コロナ禍で婚活市場はどう変わった? “国際婚活”でタイ女性と成婚の男性に密着
新型コロナウイルス感染拡大の影響でさまざまな生活様式が一変している昨今。婚活市場でも大規模なお見合いパーティーの開催が難しく、多くの男女が苦戦を強いられている。そんななか、日本から国外に目を向け、わずか3か月で国際結婚を果たした男性の結納式に密着。今注目が高まる国際結婚の魅力と注意点に迫った。
結婚相談所に総額100万円以上を投じるも、農家の長男という経歴がネックに
新型コロナウイルス感染拡大の影響でさまざまな生活様式が一変している昨今。婚活市場でも大規模なお見合いパーティーの開催が難しく、多くの男女が苦戦を強いられている。そんななか、日本から国外に目を向け、わずか3か月で国際結婚を果たした男性の結納式に密着。今注目が高まる国際結婚の魅力と注意点に迫った。(取材・文=佐藤佑輔)
山梨県のブドウ農家を営む、梶原直人さん(39=仮名)が国際結婚専門プランを備える「一般社団法人NA-Cord協会」に登録したのは昨年10月。これまで4年以上、複数の結婚相談所に総額100万円以上を投じ婚活に励んできたが、一人息子で家業の農家を継ぐという条件が敬遠され、良縁には恵まれてこなかった。
プラン登録後、国際結婚について学ぶ婚活セミナーに参加し、そこにゲストとして参加していた在日タイ人のナットさん(35=仮名)と意気投合。交際1か月でお互いに結婚を意識し、わずか3か月で結納を交わした。
「日本では農家の長男というだけで遠慮する女性が多かったですが、彼女の実家はタイで養蚕用の桑農家をやっている。農業に対するイメージも好意的で、積極的に手伝ってくれると言っています」と梶原さん。ナットさんも「タイの友人から日本人との国際結婚はどうかと聞かれたら、おすすめだよと答えます。日本の男性は心優しく女性を大事にしてくれますし、日本はとても住みやすく、経済的にも豊かで安心して子育てができます」と国際結婚を前向きに捉えている。
婚活における国際結婚へのアプローチは大きく3つ。登録者自ら海外に渡航し、短期間で複数回のお見合いを現地でまとめて行うケース。現地の外国人を日本へ招聘(しょうへい)するケース。そして、今回のような在日外国人と関係を発展させるケースだ。昨今はコロナ禍で海外渡航が大きく制限。ナットさんはタイ料理の弁当屋に就職が決まり昨年10月に来日したばかりで、梶原さんのように初参加のセミナーで出会えたことはかなりの幸運と言える。