映画「痛くない死に方」完成披露舞台あいさつが2日、渋谷・ユーロライブで行われ、主演の柄本佑、坂井真紀、宇崎竜童、奥田瑛二ら出演陣と高橋伴明監督が登壇。製作秘話を明かした。

　本作は実際に兵庫・尼崎で在宅医を務める長尾和宏著の同名ベストセラーが原作。奥田演じる長尾がモデルの町医者との交流で、柄本演じる若き在宅医が成長していく物語だ。

　末期がん患者の役を演じる宇崎は「伴明監督とは30代の頃から酒場での長い付き合いになるが、自分の役は伴明監督そのまま。何をやってきたか全部知ってるので、何も考えずにそのまま演じた。芝居は一切やっておりません」とあいさつ。

　劇中ではトレードマークのオールバックではなく、あられもない白髪頭を披露しており「この何十年やってる髪型は、（スタイリングに）25分かかる。25分かけて宇崎に偽装して表に出ているわけです。末期がんでやるかな、やらないよなと。あまり人にお見せしたことはないんですけど、あれが私の本当の白髪です」と告白した。さらに、訪問看護師に臀部を晒すシーンもあり「台本見て、監督に1つだけ、あれ、お尻映さないでくれる？　とお願いした」と赤面エピソードを交え笑いを誘った。

　また、奥田は娘・安藤サクラの夫であり義理の親子という間柄の柄本に「本を読んで、主役が息子じゃねえかと。まあ、義理ですけど。我が一族はすごい俳優ばかり。婿だからどうとかではなく、役同士で存在するってなんだろう新しい境地に突入した。非常に素敵な現場でした」と話した。

　映画「痛くない死に方」は20日にシネスイッチ銀座ほか全国で順次公開される。