二宮健監督の「とんかつDJアゲ太郎」や「疑惑とダンス」などの作品に俳優として出演し、個性ある演技で注目をされていた小村昌士の初長編監督作品で、「アルプススタンドのはしの方」「テロルンとルンルン」などで今最も注目を集める新人女優の1人である小野莉奈とタッグを組んだ映画「POP！」の、各映画祭での出品、上映日程が発表となった。

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　興行での劇場公開が未決定ながらも、早くもインディーズ映画の中で注目が集まる1本となりつつある。

[出品・招待映画祭]
・MOOSIC LAB [JOINT] 2020→2021 コンペティション部門
期間：2/22～4/16

・第16回大阪アジアン映画祭 インディーフォーラム部門 正式招待
期間：3/5～3/14

　また、MOOSIC LAB [JOINT] 2020→2021での全ての上映後のアフタートークショーに監督、小野ほか出演キャストや音楽を担当したAru-2が登壇することも決まった。

　小村監督は「映画『POP！』は小野莉奈さん演じる主人公・柏倉リンが、TVのチャリティー番組でオフィシャルチャリティーサポーターを務めながら、子供と大人のはざまで芽生える葛藤と、自分以外の周りに対する違和感に気付いていく物語です。チャリティーという得体の知れない重圧を背負って、世界が平和になるために笑顔で募金を募る19歳の女性を、小野さんにしか出来ない表情で見事に演じてくれました」とコメント。そして、音楽のAru-2について「MOOSIC LABの企画が始まったときに、真っ先にAru-2が浮かびました。完成した作品は、Aru-2のビートでなければ成立しない映画になったと思います。是非劇場でご覧ください」と続けた。

　小野は「完成した作品を拝見した時、監督の小村さんとリンちゃんについて何回も話し合った日々を思い出しました。小村さんだけでなくいろいろな方に役について相談しながら、考えて、迷って、考えて。そうやって、リンちゃん像を作っていきました。自分だけの想像力だけでは足りないくらい、リンちゃんは想像力の豊かな子でした。皆さんが、リンちゃんをどう解釈するのか私は気になります。演じている私でさえ、リンちゃんが分からなくなったからです。でも、リンちゃんのことが分からなくて悩んでいる途中でこれがリンちゃんなのかもしれないって気づいたこともありました。物語の途中で子供から大人になるりんちゃんを是非見に来て下さい」とメッセージを寄せた。

【ストーリー】
地方テレビ局のチャャリティー番組「明日のアース」でオフィシャルチャリティーサポーターをつとめる柏倉リン（19）。リンは番組内でハート型のかぶりものを被り「世界平和」を謳っていながらも、実生活では二十歳を目前にして「愛」というものに悩んでいる。スタッフの大人達とは馬が合わず、バイト先の駐車場でも無断駐車されるなど上手くいかないことが多い。リンは周りの大人たちの言動に疑念的な感情を抱きながら、二十歳という人生の節目を迎えることになる。