テーマは「爆動」 大みそかに116戦目の格闘技戦“リアルプロレスラー”ミノワマンが激白
いかに相手の攻撃を食らわないか
――直近だとIGFの鈴川真一(元若麒麟)選手とのMMA戦(14年8月23日、両国国技館)が大相撲出身者でしたけど、あの試合が参考になる感じでしょうかね?
「そうですね。鈴川選手は押す方向の力がすごいなっていうのがありましたからね。あとは、過去にやった相撲の方だと、戦闘竜さんとか曙さんと肌を合わせた時に、例えば張り手を一発食らった時の、ここって決めた時の力の強さはとてつもないっていうのを感じました。そこにいるとドーンと吹っ飛ばされちゃいますね」
――やっぱり、いかに食らわないかが勝負の分かれ目になりますね。
「そうですね。とにかくパワーがすごいんですよ。相撲の方っていうのは格闘家のパワーとかプロレスラーのパワーとはちょっと違ったパワーを感じますね」
――さいたまスーパーアリーナで試合をするのはいつ以来ですかね?
「10年ぶりくらいだと思います」
――「格闘技の聖地」とも呼ばれる、さいたまスーパーアリーナで試合をするのが10年ぶりだと考えると、もしかしたらミノワマンを初めて見る方もいるんじゃないかと思います。
「かなりいらっしゃると思いますし、僕のことを、今回は同じ世代のお父さんが見て知っているとか、実際、リアルタイムの試合を見たことがないっていう人が多いので、全く知らない人もいますので新鮮な感じですし、その人たちが僕の試合スタイルを見た時の反応とかも楽しみですね」
――そこは興味深いですね!
「ええ。また、今の時代に、この無差別級っていう試合がどう思われるのかも楽しみですね」
――確かに。そこは面白い!
「そこは僕らもそうだったんですけど、その時の“今”しか見ていませんでしたので、“今”しか見ていないってことは、ちょうどそこに(かつての“今”だった)自分の試合を見せられるし、その時の反応が楽しみでもあります」
――最近はほぼ階級制の試合しか存在しない状況なので、そこは楽しみですね。
「僕も階級制の試合はしているので、その苦しさや厳しさは知っているつもりでいます。特に減量していく時の苦しさですよね。(計量で)オーバーしてしまった時は悔しいと思いますし、階級制の試合は階級制の試合のルールと勝負があるし、どちらも大変ですけど、大変さが違う気がしますね」
――今回のスダリオ選手とは何キロ違うんでしょうかね?
「今回は120キロ契約の試合なんですけど、おそらく20キロ、いや、30キロは違うんじゃないかと思います」
――30キロ! それでも今回、オファーがあった時にはすぐに「やる!」と思えた感じですか?
「はい、すぐにやると決めました」
――さすがですね。ミノワマンじゃなかったら、即答はしていない気がします。
「そうかもしれないですね。でも、それは僕だけじゃなく、僕らの世代の選手の感覚なんだと思いますね」
――世代ですか。
「僕は(1990年代に)パンクラスでデビューして、大谷さん(聞き手)もずっと見てきているから分かると思うんですけど、あの時代はずーっと無差別だったじゃないですか」
――それが当たり前の時代でした。
「ベルトも最初は無差別級のベルトひとつしかなくて。プロレスだってヘビー級とジュニアヘビー級しかなかった。PRIDEが始まっても、結局、かなりの間、無差別で行われていて、桜庭(和志)さんにしてもそこで試合をしていましたし、僕もそういうものだと思ってきましたし、プロレスラーはそういうものだと思って、ずーっとそうやってきたので、僕は昔の感覚が残っているからなのかなーと思っていますね」
――そこに疑問を持たなかったんですよね。それが当たり前だったから。
「そうですね(笑)」