朝ドラ、大河を経験、初の月9にも挑戦 2000年生まれの“新星”が振り返る充実の1年

NHK朝ドラ、大河にも挑戦した充実の1年を振り返る望月歩【写真:荒川祐史】
NHK朝ドラ、大河にも挑戦した充実の1年を振り返る望月歩【写真:荒川祐史】

コロナが収まったら「バーに行ってみたい」

 今、1番夢中になっているのは、対テロ特殊部隊「レインボー」がテロリストを倒す対戦型ゲーム「レインボーシックス シージ」だそう。「シューティングゲームなんですが、戦略を立てるのが面白いんですよ。ほかにも、いろんなゲームをやっていますが、俳優仲間にもゲーム好きが多いんです。濱田龍臣とは昔から一緒にやっています。濱田龍臣の友達ともやったり、会ったことがない役者さんともゲームでつながったりしています」。

 望月は15年、映画「ソロモンの偽証」で転落死する中学生を演じて、話題となる。以降、「五億円のじんせい」では、募金5億円で心臓手術に成功したことがきっかけで、お金と人生に向き合う17歳の主人公を、「向こうの家」では家庭崩壊に直面する主人公を演じた。演じるポジションの違いはどんなふうに受け止めているのか。

「主演では監督と話せる時間も長いので、役を固められるのですが、メンバーの一員として出演する場合は、求められるものに応えていかないといけない。だから、もっと瞬発力をつけたいなと思っています。たまに台本を読み間違えていたな、ということがあるんですよ。だから、監督が思っているところの上を行くような演技を見せたい。現場で求められているものを、一発目から出せるようにはしたいなと思っています」

 コロナ禍の自粛期間はゲーム三昧だったそうだが、その後はNHK朝の連続テレビ小説「エール」での銀行員役、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の細川忠興役と、伝統あるドラマ枠での出演が続き、充実の1年だった。「いろんなことをやらせていただき、踏み出した一歩一歩がすごく大きいものになったな、という気がしています。自分なりに頑張っているので、満足はしています。今後はもっともっと踏み切れるようにしたいと思っています」。

「僕が参加したのは8話からですが、2クールのドラマは役を成長させられるのが楽しいですね。ウッシーは自分だけの正義だった人が、この人のために動いてあげたいと思い、周りがそれを認めてくれる。視聴者のみなさんも、そんなことを感じてもらえるようにしたいです」

 最後に「今やりたいことは?」と聞くと、「コロナが収まったら、の話ですけど、バーに行ったり、自分が経験してないものを経験したいなと思います。(ドラマの中で)、ウッシーが言うんですよ。『このバーによく行きますよ』ってね(笑)」。今年9月に20歳を迎えて、成人の仲間入りした望月。その好奇心は旺盛。俳優としても、人間としても、まだまだ伸び盛りだ。

□望月歩(もちづき・あゆむ)2000年9月28日生まれ。14年WOWOWドラマ「埋もれる」で本格デビュー。15年、宮部みゆき原作の映画「ソロモンの偽証」で転落死を遂げた中学生役を怪演。19年に日本テレビ系「3年A組―今から皆さんは、人質です―」で演じた高校生役が話題を呼び、映画「五億円のじんせい」「向こうの家」では主演。20年には、NHK連続テレビ小説「エール」、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」に出演。

スタイリスト:山田梨乃

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