人に勧められないと思ってカンボジアに行き、タランチュラ、コオロギ、バッタをいためたり、揚げたりしているものを食べました。今はコオロギが総合的に栄養価も高く、繁殖もしやすく、味もおいしいと評価されています。粉末にしてお菓子を作るベンチャー企業もあります」

 昆虫食をどう宇宙食に結び付けるのか。

「私の作戦は、宇宙飛行士さんに宇宙へ持って行ってもらうのはハードルが高いので、民間で宇宙旅行に行く人に持って行ってもらう宇宙食を作ろうかと考えています。コオロギ宇宙バーとかコオロギお菓子を実現させたいです。コオロギはうまく使うとアーモンドのように香ばしくおいしい。2040年には月に1000人住むという予想がされていて、食料の月産月消を目指そうという話があります。月に牛や豚は連れて行けないため、月で繁殖できる動物性タンパク源が必要。昆虫食業界はまだ宇宙の知見が十分ではないので私がパイプになれたらと思っています」

 宇宙に夢中だ。あらためて個人的な夢や結婚についても聞いた。

「宇宙と地球の持続可能な未来をつくることに貢献したいです。また、2040年には月に基地がいくつかできて、人が住める街づくりを始めるそうなので、将来は月からニュースを伝えるキャスターになりたいです。私は宇宙を愛する人を宇宙人と呼んでいますが、宇宙人と結婚するのもあり(笑)。月で出会いたいです」。

□榎本麗美(えのもと・れみ)1983年2月13日、千葉県生まれ。大学卒業後、西日本放送アナウンサーに。2007年9月に同局を退社し、フリーアナに転身。13年から「日テレNEWS24」のキャスターを務めている。趣味はお菓子作り(昆虫食)。

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