藤井フミヤ、チェッカーズ歌う全国ツアーを再開「ずっと君に会いたかった」声出せない観客励ます
藤井兄弟の会話にほっこり
続けてチェッカーズ88年のアルバム「SCREW」から「Rolling my Stone」、90年のアルバム「OOPS!」から「100Vのペンギン」を披露。哀愁たっぷりの尚之のサックスが会場に響きわたる。
「できるだけの感染対策をやっております。席も見やすいでしょ? コンサートで声が出せないというのは無理な話ですが、始まる前に、お客がいるのか?と思うほど、みなさんちゃんとルールを守ってくれてありがとうございます」
本来なら声を張り上げたい観客の気持ちを察して感謝を伝え、前半戦最大の山場が訪れた。
「今回は懐かしい歌も歌おうと思っていますが、37、8年前ですかね。あの頃の自分に戻っていただきたいと思います。とりあえずいろんな思い出がよみがえると思いますが、それではタイムマシンにお連れしましょう」
バンドマスターの大島賢治(ドラム)が3拍子のカウントで合図を送り「星屑のステージ」(84年)へ。続けて「ジュリアに傷心」(84年)、「WANDERER」(87年)、「I Love you, SAYONARA」(87年)とヒットナンバーを4曲続けた。当時と変わらないフミヤの歌声に観客も感情を抑えきれない様子だったが、声援をグッと我慢してフミヤの歌声、演奏の1つひとつをかみしめながら、大きな手拍子と当時のフリで盛り上がった。
「若返ると疲れるね(笑)。どんな自分を思い出しましたか?」拍手が鳴りやまない。「(本当は)星屑とかジュリアで歓声を聞きたかったけど心の声を聞いておきます」「しゃべらない分、俺のイメージが壊れないから良いんだけど」と冗談を交えて話しかける。
後半戦は、バラードでスタート。尚之がアコースティックギターを持ち、チェッカーズ84年のアルバム「もっと!チェッカーズ」からドラマ「うちの子にかぎって…パート2」(TBS、85年4月~7月)の主題歌「ティーンネイジ・ドリーマー」、続けてフミヤの代表作「TRUE LOVE」(93年)をしっとりと歌い、97年のソロアルバム「PURE RED」から「ALIVE」を披露。
ここでジャケットを脱いだフミヤが「ちょっとシャツ直してくるわ」と言って袖に引っ込む。すると尚之が「じゃあつなぎで。『NATURALLY』(尚之のソロデビュー曲)聞いてください…できません!」戻ってきたフミヤが尚之に話しかけ「(袖で)びっくりしたよ(笑)。こういう時のために練習しとこうか?」ちょっとしたハプニングにもほっこりとした兄弟の一面を見せた。
続けて「後半は単純なロックンロールにしました。最近ロックンロールをやる人がいないよね。ロックンロールはどこに行っちゃったんだろう? 貴重だよ俺(笑)。じゃあノリノリで行こう(笑)」
「WE ARE ミーハー」(19年)、「GIRIGIRI ナイト」(16年)を終えて、「盛り上がって行こうぜ!」とチェッカーズの「NANA」(86年)がスタート。尚之のテナー・サックスがセクシーな音を奏でる。