田口、松重、光石、遠藤の元祖バイプレイヤーズ集合「大杉漣さんなくしてはできなかった」

映画「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」(松居大悟監督)の完成披露上映会イベントが29日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一ら12人のキャストが登壇した。

映画「バイプレイヤーズ」完成披露上映会に登壇した田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一ら12人のキャスト【写真:ENCOUNT編集部】
映画「バイプレイヤーズ」完成披露上映会に登壇した田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一ら12人のキャスト【写真:ENCOUNT編集部】

映画「バイプレイヤーズ」完成披露上映会イベントに12人のキャストが登壇

 映画「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」(松居大悟監督)の完成披露上映会イベントが29日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、田口トモロヲ、松重豊、光石研、遠藤憲一ら12人のキャストが登壇した。

 本作はテレビ東京の人気ドラマ「バイプレイヤーズ」シリーズの初の映画版。テレビ局の連ドラチームが隣り合わせのスタジオで撮影している富士山の麓の撮影所「バイプレウッド」を舞台に総勢100人のバイプレイヤーズが本人役で出演する。

 2017年の「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」から出演の“元祖バイプレイヤーズ”の田口は「大杉漣さんが我々にリーダーだったが、シーズン2の終盤に突然、いなくなってしまい、我々の旅は終了したと思っていた。1、2を立ち上げたスタッフがいろんなアイデアで模索してくれた」。松重は「実名をさらして役をやるのは大杉漣さんが考えたフォーマット。これが続くなら、大杉さんが生き続ける」。光石は「まさか深夜ドラマが映画になるとは思わなかった。熱望していたのは大杉さん。次の作品は(後輩の)みなさんが前列に来て、僕らが後ろに下がるのがいい」などと18年2月、シーズン2の撮影中に急逝した大杉漣さんをしのんだ。

 若手チームは、感謝の言葉を口々に。柄本時生は「渋谷でポスターを見たときから出たかった。ご褒美のような作品」、映画オリジナルメンバーとして出演する有村架純は「みなさんの思いが詰まった作品にご一緒できて、光栄。なんてぜいたくなご褒美なんだと思い、幸せを噛み締めていました」と振り返った。

 元祖と若手チームの間には世代間ギャップも。松重が「若い素晴らしい俳優たちは耳輪を付けているということに気づいた。ピアスって言うんですかね。僕らも付けましょうか」というと、柄本は「おしゃれが過ぎました」と苦笑。濱田岳も「ピアスを開けたくらいでジクジク言われたのは高校生以来ですよ。(元祖の方々は)部活の顧問の先生みたいな側面もあり、気さくでもありながら、一線ビシッと敷いている部分もあった。せっかくだから学んでいこうと思ったが、本番直前までしゃべっている。でも、戦友みたいで素敵だなと思っていると、日没が近くなると、早くおうちに帰りたいので、一様に黙ってしまう。おいおい、何を学べばいいのかと思った」と笑いながら舞台裏を明かした。

 ドラマの第1シリーズから携わり、本作のメガホンをとった松居監督は「シーズン2のときに、もう“バイプレイヤーズ”は無理だろうと思っていたが、連さんが映画にしたいと言っていたので、お祭りみたいものができた。感慨深いです」。最後に元祖たちは「バイプレイヤーズの映画化は大杉漣さんなくして、ありえなかった。楽しんでくれれば、蓮さんも喜ぶ」(田口)、「コロナ禍で、仕事がなくなると思ったときに、この企画は不死鳥のように蘇った。アメリカ版、韓国版、中国版ができたら面白い」(松重)、「宣伝してくれれば、大杉さんも喜ぶと思う」(光石)、「お祭りみたいな作品です。きっと蓮さんも満足していると思う」(遠藤)とそれぞれ改めて熱い思いを口にした。

 映画「バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~」は4月9日に公開される。

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