市川海老蔵 勸玄くんのお年玉1万円要求に「父、一生懸命に頑張ります」
歌舞伎俳優の市川海老蔵が16日、都内で、初めて自身の名前に歌舞伎を冠した新橋演舞場1月公演「初春海老蔵歌舞伎」(2021年1月3~17日、東京・新橋演舞場)の記者懇親会に、長女・市川ぼたん、長男・堀越勸玄くんと出席した。
新橋演舞場1月公演「初春海老蔵歌舞伎」の記者懇親会を都内で開催
歌舞伎俳優の市川海老蔵が16日、都内で、初めて自身の名前に歌舞伎を冠した新橋演舞場1月公演「初春海老蔵歌舞伎」(2021年1月3~17日、東京・新橋演舞場)の記者懇親会に、長女・市川ぼたん、長男・堀越勸玄くんと出席した。
東京での長期の歌舞伎公演は1年ぶり。演目は「春調娘七種(はるのしらべむすめななくさ)」「毛抜(けぬき)」「藤娘」「橋弁慶」という正月らしいラインナップで、海老蔵は成田屋のお家芸である歌舞伎十八番の弁慶と牛若丸の出会いを描いた「橋弁慶」に出演する。
海老蔵は「毛抜」への思いを「なぜ『毛抜』か、というと、コロナ、さまざまなことで我々も苦難の日々です」と語り、「何とか元気の出るような演目がうちの歌舞伎十八番、市川家の演目の中で何だろうという中の一つが、(登場人物の)粂寺弾正の勇猛かつ頭脳明晰、色気、そして市川家に伝わる5つの型の見得をご覧いただける。いつもと違う大みそかを迎えるが、正月らしいものを見たと思ってもらえるように」と説明した。
また、俳優の名前の付いた公演名に、前例の有無の詳細は分からないとしたが「海老蔵歌舞伎は初めてと聞いています」と紹介。コンセプトは「コロナ禍で新作というものが作れません」として「古典を追求し、ぼたんや、まだ新之助にはなれていませんが、勸玄というような若い世代が、次のジェネレーションとして日本の伝統文化を支えるということを教育しながら、修行しながらきちんと見守る」と説明した。
続けて、ぼたんと勸玄くんのこの1年の成長ぶりには「もっと若いときより少し笑顔が減ったのかなと正直、思った。これはいけないと思い、さまざまな話をした」と語り、「一番変わったなと思ったのは栄養バランスを考えて食事を取るようになった」と紹介した。
一方、ぼたんは「久しぶりの舞台なので、少しドキドキしているけど頑張っていきたい」と抱負を述べた。勸玄くんは「スペシャル頑張ります」と報道陣の笑いを誘った。
海老蔵は「とにかく何事も起こらないように、滞りなく舞台の初日を迎え、無事に千秋楽になることを心から祈っているばかりです」と親心とファンへの気持ちを語った。また、海老蔵は本来なら5月に市川團十郎を襲名する予定だったが、緊急事態宣言を受けて延期した。海老蔵は「自分のことよりもせがれの新之助襲名をどうとらえるべきかの方が重要」と勸玄くんを思いやった。
また、新年への抱負には「こつこつ今与えられる責務、歌舞伎に対して進んでいくことを根本に置き、何事にもとらわれず、風のように1年間過ごしたい」と語った。
「藤娘」を選んだ理由を報道陣に問われた海老蔵は「高度な技術と体力がいる」とし「歌舞伎の舞踊家として、日本舞踊家として彼女は精進したい」と言及。「橋弁慶」には「今後、『勧進帳』を私が務めるとき、彼が義経を務めたときの伏線として見て」。さらに「いつか私が弁慶をし、せがれが義経をする舞台がいずれ来ます。そのときのため、より楽しんでもらうため」と説明した。
記者懇親会の終盤には、ぼたんと勸玄くんはコロナ禍での家族の過ごし方などプライベートの話も。ぼたんは「屋上でサッカーをすることが楽しかった」。勸玄くんは、一緒に寝た際「パパを蹴ったりするのが楽しかったです」と紹介した。また、おねだりしたいことは「夢は24時間ゲームをやることです」と語った。さらにお年玉は「僕はパパから1万円もらいたいです」と笑顔を見せ、海老蔵は「父、一生懸命に頑張ります」と笑った。