「バキ道」板垣恵介氏が相撲の魅力に取りつかれた理由 「浮き世離れした話をたくさん聞きたい」
朝青龍に体当たりして放物線上に飛んだマネジャー
――臨場感のあるお話です。
「俺が見たのは宮城野部屋だったから、白鵬関が出てくるまでそれが続いていくわけ。それは強いというか当たり前なんだけど、すごいんだよな、生身の音が。あんな当たり方をされたら、我々が思い切りカラダをぶつけても、放物線で飛んでいくと思う」
――すごい迫力ですね。
「実際、そういうシーンを見たしね」
――ご覧になったんですか!?
「テレビだったけど、朝青龍関のマネジャーさんが、80キロは超えているだろうな。いいガタイをしているんだけど、その人と朝青龍関が海岸で、立ち合いというか体当たりで、お互いにヨーイドン! でやったけど、放物線で飛んだもの。もし俺なんかが当たったら、見えないところまで行っちゃうよ(笑)」
――そんな場面には絶対に遭遇したくないから、近づきたくないですね(笑)。
「いやあ、絶対にやらないよ。知っているよ、彼らは自分たちの強さを」
――実は以前、曙VSホイス・グレイシー戦(2004年12月31日、大阪ドーム)の記者会見がハワイで行われたことがあって、その席上、曙さんがいすに座ったら、そのいすが壊れたんです。バラエティー番組かと思ったことがありまして(笑)。
「曙関はデッカいよな。俺、格闘技の選手は見慣れてるけど、あの人の大きさだけは違ってたよ。動き出すと、ゾウの重心の動かし方と似ているのよ」
――ゾウですか!
「全然、次元が違って見えた」
――先生は以前、石井慧選手の結婚披露宴に出席された際に、バルトさんとも遭遇されたことがあるそうですね。
「デカかった。もう人の大きさじゃないもん、そばで見る私服のバルトの大きさって。俺、思わず家族に電話したもの。今、目の前に引退したバルト関がいると。そしたら『大きいの?』って聞いてきたから、『もう不動産レベルだ』って答えた(笑)」
――例えが先生らしいです。
「君なら住めるよ、バルトのカラダの中に。なんならちょっと無理すればメゾネットで住めるって(笑)」