35歳で現役引退した元プロレスラー コロナ禍にもめげない実業家の現在地
ヤングライオン時代は財産「貴重な出会いもたくさんあった」
現在のプロレスは「アクロバットのようですごい。自分たちとは違うプロレスだよね」ととらえている。35歳で引退したことは、ちょっとばかり後悔している。「集中的にトレーニングすれば、体は少しは戻るかも知れない」と自信ありげ。ただし、たとえエキシビションでも復帰する気はない。「もう63歳だよ」と苦笑い。
「寝て、食って、練習すれば良かった、新日本道場のヤングライオン時代が何よりもの財産。練習は厳しかったけど、本当に楽しかったし、一般のサラリーマンではありえない貴重な出会いもたくさんあった」と、プロレスラーとしての13年間を肥やしにして、今の自分があるという。
もちろん代償も大きい。「首、腰、膝、肘……全身痛いよ。親指も痛い。若い時はこれくらい大丈夫だ、と甘く考えていたし、鍛えているから平気だ、とタカをくくっていたけど、年取るとあちこち出てくるよね」と体のメンテナンスは欠かせない。
今の若い選手に「けがや不調を軽く考えないで、その時その時しっかりケアした方が良い」とアドバイス。経験者は語る。実際に経験した人の言葉は貴重だ。
プロレス界とはOBが集まる親睦会に顔を出している。いろいろな人と連絡はいつでも取れるという。あの人とはダメ、あの人とは会いたくないなどNGの多い世界だが、新倉氏には壁はないようだ。
プロレスラーそして実業家として活躍してきた新倉氏の話は貴重なエピソードばかり。新倉塾。ぜひとも考えてほしい。