テーマは「爆動」 大みそかに116戦目の格闘技戦“リアルプロレスラー”ミノワマンが激白
何軒もビデオ屋を回った過去
――RIZINに関しては、どんな印象を持っていましたか?
「実は夏くらいだったかな。たまたまRIZINの映像を見る機会があって、その頃から自分も出たいなと思い始めていて。オファーがあるかは分からないけど、もしあった時にいつでも出られるように準備だけはしていようと思っていて。そしたら今回の話をいただいて。即やりますって言いましたね」
――念願がかなったわけですね。
「思い続けていたら、気持ちが伝わったのかなと思います(とニコリ)」
――今回の「RIZIN.26」では朝倉海VS堀口恭司によるバンタム級タイトルマッチがあったり、那須川天心選手が活躍していたりと、ミノワマンが主軸で出ていた頃とはかなりメンバーが入れ替わっています。
「あの年齢で、あの身体能力で、技術にしても駆け引きにしてもできるのはすごいですね。技術が昔と全然違います。それを感じます。もちろん、情報量が僕らの頃とは全然違いますから、そう思うと、次の世代はどうなるんだろうっていう気がします」
――ミノワマンの若い頃とは、圧倒的に情報量が違いますもんね。
「ええ。僕らの頃は一つの技術を覚えるのに、何軒もビデオ屋さんを回って、そういうビデオテープを見つけに行ったり、関節技講座に行ったりしていましたけど、今はもう(ネット上にある動画を見ながら)数秒で覚えられますので」
――ネット上に配信されている動画の数も無数にあります。
「自分で学べると思いますね、技術っていうのは。もちろん道場に通って教えてもらうほうが吸収率はいいと思うんですけど、個人で学べる環境にあると思いますね。僕自身も今はYouTubeだったりインスタグラムで見たりして学んでいますので」
――実際、ミノワマンも『ミノワマンワールド』というYouTubeチャンネルを開設していますけど、今後やっていきたいことはありますか?
「僕は他のジャンルの方と対戦系で対戦したり、いろんな分野の方に話を聞いたりさせてもらっているんですけど、これからもいろんな分野の方と交流するようなことをしていきたいと思っています」
――ミノワマンが自ら発信していくのも、令和の時代だなあという気がします。
「もう自分がメディアになっていく時代なんだと思っています。それはもうそういう世の中だと思っています。自分から発信していかないと見てくれない、知ってもらえない時代なんだって。なので、だいたいSNS関係はやっていますけど、2年くらい前までは全くやっていなかったんですね」
――SNSに触れるのが遅かった?
「だと思います。ブログすらやっていなくて(苦笑)。でも、いざ触れてみたら、今はそれがないと仕事ができなかったり、情報も得られなかったりするので。それと今年はコロナの関係で外出ができない時間が増えたので、前々からやろうと思っていたYouTubeも6月に開始することができた。今は自分で編集を学びながら、ちょっとずつ更新して行っている感じです」
――確かに、今は選手が個人個人で発信していく時代だと思いますね。
「自分をアピールして、自分で売っていく時代なんだと思います」
――PRIDE時代には大みそかはミノワマンが第1試合だった記憶がありますけど、今回の希望はありますか?
「いや、僕は何試合目でも大丈夫です。第1試合だと始まる時間が読めるので、調整が楽なんです。後半の試合だと、何時に始まるのかが前後したりするので。なので、もし第1試合ならその役割を全うして試合に臨みますし。ですので僕は何試合目でも、決まったらそこに全力で向かっていきます」
――もちろん、今回のスダリオ戦でも一本勝ちかKOを狙っていきますかね?
「狙っていきます。もちろん、それは狙っていきたいと思っています(キッパリ)」
□ミノワマン 1976年1月12日、岐阜県生まれ。172センチ、88キロ。97年にパンクラス入団。常軌を逸したファイトスタイルが人気を博し、菊田早苗、郷野聡寛らと激闘を展開。03年からは主戦場をPRIDEに移すと、ステファン・レコ、フィル・バローニなどといった強豪から勝利。07年8月よりHERO’Sに参戦し、無差別級での対戦を信条としながら、バタービーンやズールといった巨漢ファイターとも真っ向勝負を展開。DREAM参戦後もイ・グォンボム、エロール・ジマーマンといったヘビー級戦士から勝利を収め、09年に行われたスーパーハルクトーナメントではボブ・サップ、チェ・ホンマン、ソクジュをすべて一本・KOで倒して見事優勝を果たした。“超人ミノワマン”がRIZINのリングでどんなパフォーマンスを見せるのか、期待が高まる。