めちゃイケ“ガリタさん”が仕掛ける通販のエンタメ化 “畑違い”営業部門だからこその発想力

フジテレビの人気番組「めちゃ×2イケてるッ!」の制作を担った名物プロデューサーが、異動先の営業部門で新番組を企画した。通販とバラエティーを掛け合わせ、商品開発者による一般客へのプレゼンを大胆にエンターテインメント化した「パンサー尾形の通販バラエティー BUY or BYE」 (23日深夜1時25分放送・関東ローカル)だ。仕掛け人は、同局のローカル営業部の明松功(かがり・いさお)企画担当部長。“畑違い”だからこその新たな発想、どこまでも楽しさを追求するテレビマンの情熱に迫った。

「めちゃ×2イケてるッ!」名物プロデューサーで現在は営業部門で活躍するフジテレビの明松功氏【写真:ENCOUNT編集部】
「めちゃ×2イケてるッ!」名物プロデューサーで現在は営業部門で活躍するフジテレビの明松功氏【写真:ENCOUNT編集部】

「ガリタ食堂」で有名な明松功氏 23日深夜の新番組「パンサー尾形の通販バラエティー BUY or BYE」を企画

 フジテレビの人気番組「めちゃ×2イケてるッ!」の制作を担った名物プロデューサーが、異動先の営業部門で新番組を企画した。通販とバラエティーを掛け合わせ、商品開発者による一般客へのプレゼンを大胆にエンターテインメント化した「パンサー尾形の通販バラエティー BUY or BYE」 (23日深夜1時25分放送・関東ローカル)だ。仕掛け人は、同局のローカル営業部の明松功(かがり・いさお)企画担当部長。“畑違い”だからこその新たな発想、どこまでも楽しさを追求するテレビマンの情熱に迫った。

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 お笑いトリオ「パンサー」の尾形貴弘とモデルの木村有希(ゆきぽよ)がMCを務める次世代通販バラエティー。バンダイの商品開発者、「スーパーミリオンヘアー」の社長、段ボールを使った遊具・家具を開発した佐賀県の2代目社長の3人がプレゼンターとして参加。自慢の商品を「3分間」でプレゼンするのだが、リモートでつないだ30人の一般客のうち、5人が“いらない”ボタンを押した瞬間にプレゼンは強制終了。プレッシャーとの戦いでもある“サバイバル”要素が入った新感覚のプレゼン番組だ。

「番組を面白くする要素として広告を利用する新しい番組です。ハラハラドキドキの本番になると思います」。収録前の取材で、明松氏はこう熱っぽく語った。

 フジテレビの“カガリP”といえば、めちゃイケを思い起こす人も多いだろう。人気企画「ガリタ食堂」に、社員であるにもかかわらず自ら“ガリタさん”として出演していたあの人だ。ADからチーフプロデューサーまで歴任し、番組を支えた名物スタッフの一人だったが、2016年夏に営業局に異動。番組制作からスポンサー集めという180度違う仕事をすることになった明松氏は、「テレビへの恩返し」の思いを持ってまい進してきた。

 実はめちゃイケ時代は、営業サイドからの陳情や依頼は「全部はじいていた。番組が面白くなるかどうかだけで判断したら、そうじゃなかったから」と明かす。今は、制作サイドにお願いをする立場にいる。「スポンサーからの要望を、番組がさらに面白くなるよう修正・アレンジをして現場に相談するのが、今営業にいる僕の仕事。番組が面白くならなければ相談はしない。ただ、番組も面白くなる着地点は意外とあることが分かった」と実感を込める。

 番組制作の現場から離れ、コンテンツ作りの考え方に磨きがかかった。制作側の意図はこの演出で伝えきれているのか、番組の良しあしを俯瞰して見ることができるようになったという。こうした中で、電通のクリエーティブディレクター・中尾孝年氏(明松氏の大学アメリカンフットボール部の後輩)と、番組作りに広告を活用する新たなミッションに着手。これまでにCMを劇中に取り入れた「突然コマーシャルドラマ」を2回放送し、現在は、第3弾の準備を進めている。

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