「天才的」「希代の女優」…西田敏行、西島秀俊らが絶賛するモトーラ世理奈の才能とは
女優のモトーラ世理奈が主演する映画「風の電話」(諏訪敦彦監督、来年1月24日公開)の完成披露試写会が12月26日、東京・内幸町のイイノホールで行われ、西島秀俊、西田敏行、三浦友和、諏訪敦彦監督が登壇した。
来年1月公開の主演映画「風の電話」完成披露試写会
女優のモトーラ世理奈が主演する映画「風の電話」(諏訪敦彦監督、来年1月24日公開)の完成披露試写会が12月26日、東京・内幸町のイイノホールで行われ、西島秀俊、西田敏行、三浦友和、諏訪敦彦監督が登壇した。
本作は、2011年に岩手県大槌町在住のガーデンデザイナーが自宅の庭に設置し、「天国に繋がる電話」として人々に広まり、東日本大震災以降、3万人を超える人々が訪れている電話ボックス「風の電話」をモチーフにした初の映像作品。「2/デュオ」(1997)で長編監督デビュー以来、「M/OTHER」(99)や「ライオンは今夜死ぬ」(2017)などでフランスを始め、ヨーロッパで評価を受けている諏訪敦彦監督が18年ぶりに日本を舞台にメガホンを取った。
広島から故郷の岩手県大槌町へと旅する主人公ハルを演じたモトーラは「台本を頂いた時は読むのがつらすぎて……。小さい頃から親子の話、家族が亡くなってしまう話は苦手。だから、読み進められなくて、オーディションに行きたくないなと思っていました」と、素直な気持ちを吐露。舞台挨拶でも、司会者の質問に長い沈黙をする場面もたびたびだった。
しかし、アンニュイな雰囲気を漂わせるモトーラにはベテラン共演者から絶賛の声。西島は「諏訪さんが選んだ女優だな、と思いました。まったく嘘をつかない。才能がある。壇上にいると、何か本来の自分じゃないことをしたりするけども、(彼女は)自分が感じていること、信じられることを言葉にする天才的な女優だと思います」。三浦も「語らなくても、何か伝わるものを持っている女優」。西田も「50年くらい役者をやっているけども、稀代の女優だと思った。遠望して、真実を見つめている。こんなに目力が強い表現者は初めて。何か見透かされているような感じ。21歳だけども、人生を3周くらい回っているよう。すごい表現者が出てきたな。いろんな作品を観てみたいと思った」と褒め称えていた。