夢見がちなラクダ、弱音を吐けないトラ…「女のお悩み動物園」著者が語る女の悩みの仕分け方
世の悩める女性たちを16種類の動物にたとえて解決法を伝授するユニークな切り口のお悩み相談本「女のお悩み動物園」が話題となっている。著者はラジオや女性誌などで日々、女性たちの悩みと向き合っているコラムニストのジェーン・スー。なぜ女性を動物にたとえたのか、日常の在り方が変わっていく中で女性の悩みにどんな変化が起こっているのか聞いた。
悩める女性をデフォルメすることで客観視の助けに
世の悩める女性たちを16種類の動物にたとえて解決法を伝授するユニークな切り口のお悩み相談本「女のお悩み動物園」が話題となっている。著者はラジオや女性誌などで日々、女性たちの悩みと向き合っているコラムニストのジェーン・スー。なぜ女性を動物にたとえたのか、日常の在り方が変わっていく中で女性の悩みにどんな変化が起こっているのか聞いた。
女性誌「Oggi」(小学館)の人気連載コラム「実録・おんなの動物園」を書籍化した同書。読者から寄せられたお悩みの数々を、さまざまな動物たちに分類してそれぞれの解決法へと導いている。
「もとは20種類くらいの動物がいたんですが、分類しきれないものを絞って16種類になりました。動物にたとえたのは悩んでいる自分をデフォルメして客観視してほしいと思ったから。いわゆる『あるある』とかカテゴライズって、ステレオタイプな考えを強化したり、あまりポジティブに使われることはないですが、反面やっぱり楽しいんですよね。どうせなら楽しく解決しようということで、鳥獣戯画的に始めました」
動物たちの一例を挙げると、「王子様の登場を待ちわびるラクダさん」「ガーガー騒いで醜くなった残念なアヒルさん」「人を信用しすぎてしまう不用心なヒツジさん」「立派な爪をずっと隠したままのタカさん」「理解を超えた人を叩きのめすヤマアラシさん」「期待に応えたくて弱音を吐けないトラさん」など、耳の痛い表現がズラリと並ぶ。実は、それぞれの動物が掲載されている順番にも意味が出てきたのだとか。
「最初から意識したわけではなかったんですが、並べてみると前半はどちらかというと20代、後半にいくにつれて徐々に年齢を重ねた女性が持つ傾向に近づいていく流れになったような気もします。読者から『私も昔はラクダでした』とか『私、今はウサギですがフクロウを目指してます!』と言われることがよくあるのがうれしいですね。最終的には、最後の『美しく群れるイルカ』のように、かしこくしたたかに生きられる女性になれるといいですよね」