「4人で映画作ろう!」UTA、主演俳優から“異形アベンジャーズ”の仰天提案、英語対談で意気投合の舞台裏
俳優でモデルのUTA(29)が映画『クレイフェイス』(10月30日公開)のアンバサダーに就任した。自身もNetflixシリーズ『ガス人間』で異形の存在を演じたUTAは、主演のトム・リス・ハリスらにオンラインでインタビュー。英語で直接言葉を交わした対談では、思いがけない映画のアイデアまで飛び出した。その舞台裏と作品の魅力を聞いた。

実はホラー映画が苦手で顔を覆いながら鑑賞した『クレイフェイス』、UTAが語る作品の魅力
俳優でモデルのUTA(29)が映画『クレイフェイス』(10月30日公開)のアンバサダーに就任した。自身もNetflixシリーズ『ガス人間』で異形の存在を演じたUTAは、主演のトム・リス・ハリスらにオンラインでインタビュー。英語で直接言葉を交わした対談では、思いがけない映画のアイデアまで飛び出した。その舞台裏と作品の魅力を聞いた。(取材・文=平辻哲也)
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『クレイフェイス』は、顔とキャリアを奪われた若きスター俳優マット・ヘーゲンが、再起を懸けた禁断の治療によって、粘土のように姿を変える怪物へと変貌していく心理スリラー。一方、UTAが俳優デビューを果たした『ガス人間』は、1960年公開の東宝特撮映画『ガス人間第一号』を現代によみがえらせた作品だ。人間から異形の存在へと変わっていく主人公を描くという共通点がある。
今回、UTAは『クレイフェイス』の主演トム・リス・ハリス、共演のナオミ・アッキー、ジェームズ・ワトキンス監督にオンラインでインタビューした。海外キャストへのインタビューは初めてだったが、通訳を介さず、自ら英語で質問を投げかけた。
「英語でインタビューができたという意味では個人的にもすごくうれしかったですし、監督たちもネイティブの言葉で答えられるので、話しやすかったと思います。みなさんの人間性も見られて、コミュニケーションとしてすごく楽しかったです」
最も盛り上がったのが『ガス人間』の話題だった。自己紹介をすると、ナオミが作品に興味を示したという。
「『こんにちは。日本の俳優のUTAです』と言ったら、速攻でナオミさんが『何ていう作品? どこで見られるの?』と聞いてくれて。『ガス人間』という作品があって、『クレイフェイス』とすごく似ていると話したら、2人とも『絶対見る!』と言ってくれたんです」
さらに、トムからは意外な映画のアイデアまで飛び出した。
「そこから2人の自由なトークが始まってしまって。トムが『僕は粘土みたいな泥になるキャラクターを演じたけど、あとはガス人間が煙になれるスモークのキャラクター。火になれるキャラクターと水に変身できるキャラクターがいたら、この4人で一つの映画を作ろうよ!』って。アベンジャーズみたいに言ってくれたんです」
UTAも思わず「すごくいいじゃないですか!」と応じた。
「その後、『ただ、誰と戦うんだろうね?』というところで終了になってしまって(笑)。でも、すごくうれしかったですね。最後も『ガス人間』のことを聞いてくれたりして。短い時間でしたけど、本当にたっぷり話せました」
完成作を見て、UTAが感心したのはトムの演技力だった。怪物への変貌を描きながら、人間ドラマとしても成立させている点を高く評価する。
「演技力がとにかくすごかった。怪物クレイフェイスの話なんですけど、ヒューマンドラマ的な要素もたくさんある。その絶妙なバランスを観客に共感させる力は、トムだからこそだと思いました」
ワトキンス監督からは、さまざまな俳優をオーディションした中で、人間の感情を表現する演技がずば抜けていたことからトムを選んだと聞いた。UTA自身もトムに、怪物になっても残る人間の感情をどう表現したのか質問した。
