今井絵理子議員の息子を指導、プロレスリングヒートアップとは? 社長レスラーが情熱を注ぐ道場

今井絵理子・参議院議員の息子にして聴覚に障害を持つレスラー、今井礼夢が聖地・後楽園ホールでファイトを繰り広げた。

ヒートアップ道場にはプロレス愛があふれている【写真:柴田惣一】
ヒートアップ道場にはプロレス愛があふれている【写真:柴田惣一】

今井礼夢が聖地・後楽園ホールでファイト「すごくうれしい気持ちになった」

 今井絵理子・参議院議員の息子にして聴覚に障害を持つレスラー、今井礼夢が聖地・後楽園ホールでファイトを繰り広げた。

 昨年12月のデビュー以来、さまざまな団体のリングに登場してきたが、ドラディションの4・16決戦で、初の聖地上陸を果たした。

 タッグマッチに出陣するも、師匠のTAMURAの軍門に屈した。苦い聖地初陣となったが「初めての後楽園ホールで試合をして、お客さんの多さにすごく緊張した。リングに上って『こんな有名な会場で、自分が試合ができるのか!』と、すごくうれしい気持ちになった。お客さんが盛り上がるように、気合の入った試合を全力ではできた」と、顔を輝かせた。試合前、藤波辰爾に指導してもらうなど、貴重な経験になったことだろう。

 所属するプロレスリングHEAT-UP(ヒートアップ)の社長レスラーTAMURAらのコーチを受け、着々と成長しており「練習も試合も大変だけど、ベルトを狙って頑張っていきたい」と前向きそのものだ。

 練習では携帯用ホワイトボードやスマホ画面を駆使。身振り手振りで全員が今井にアドバイスを送っている。とっさに筆談できないこともあるが、そんなとき、今井はじっと相手の顔を見る。表情から読み取ろうと必死で、それがとてもいじらしい。

 団体が一丸となって今井を温かく育てている。だが、決して甘やかしているわけではない。「いいね、さっきよりいいよ」と褒めた上で「でも、もう一度やってみようか」というような指導方法だ。基本を繰り返すことが大切だろう。

 怪我と隣り合わせの危険なリング上。甘いだけでは怪我につながる。逆に、厳しいだけでは心に怪我をする。そのさじ加減が絶妙だ。教えることは後輩のためだけではない。人を指導することによって、基本に立ち返り、自身の技量も再確認することができ、自分も勉強になるはず。一方的な指導ではなく、教える方も教わる方も、双方に良い相乗効果を生み出している。

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