中村蒼、朝ドラ「エール」は大きな転機「極めた人に出会えたことが大きい」
数々の応援歌やヒット歌謡曲を手がけ、昭和を代表する作曲家・古関裕而(こせき・ゆうじ)さんをモデルに、音楽とともに生きた夫婦を描くNHKの連続テレビ小説「エール」(月~土曜・午前8時~)がいよいよ最終週を迎える。その中で、存在感を示したのが、主演・窪田正孝が演じる古山裕一の幼なじみで、「福島三羽ガラス」と言われた作詞家・村野鉄男役の中村蒼だ。朝ドラ出演は憧れだったという中村が、この1年を振り返った。
「福島三羽ガラス」の作詞家・村野哲鉄男を好演、「エール」いよいよ最終週
数々の応援歌やヒット歌謡曲を手がけ、昭和を代表する作曲家・古関裕而(こせき・ゆうじ)さんをモデルに、音楽とともに生きた夫婦を描くNHKの連続テレビ小説「エール」(月~土曜・午前8時~)がいよいよ最終週を迎える。その中で、存在感を示したのが、主演・窪田正孝が演じる古山裕一の幼なじみで、「福島三羽ガラス」と言われた作詞家・村野鉄男役の中村蒼だ。朝ドラ出演は憧れだったという中村が、この1年を振り返った。
――この1年を振り返っていかがですか。
「宝物のような1年間でした。終わった実感はあるのですが、こういった仕事(インタビュー)もあって、まだ鉄男が残っています。朝ドラに出られる喜びもありましたが、結構プレッシャーも多かったです。現場に行くと、素晴らしい方たちがいて、素晴らしい分、高い壁もある。協力して作っていくのは間違いないんですけど、どこか負けないようにしないといけないですから」
――「暁に祈る」「東京だョおっ母さん」などで知られる作詞家・野村俊夫さんがモデルですが、鉄男はどんな人物だと思って演じられてきましたか?
「子供の頃は、クールであまり笑わず、一本筋の通った男。大人になってからは、新聞記者として信頼され、上京したら、おでん屋を急に任されるのは鉄男の人柄です。人に好かれ、人の心に入れる、周りの人間のために行動できる男らしい人間だと思います」
――朝ドラ出演は憧れだったそうですね。
「出演したことによって、より多くの人に知ってもらっている人たちをたくさん見てきていますし、影響力がすごいですから。どこか諦めていた部分もありますけども、どこかで絶対に出たいという気持ちもありましたし、本当にうれしかったです。僕は逐一、親に言うタイプじゃないんですけど、『朝ドラは出て欲しい』と言っていたので、その時は連絡し、喜んでくれました」
――コロナ禍での中断もありましたが、撮影で印象残っていることは?
「中断して、当たり前なものがない生活になって、でも幸い、収録を再開することができましたが、休み期間中もスタッフさんたちがリモートで制作を続けていたという話を聞きましたので、久しぶりに顔を合わせて、お芝居できた日は思い出深いです。緊張もありましたけど、みんなと一緒にやれるっていう喜びが増した感じでした」
――窪田正孝さんはどんな方でしたか?
「本当に素晴らしい方で、お芝居ももちろん上手ですし、かつ、主演としての立ち振る舞い、スタッフさんとのコミュニケーションでは、ほどよく場を和ませたり、『このシーンをこうしたら面白くなるんじゃないか』と積極的に提案していました。朝ドラはその週ごとにすごい実力のある方たちが出られていましたが、窪田さんが受け止めて、対等に渡り合って、『結局は窪田さんの朝ドラだよね』となったのは窪田さんの力。みんなが窪田さんを尊敬していましたし、みんなが窪田さんのためにと思ってやってきました。それだけ魅力のある方でした」