「マットが生きてきた人生や、俳優としてスターになったという本人のうれしさ、やっと自分の時が来たという部分をできるだけ大事にしたと話していました。そうすることで、自分を裏切った人たちへの復讐が、より強く伝わるんじゃないかと」
マットは親友とともに俳優としての土台を築き、ようやく努力が報われようとした時にすべてを失う。その転落には、UTAも同じ俳優として共感した。
「自分もこの世界ではまだまだ駆け出しですけど、やっと努力が報われるところにたどり着いたのに、それが突然失われるという、業界ならではの残酷さがリアルに描かれているなと。今の時代においても重要性のある要素だと思います」

作品の味方に影響した『ガス人間』での経験
『ガス人間』で異形の存在を演じた経験も、作品の見方に影響した。
「すごく似ていたなと思いました。こっちの2人(マットとケイト)の関係はちょっと恋愛っぽいですけど、『ガス人間』はどちらかというと家族の愛みたいな要素がある。今回は復讐がテーマなので、人間の時とクレイフェイスになってからのギャップや、復讐する時の人間の感情をどう演技するのか。演技面でもすごく勉強になりました」
マットはヴィラン(悪役)だが、UTAは単純な悪役として捉えていない。
「ヴィランと思う人もいれば、逆にヒーローに見えるという人もいる。やっぱり応援したくなって映画館を出ると思うんです。こういう怪物みたいなキャラクターを応援したくなる作品が増えてもいいのかなと思います」
DC作品のファンでもあるUTAは、クリエイターの個性が反映される世界観にも魅力を感じている。
「DC作品って、ダークなトーンで重い世界観が基本的にあると思うんですけど、そこが個人的には好きなんです。キャラクターの厚みもあって、作るクリエイターが自由に近いぐらい世界観を作っている。今回はホラーとはいえ、サイコロジカルスリラーというか、人間ホラーに近い新しい感覚で見られました」
もっとも、UTA自身はホラー映画が苦手なのだという。アンバサダー就任はうれしかったものの、鑑賞前は不安もあった。
「本当に苦手なんですよ」
取材中には、鑑賞時のように手で顔を覆うしぐさも見せた。
「結構こうやって見ちゃっていたので、本当に怖かったんです。でも、久しぶりに心拍数を激しく動かされた作品でした。ぜひ映画館で観てほしい作品だなと思いました」
視覚効果の完成度にも驚かされた。
「本当に細かいところまで作られている。顔を切られたんじゃないかとか、粘土みたいに肌が溶けていくシーンとか。CGの技術性は自分が今まで見た映画の中では一番かなというくらい高かった。なのに音楽があえてハッピーな音楽だったり、そのセンスも個人的にはすごく好きでした」
UTAが強調するのは、劇場で体験することの楽しさだ。米国で暮らしていた頃の経験も、その思いにつながっている。
「アメリカに住んでいた時は、映画館に行くとみんなリアクションをそのままするんです。怖い映画でも普通にみんな叫ぶんですよ。だから、映画館の中でみんな一体となって楽しめるんじゃないかなと。ジェットコースターのような乗り物に乗った感覚なんです。映画館に行って映画を観るという習慣が増えるとうれしいですね」
ホラーが苦手なUTAをも引きつけた『クレイフェイス』。異形の存在を演じた経験を持つ俳優としても、一人の映画ファンとしても、強く心を動かされた作品だったようだ。
■UTA(うた)1997年10月1日生まれ、東京都出身。身長189センチ。幼少期からインターナショナルスクールに通い、その後スイスやアメリカに留学。2018年、パリ・コレクションでモデルデビューし、ミラノ、ロンドン、ニューヨークなど世界各国のランウェーで活躍。2026年、Netflixシリーズ『ガス人間』で俳優デビューを果たした。現在は日本テレビ系『ZIP!』水曜パーソナリティー(10~12月)を担当するほか、TX/Disney+『赤灯えれじい』(毎週木曜深夜24時)に出演中。
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