BUSHIが語る“マスクマン”の魅力「僕のマスクの作り手は、日本やメキシコに10人いる」

2026.1.1に行われたプロレスリング・ノアの日本武道館大会に「LOS TRANQUILOS de JAPON」の内藤哲也と参戦し、GHCタッグ王座の一発奪取に成功したBUSHI。今はノアのリングにはなくてはならない存在になったBUSHIだが、ジュニア戦士の存在感をさらに示す戦いが近づいている。BUSHIへのインタビュー後編では、ノアJr.で注目している選手について聞いた。

マスクマンの魅力を語ったBUSHI【写真:橋場了吾】
マスクマンの魅力を語ったBUSHI【写真:橋場了吾】

丸藤正道からスリーカウントが取れたのは…

 2026.1.1に行われたプロレスリング・ノアの日本武道館大会に「LOS TRANQUILOS de JAPON」の内藤哲也と参戦し、GHCタッグ王座の一発奪取に成功したBUSHI。今はノアのリングにはなくてはならない存在になったBUSHIだが、ジュニア戦士の存在感をさらに示す戦いが近づいている。BUSHIへのインタビュー後編では、ノアJr.で注目している選手について聞いた。(取材・文=橋場了吾)

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 BUSHIはデビュー以来ジュニア戦士として戦ってきたわけだが、ノアのリングではいきなりGHCタッグ王座というヘビー級の選手が中心の戦いに臨んでいった。

「過去を振り返っても、無差別じゃないですけど、ヘビー級とは散々やっているんでね……オモス(身長221cm、体重189kg)とかヌル(身長200cm、体重120kg)みたいなのは未知の領域だけど(笑)、たくさん経験しているんで、僕は特にそんなに物怖じすることはなかったですね。やっぱり、元日にあのNOAHの象徴、丸藤正道からスリーカウント取れたことはオレのプロレス人生においての一番の大金星だったよ」

 ノアJr.の戦いについても聞いてみた。現在のチャンピオンはカイ・フジムラ。今年1月にTEAM 2000Xに加入し、悪の道へ。その後は快進撃を続けている。

「まあ、最初は『若いやつだな』ぐらいの印象で……アレハンドロとの兄弟タッグなんかまったく記憶にない。なので、額にXって書いて良かったんじゃないですかね。タイトルに関しては、僕自身7月に(当時のチャンピオンの)Eitaに挑戦して負けているんでね、いつかリベンジしたいと思っていますよ。(ヒールとして)想像を超えるものを用意されたときには、TEAM 2000Xすごいな、お手上げだわ、降参するかもしれないですけど、ああいう戦い方は新鮮味がね……。人気があるかといったら、ノア内部では支持されているだけじゃないのかな」

 その前に、ノアではジュニア戦士の熾烈な戦いが待っている。11.9後楽園ホール大会で開幕し、11.28同所で決勝戦が行われる『マルハン presents NOAH Jr. GRAND PRIX 2』がそれだ。16選手が参加するトーナメントだが、カイ以外の選手が優勝した場合は、ベルトへの挑戦が視野に入ってくるだろう。その1回戦、BUSHIはいきなりカイと対戦する。

「カイとの試合は、タイトルマッチの気持ちで挑まないといけないなと思いますね。(筆者「ほかに注目している選手はいらっしゃいます?」)僕はノアのリングに上がってから、意識するようになったジュニアが4人いて。1人はHAYATA。HAYATAとはタイトルをかけてやっていますし、新日本の『BEST OF THE SUPER Jr. 31』(2024年)でもあたっていますから。あとはこの間やったEita、そしてAMAKUSA、YO-HEY。この4人がノアJr.の四天王なのかなと勝手に思っているので、EitaとAMAKUSAは欠場中ですけど、YO-HEYとはこの間タッグマッチで少し触った程度なんで、まだまだやり甲斐があるなと思いますよ」

 話している途中で思い出したように、BUSHIはもうひとりの選手の名前を出した。

「興味あるのは政岡純かな。5月(2日)の両国国技館でシングルマッチをしたんですけど、この歳、このキャリアにして自分の中のいいものが出せたかなという試合だったんですよね。僕にとっても、多分あいつ(政岡)にとっても分岐点だったはずですよ。(政岡のGHCジュニアタッグ王座戴冠という)今の成功があるのは、僕のおかげなんじゃない?あいつが色男なので、僕が光ったのかもしれないです(笑)。チャンピオンになった政岡にも、ちょっと触れてみたいですね」

オーバーマスクでも楽しませてくれる【写真:(C)プロレスリング・ノア】
オーバーマスクでも楽しませてくれる【写真:(C)プロレスリング・ノア】

プロレスラーは夢を見せる職業…マスクマンとして前人未踏のことをやっていきたい

「LOS TRANQUILOS de JAPON」としての展望はあるのだろうか。

「(内藤とは)全くそんな話したことないですね(笑)。ただ、また個人的な話なんですけど来年デビュー20周年なんですよ。来年に向けて、20周年という節目をこのプロレスで表現したいなというのはありますけどね」

 ここで筆者が「BUSHIさんにとってのプロレス……」と言いかけたところで、BUSHIは「プロレスは何って言われると語れないですけど、マスクマンの魅力は語れますよ」と、話を続けた。

「マスクってすごい魅力があって、まず僕は“被り手”じゃないですか。そして“作り手”がいて、僕が試合後に使ったマスクを売る“売り手”がいて、“買い手”がいる。そして”見る人”もいるんですよ。この5つの要素を楽しめるのは、マスクマンにしか出せない表現ですよね。さらに、この5つの要素プラス発送する人や生地を作る人まで入れると、僕がやっているビジネスになっちゃいますけど、産業を動かしていると思いますね。僕のマスクの作り手は、日本やメキシコに10人ぐらいいますし」

 その中で、BUSHIはとある作り手の人生を変えてしまったというエピソードを教えてくれた。

「僕のマスクを作りたくて秋田から来た子が、浜松のマスク制作スクールに通っていたことがあるんですよ。そのときに現地で派遣の仕事もして、そこで出会った人と結婚しているわけですよ。言うならば、僕が彼女の人生を変えたようなもんです。マスクは、それくらい人生を変えるような魅力のあるものだと思いますね。(筆者「BUSHIさんは都度マスクも変えていますから、出費もすごいような……」)僕たちの仕事は”夢を見せる職業”なので、僕自身が夢を見なかったら、ファンの方に夢を見せられないでしょ?プロレス界のため、誰もやらないことをやっていきたいですね。前人未踏のものってみんな好きじゃないですか。僕ほどマスクをこんなに細かく作っている選手はいないと思いますし。中にはお蔵入りになったマスクもありますから、(オーバーマスクも含め)かなりの数を作っていますよ」

 最後に今レギュラー参戦しているノアマットでの展望を聞いてみた。

「『ベルトを取るのが目標です』と言ったら、ベルトを取ったらおしまいなのかってなっちゃうじゃないですか。でも、ベルトを取らないと何の発言権もないんで、やっぱり目指すものはそこしかないかなと思いますね。(フリーで参戦していると)ベルトがないと試合もない……ベルトだけがすべてではないとは思いますが、継続的にプロレスの試合で表現していくためには、ベルトの存在はもちろん魅力がありますよ」

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