「小栗旬になれる」と思い飛び込んで10年、葉山奨之が語る“大人”との境目
デビュー10年目の25歳「『大人』との境目に立っている」
――中学校の時の思いがよみがえったわけですね。それにしても、葉山さんは早くに自分がやりたいことを見つけられたのはよかったですよね。2011年にデビューされましたが、今年でデビュー10年目。そういう意味では、気持ちも違うんじゃないですか?
「自分自身は何も変わってないと思っているんですけど、今25歳ですが、『大人』との境目に立っているのかなと思います。デビュー10年目にこのドラマに巡り会えたことに縁を感じ、今まで自分がやってきたもの、教わってきたものを全部表現できたらと思っています」
――ドラマはいろんなエッセンスが盛り込んでいます。そういう意味では見せ場も多いそうですよね。
「前半はコメディー。中盤はちょっとラブっぽいところもあり、最後は人間としてグッと来るものを残すような作品です。ヒロインの仙夏はぶっ飛んでいるキャラクターですが、僕のキャラクターは視聴者の代弁者といった役割もあると思っています。僕がぶれてしまうと、見ている方は混乱してしまうと思うので、ぶれずにしっかりとメリハリをつけて、見せていけたらと思います」
――共演者との顔合わせは?
「今のご時世なので、まだお会いできていませんが、共演させていただいたことがある方たちが多く、ステキな方ばかりで、そこにはすごく安心感があります」
――仙夏の岡田さんの印象はいかがですか?
「結実ちゃんとは、先日まで違う作品(連続ドラマW『夜がどれほど暗くても』WOWOW)でご一緒でした。社会派の作品で、撮影現場も緊張感があり、かつ僕のことを憎んでいる役だったので、あまり話せなかったんですけど、終わった後はフランクに喋っていました。結実ちゃんなら、持ち前の明るさで撮影の3か月を乗り越えられると思います。自分より年下ですけども、しっかりされているので、“先輩ついていきます!”って感じです(笑)」
――ドラマの撮影で楽しみにしていることは?
「大変な状況下でいろいろ制限があったり、コミュニケーションもなかなか取りつらかったりする現場になるとは思うんですけど、感染や健康に気をつけながら、その状況を皆で乗り越えて“こんな楽しいものを作れたんだ”となれるようにと思っています」
――コロナ禍での自粛を経て、ご自身が変わったこと、心境の変化はいかがですか?
「“緊急事態宣言”、漢字を見ただけでも怖いですよね。インパクトの強いことが生きている時代に起こるとは思いませんでした。自粛期間中はたくさん考えましたね。エンターテインメントは不要不急じゃないかとも思いましたが、こうやって物を作っている人たちは一般の人たちに夢を与えたり、希望を与えたりしているんじゃないかと思います。そのエンターテインメントがなくなると、一般の人たちは、もっと気持ちが下がってしまう。僕自身も、緊急事態宣言中にいろんな作品に触れて、元気をもらえました。こういう生き方もあるんだ、こういう人もいるんだと感じさせるのが僕の仕事だと思うので、たくさんの人に明るくなってほしいなと思いました」