23歳新鋭監督が映画界に“働き方改革”「広告会社勤務を続け、映画を撮り続ける」

(C)2019 閉会宣言
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TOHO系のシネコンがメーン館は異例

――最近ではインディーズ映画が全国公開される例が少なくありません。この映画も全国十数館での拡大公開が決まっていますね。今後も増えていくと思いますが。

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「数年前までは、こういう映画がTOHOシネマズでかけてもらえることがなかったと思います。映画ビジネスを見てきている人たちの自主映画の捉え方が変わってきているんじゃないかなと思っています。チャンスが広がっているのか、単純に選択肢が増えているだけなのか……それは分からないですけども、ミニシアターが減っているというよりも、シネコンが増えることでチャンスが広がることはあるのかなと思います。シネコンの中には、ものすごい座席が少ない劇場もありますよね。だからこそ、その枠に入れてもらえるチャンスがあったんだと思います」

――大手広告会社にお勤めされていますが、今後の活動について教えてください。

「会社に勤めながら、映画監督を続けたいと思っています。この映画を見てくれた映画会社の方が『一緒に企画を進めましょう』と言ってくださっているので、形にできたらいいなと思います。僕の場合、映画だけをやってしまったら、視野が狭くなるところも出てきてしまうので、できれば、両方やっていきたいと思っています」

(C)2019 閉会宣言
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――監督のように、異業種で働きながら、映画を監督する若手が増えていますよ。映画界の働き方改革ですね。

「『月極オトコトモダチ』(6月8日公開)の監督、穐山茉由さんは映画美学校の同期なんです。彼女はアパレル業界で働きながらやっていますが、監督を続けて欲しいなと思っています。そういう人がどんどん増えて、働き方の多様化みたいな文脈で取り上げてもらったら、いいなと思いますね」

□奥山大史(おくやま・ひろし)1996年東京生まれ。初監督長編映画『僕はイエス様が嫌い』が、第66回サンセバスチャン国際映画祭の最優秀新人監督賞を史上最年少で受賞。学生時代に監督した短編映画『Tokyo 2001/10/21 22:32~22:41』(主演:大竹しのぶ)は、第23回釜山国際映画祭に正式出品された。撮影監督としても映画『過ぎていけ、延滞10代』や映画『最期の星』などを撮影する他、GUやLOFTのCM撮影も担当。

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