岡山で大ヒット“インディーズ映画”が都内上陸…俳人・住宅顕信の生き様を描く

本田監督(左)と主演の木口健太
本田監督(左)と主演の木口健太

 顕信の父親役の仁科は「ご両親にご挨拶して、墓参りをさせていただき、ご自宅では、顕信さんが生まれた頃からの写真をずっと見せていただきました。実際にいらっしゃる方と出会って、その役を演じるのは、すごいプレッシャーもありました。(撮影中は)夜な夜なコミュニケーションをとって、本当の家族みたいに過ごさせていただいたんですけど、木口くんは病気で入院してからのシーンは、一切食べ物を口にしなくなった。だんだんやつれていく姿を間近で見て、本当に俳優としてよくやったな、と思いました」と主役の苦労を労った。

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 母親役の八木景子も「毎日ご飯を一緒に食べて、一緒にいると、娘も息子も愛しく思えました。木口君が本当に何も口にしなくなってからは、私たちも喜んで食べてる場合じゃないんだっていうのがあって、だんだんみんな家族みんな痩せていくという感じになった。リアリティが出てきた反面、そういうことを見せないようにしたので、オリジナリティが出たんではないか」と振り返った。

『ずぶぬれて犬ころ』 (c)戸山創作所
『ずぶぬれて犬ころ』 (c)戸山創作所

 また、いじめに遭いながらも、顕信の俳句と出会って、生きる希望を見出す少年を演じた森安奏太は「映画主演は初めてだったので、舞台の仕事とは違って、映像の仕事は難しいなと思いました。(母親役の)田中(美里)さんはきれい方でした。僕は何回もテイクを撮ったのですが、田中さんはテイク1とか、すぐに終わったので、慣れているなあ、すごい尊敬しました」と初々しく話ししていた。

 最後に、木口は「この映画がたとえ面白くなかったとしても、彼の一つの句でも心に残って、彼の句集を読んでみようとか、そういうふうに映画以外のところでも広がっていけたら、僕はそれだけでこの映画を作った意味があるなって思えます。今日は、皆さんがこの場所に座って、見ていただけてるっていうだけで僕は本当にうれしいです。心から本当にありがとうございます」と何度も喜びを噛み締めていた。

 ほかに原田夏帆、坂城君、柳田幸則、大岩主弥が登壇した。

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