岡山で大ヒット“インディーズ映画”が都内上陸…俳人・住宅顕信の生き様を描く
2000年代にブームになった25歳で夭逝した岡山県出身の俳人・住宅(すみたく)顕信の生き様を描いた『ずぶぬれて犬ころ』(本田孝義監督)が6月1日、東京・渋谷のユーロスペースで初日を迎え、主演の木口健太(30)らキャスト陣が顔を揃えた。
映画『ずぶぬれて犬ころ』25歳で夭折した岡山県出身の俳人…2000年代ブームに
2000年代にブームになった25歳で夭逝した岡山県出身の俳人・住宅(すみたく)顕信の生き様を描いた『ずぶぬれて犬ころ』(本田孝義監督)が6月1日、東京・渋谷のユーロスペースで初日を迎え、主演の木口健太(30)らキャスト陣が顔を揃えた。
同映画は住宅顕信の人生を、現代のいじめられっ子の中学生(森安奏太)の目線から描くもの。映画『アウトレイジ 最終章』の仁科貴が顕信の父を、田中美里がもう一人の主人公である中学生の母役を演じ、映画『船、山にのぼる』『モバイルハウスのつくりかた』などドキュメンタリー映画で知られる本田監督が初めて劇映画に挑んだ。岡山では5月17日から先行公開され、連日ほぼ満席となるなど大ヒット中だ。
自らも出資し、クラウドファンディングなどで資金を調達し、ようやく映画初日にこぎつけた本田監督は、満席のスタートに感激。「15年ぐらい前に住宅顕信さんのブームがあったんですけど、5年ぐらい前に仕事に行き詰まり、精神的にちょっと厳しい時期に、『ずぶぬれて犬ころ』という俳句が僕の中で蘇ってきて、映画にしたいと思い、2年くらい前に撮影をしました。これだけ多くの方に見ていただくことができ、本当に嬉しく思っております」と喜んだ。
岡山での舞台あいさつでは感激のあまり、涙を見せた顕信役の木口。「今日は泣かないと思ってきましたけども、真面目な話をしたら、ダメですね」とこちらも胸いっぱいの様子。「実在の人物なんで、本当に生きている人を背負って、やらなくちゃいけないという覚悟は、みんなの共通認識としてありました。僕は精一杯やりましたが、もう皆さんの感想が全てだと思う」と言葉を選びながら話した。