黒島結菜、子育ては「面白い」 母になって変化した“悔やまない”仕事との向き合い方

俳優の黒島結菜が、11月6日から公開される映画『4アウト ―もう一度、プレイボール―』に出演する。東京に初めて結成された身体障害者野球チーム「東京ブルーサンダース」創設までの実話を描いた本作で、チームマネジャーの高橋明日香役を演じた。野球好きを公言する黒島は、どのように今作と向き合ったのだろうか。そして、30歳を目前にした現在の思いとは。ENCOUNTの取材に応じ、胸の内を語った。

野球好きを公言する黒島結菜【写真:増田美咲】
野球好きを公言する黒島結菜【写真:増田美咲】

『4アウト ―もう一度、プレイボール―』に出演

 俳優の黒島結菜が、11月6日から公開される映画『4アウト ―もう一度、プレイボール―』に出演する。東京に初めて結成された身体障害者野球チーム「東京ブルーサンダース」創設までの実話を描いた本作で、チームマネジャーの高橋明日香役を演じた。野球好きを公言する黒島は、どのように今作と向き合ったのだろうか。そして、30歳を目前にした現在の思いとは。ENCOUNTの取材に応じ、胸の内を語った。(取材・文=水谷賀奈子)

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 黒島が本作で演じるのは、主演の相葉雅紀演じる矢上が、再就職先として選んだ障害者スポーツセンターの同僚兼チームマネジャーという役どころ。黒島自身、プライベートで野球場に通うほどの野球ファンであることも公言している。

「ちょうど野球にハマって1~2年くらいたった時にお話をいただいて、純粋にうれしかったです。身体障害者野球の世界は知らなかったので、事前に映像を見たり、キャストの皆さんの練習を見学しました。それぞれの障がいに合わせたプレースタイルがあって、『こういう風に人それぞれの工夫を凝らしてプレーするんだ』と驚きの連続でした」

 選手役のキャストの中には、演技未経験の人もいた。だからこその気づきもあったという。

「皆さんすごく自然で、役を感じさせないくらい心から楽しんでお芝居をされていました。この作品にかける熱量も伝わってきて、純粋に作品づくりを楽しむことの大切さに気づかされました。『私も頑張ろう』と心が洗われる思いでした」

 チームの監督・矢上役を演じた相葉の存在も、現場の大きな支えになっていた。

「演技に初めて挑戦した方やさまざまな背景を持ったキャストの方も多く、その分セリフの発し方やベンチでの動き方といった、リアルとお芝居の違いについて、いろんな意見が出ていました。そんな時、相葉さんが常に中心になって、みんなの意見を一つにまとめてくださっていました」

 本作のタイトル『4アウト』には「人生は、3アウトでは終わらない」という思いが込められている。作中でも、挫折を味わっても立ち上がり、挑戦することを諦めない人物が多く登場する。

「私も『前に進むしかないから、過去を振り返ってもしょうがない。今を楽しむのが一番大事』という考えが根本にあります。この作品からも、『諦めない。限界を決めない』といったメッセージだけではなく、まずは楽しむことの大切さを受け取ってもらいたいです。自分の好きなことや一生懸命やることの大事さを感じてもらえたらいいなと思います」

黒島結菜は27歳で母になった【写真:増田美咲】
黒島結菜は27歳で母になった【写真:増田美咲】

25歳で朝ドラヒロインに

 中学生で芸能界入りし、10代からドラマや映画に多数出演するなど、存在感を放ってきた。20代では映画『カツベン!』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞し、25歳でNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』のヒロインに抜てきされた。さらには、27歳で母になるなど、変化に富んだ濃密な20代を過ごした。

「自分のために時間もお金も使うことができて、いっぱい遊んで、仕事も充実していました。すごくドタバタでしたが、とてもいい20代でした。子どもが生まれてからは『子どものために』という気持ちが大きくなりましたが、30代はもうちょっとゆっくり、落ち着いた時間にしたいです。20代はやりたいことをたくさん詰め込んでいたので、今は現状維持が一番かなと思っています(笑)」

 母になってからは、仕事との向き合い方にも変化があった。

「『女性はキャリアを諦めなきゃいけない』といった声もよく聞きますし、実際にそういう側面はあるとは思います。でも、子育てをしていく中で『(不安に感じていたことも)そこまで重く考えなくてもよかったな』と思えるくらい、私にとっては子育てがとても面白くて。もちろん大変なことも多いけど、この経験は絶対に何かしらの形で生きるはずです。今しかできないことを考えた時に、『自分がどちらを大切にしたいか』だと思います」

 その境地に至るまで、時には悩むこともあったという。だが、常に前向きな考え方を忘れることはなかった。

「悩んでぐるぐるしている時間がもったいないというか。だったら、自分で『えいっ!』と決断して、それを自分の正解だと思えるように行動していく方がいい。決めたことをちゃんとやり遂げられるかどうかの方が重要で、後から『あっちにしておけばよかった』と後悔する方がつらいんです」

 今の黒島には、過去の選択を悔やまない強さがある。「諦めた仕事もありますが、『あれをやっていれば……』とは考えません。今を一生懸命やるだけです」。

 持ち前のポジティブさを武器に変えて、彼女はこれからも、目の前にある一つひとつの仕事へと全力で挑み続けていく。

□黒島結菜(くろしま・ゆいな)1997年3月15日、沖縄県生まれ。中学生で芸能界入りし、10代から数多くのドラマや映画、CMで活躍。2020年に映画『カツベン!』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。22年にはNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』でヒロインを務めた。血液型A。

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