「エル シネマアワード2020」決定 蒼井優、黒沢清監督、横浜流星、池田エライザが受賞

ファッションメディア「ELLE(エル)」(株式会社ハースト婦人画報社)は7日、その年に公開された映画の中からベスト作品や映画人を表彰する「エル シネマアワード」を、史上初のELLE Japan公式YouTubeとツイッターで行われたオンライン生配信で実施した。

「エル シネマアワード2020」受賞者の(左から)蒼井優、黒沢清監督、横浜流星、池田エライザ
「エル シネマアワード2020」受賞者の(左から)蒼井優、黒沢清監督、横浜流星、池田エライザ

今年最も輝いた映画人を表彰 4部門が発表

 ファッションメディア「ELLE(エル)」(株式会社ハースト婦人画報社)は7日、その年に公開された映画の中からベスト作品や映画人を表彰する「エル シネマアワード」を、史上初のELLE Japan公式YouTubeとツイッターで行われたオンライン生配信で実施した。

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 文化人やジャーナリスト、エル・エディターなどの投票によって、2020年に公開された国内外の映画の中からべスト映画を決定。さらに日本の映画界において、輝く女優に贈る「エル ベストアクトレス賞」、優れた監督に贈る「エル ベストディレクター賞」、新世代をけん引する映画人に贈る「エルガール賞(※今年はエル・ガール ニューディレクター賞)」、今年目覚ましい活躍をした男性に贈る「エル メン賞」の4部門が発表された。

「エル ベストアクトレス賞」には女優・蒼井優を選出。2020年は「ロマンスドール」「スパイの妻<劇場版>」「おらおらでひとりいぐも」と、3本の映画に出演。主演を務めた「スパイの妻」では作品としても第77回ベネチア国際映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞し、世界の映画界でも唯一無二の女優として認められた年となった。受賞者VTRでは、「ヴァレンティノ」の黒のロングドレスに、「ショパール」のダイヤモンドのネックレスを着用し、シンプルながらも凛として美しい輝きを放っていた。

「エル メン賞」は俳優・横浜流星が受賞。20年は映画「きみの瞳(め)が問いかけている」にW主演として出演し、天才キックボクサー役という難役を、世界大会で優勝したこともある空手経験を生かし、心揺さぶる圧倒的な純愛像で演じ切った。さらに、日本アカデミー賞新人俳優賞に加え、エランドール賞新人賞を受賞し、映画界のみならずドラマ界でもより一層存在感が増した年でもあった。また、世界的ファッションブランド「ディオール」のメンズ初のジャパンアンバサダー就任や、「第15回ソウルドラマアワード」を受賞するなど、グローバルな活躍も目立った。受賞者VTRで着用したのは「ディオール」の洗練されたスーツスタイルで、ブランドの顔として堂々と着こなし、受賞ムードを盛り上げた。

「エル・ガール ニューディレクター賞」には、女優・監督の池田エライザが選出された。20年はNetfilx配信の「FOLLOWERS」、映画「一度死んでみた」など女優として活躍する傍ら、初めての監督作品、「夏、至るころ」を発表。監督・原案を手掛けた同作では、10代で上京した彼女自身のエピソードを原案に、オリジナル脚本を映像化した作品で瑞々しい演出力を発揮し、韓国で開催された第21回全州国際映画祭、中国の第23回上海国際映画祭に正式招待された。未来の映画界を担う次世代クリエーターとして、今後の活躍が楽しみな存在だ。受賞者VTRでは「フェンディ」のドレスに、「ブルガリ」のジュエリーをまとい、受賞に華を添えた。

そして、「エル ベストディレクター賞」には、日本を代表する映画監督・黒沢清監督が選出。今年は「スパイの妻<劇場版>」で、歴史の闇に初めて挑み、見事、第77回ベネチア国際映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞し、日本人が同賞を受賞するのは17年前の『座頭市』の北野武監督以来という快挙を成し遂げた。受賞者VTRで着用したのは「アルマーニ」のタキシードだ。

「エル シネマ大賞」には「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」(グレタ・ガーウィグ監督)が選出された。

次のページへ (2/3) 受賞者コメント 黒沢清監督「ファッション雑誌の賞をいただくということは本当にびっくり」
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