塾講師芸人が挑むR-1グランプリ決勝 獨協大学卒業の寺田寛明「1発で頂点を」
事務所の先輩・バカリズムからのアドバイスは…
――今年はルール変更があり、出場資格が「プロは芸歴10年以内」となりました。ベテラン勢がいない大会となったことについては、どう思われましたか。
「正直、チャンスだなとは思いました。今までの決勝進出者、マセキ芸能社で言えばルシファー吉岡さんが身近で、一緒の事務所ライブに出ているのですが、強すぎると感じていて、この人にどう勝てばいいのかというのは、ずっと考えていました。ルール変更を知ってから、今年出場資格のある芸人は気合の入り方が違いますよね。森本サイダーとかは同じライブに出ることもあったのですが、みんな決勝進出を狙うようなネタの調整をしていたので」
――マセキ芸能社さんからは、かが屋 賀屋さん、高田ぽる子さんも決勝進出となりました。
「マセキ芸能社の人は決勝には行くのですが、まだチャンピオンは生まれていません。僕はただのお笑いファンだった時期が長いので、バカリズムさんが優勝していないのはおかしいと、それは個人的にお笑いファンとして不満なので、マセキ芸能社で優勝したいという思いは強くあります」
――バカリズムさんからアドバイスなどは。
「何度か単独ライブのお手伝いをさせていただいたことがあるのですが、好きすぎて、しゃべれていません。ちょっと好きすぎて無理だなと思いながら、ファンであることも伝えずに、無難な会話をしていましたね(笑)」
――バカリズムさんもフリップネタをしますが、影響を受けたことは。
「バカリズムさんは基本的に絵で、僕は絵がまったく書けないので、そこでは影響を受けていませんね。でも、『バカリズム案』というライブがあるのですが、それはスライドショーで展開されるライブで、そこからは影響を受けたこともあります。フリップという点では、文字だけのヒューマン中村さんから影響を受けているかもしれません」
――同じ事務所で決勝進出者の賀屋さん、高田さんは意識されますか。
「賀屋に関しては、あっちが売れているので、負けたくない気持ちはあるんですが、やはり芸歴2年目の高田のほうが意識しちゃいますね。高田もフリップネタなので。今回のファーストステージは、点数で明確に順位が出るので、負けたくないという気持ちはあります」
――決勝へ向けての意気込みをお願いします。
「今年は、完全に優勝を狙っています! たくさん決勝に出れば出るほど、不利になるような気もするので(笑)、1発で頂点を獲らないといけないと思っています。応援よろしくお願いします」
後編では、アイドルオタクとしての顔、R-1優勝後の野望に迫る。
□寺田寛明(てらだ・ひろあき)、1990年10月6日、埼玉県草加市出身。マセキ芸能社所属のピン芸人。学生お笑い、アマチュアをへて、2013年にプロの芸人としてデビュー。芸人の傍ら塾講師のアルバイトをしており、国語や数学、英語を絡めた授業風のフリップネタを得意とする。今年、「R-1グランプリ2021」で初の決勝進出を決めた。プライベートでは、年間100現場以上のアイドルライブに通うほどのアイドルオタク。
「R-1グランプリ2021」決勝戦は、3月7日にカンテレ・フジテレビ系全国ネットで午後7時から生放送(一部地域を除く)。ゆりやんレトリィバァ、kento fukaya、ZAZY、寺田寛明、かが屋賀屋、高田ぽる子、土屋、吉住、森本サイダーが決勝進出を決めており、この9人に復活ステージを勝ち抜いた1人が加わり、19代目王者の称号と優勝賞金500万円を巡る戦いが繰り広げられる。
「R-1グランプリ2021」公式HP:https://www.r-1gp.com/