“天才肌で会ったことのないタイプ”香取慎吾について白石監督、阪本監督が語ったこと
香取慎吾主演の「凪待ち」の白石和彌監督(44)が1日、大分・別府の「別府ブルーバード劇場」でトークショーを行い、阪本順治監督(56)がサプライズで登場し、香取の魅力を語った。
香取慎吾主演の「凪待ち」の白石和彌監督(44)が1日、大分・別府の「別府ブルーバード劇場」でトークショーを行い、阪本順治監督(56)がサプライズで登場し、香取の魅力を語った。
「凪待ち」は東日本大震災の被災地だった宮城・石巻を舞台に、ギャンブル好きの男(香取)の喪失と再生を描くオリジナル・ストーリー。白石監督は「香取さんありきで始まった映画。(脚本は)当て書きではないけれども、この映画は落ちるところまで落ちてから、もしかしたら復活するのかな……という話。ご本人も、新しい未来を目指したところだったので、タイミングはよかったのかなと思います」と振り返った。
演技については「根本的に役作りはしないということですが、相手の芝居や本を読みながら、なんとなく入る。それでも、すぐにせりふを覚えて、ビシッと芝居してから、僕のところに今の芝居はどうだったかを聞いてくる。本当にプロなんですよ。(稲垣)吾郎さんからも、話を聞いたことがあるんですが、香取さんは振付や構成を考えるんだけども、本人は頭に入っているから練習しない。それでいて、吾郎さんに『ちゃんとやってください』と言われるそうなんです。天才肌の方で、会ったことのないタイプ。震災を盛り込んだのも、自分自身で伝えきれなかったという思いがあり、香取さんなら、本当に伝えたいことを理解してくれ、伝えてくれるのではないかと思ったから」と絶賛だった。
イベントの終盤には、稲垣吾郎主演の「半世界」のトークショーに出演予定の阪本監督がサプライズで登場。主演作「座頭市 THE LAST」(2010年)や「人類資金」(2013年)で香取と組んだ阪本監督は「(香取は)映画の中で暴れたいと言っていた。白石監督の作品が決まった時に『今、組むべきベストの、才能ある監督だから、信頼して向き合ってください』とメールしました。慎吾の喉に刺さったトゲが取れたかなと思いました」。白石監督はその言葉に感謝すると、「ギャンブル依存症みたいな役だったので、いろいろできませんと言われるのかなと思ったら、何にもなかった。全て任せてくれる。よく現場では阪本組の話をしてくれました」と話していた。