映画「鬼滅の刃」、公開約1か月で歴代興収5位233.4億円…「千と千尋の神隠し」超え視野

10月16日から全国403館(IMAX 38含む)で初日を迎えた「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の15日までの1か月間の興行成績が動員1750万5285人、233億4929万1050円を記録した。興行収入歴代5位(興行通信社調べ)となっている。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編【写真:(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable】
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編【写真:(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable】

歴代映画興行収入ランキング1位「千と千尋の神隠し」の308億円超えに現実味

 10月16日から全国403館(IMAX 38含む)で初日を迎えた「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」の15日までの1か月間の興行成績が動員1750万5285人、233億4929万1050円を記録した。興行収入歴代5位(興行通信社調べ)となっている。

 爆発的ヒットを続ける同作は、公開から3日間での興行収入で動員342万人、約46億2311万円と歴代日本映画の興行記録を塗り替え、公開から10日間で100億円を日本映画史上最速で記録。また16日間で観客動員1000万人を突破し、17日間で興行収入157億9936万5450円となり、「アバター」(2009年)を上回って歴代トップ10に名を連ねていた。さらに24日間では204億8361万1650円を記録し、「ハリー・ポッターと賢者の石」(01年)を抜いて歴代トップ5入りを果たすなど快進撃を続けている。

 人気に陰りは見えず、いよいよ宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」(01年)が持つ日本映画の歴代興行収入トップの308億円超えが現実味を帯びてきた。

「鬼滅の刃」は吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)による初の「週刊少年ジャンプ」の連載コミック。大正期を舞台に、主人公の竈門炭治郎(かまど・たんじろう)が鬼になってしまった妹を人間に戻すため、仲間とともに成長し、鬼を退治するストーリー。「友情・努力・勝利」という「週刊少年ジャンプ」の3大要素が盛り込まれている。しかし、「初動はけっして大人気までは言えなかった」(書店関係者)という。ところが、19年4月からテレビアニメ版が放送されると、アニメファンから一般ファンへ人気に火がついた。

 アニメ版を手掛けたのは、「Fate」シリーズなどの大ヒット作で知られるアニメ製作会社「ufotable」(ユーフォーテーブル)。世界の残酷さを正面から描きながら、独特の映像美を見せるのはお家芸。音楽は、壮大な世界観に定評のあるアニメ界のヒットメーカー、梶浦由記氏。原作の2次元のバトルシーンに、さらなる躍動感を与え、ダイナミックな映像と音の世界を作り上げた。さらには、炭治郎役の声優・花江夏樹を始め、人気声優が脇にも名を連ね、3拍子がそろっている。

 土日となった14日、15日の興行収入は下記の通り。

11月14日(土) 観客動員:61万1418人 興行収入:7億9534万3500円
11月15日(日) 観客動員:53万5986人 興行収入:7億2631万3550円

 また、これまで発表されている興行成績の推移は以下の通り。

公開3日間 観客動員:342万493人 興行収入:46億2311万7450円
公開10日間 観客動員:798万3442人 興行収入:107億5423万2550円
公開17日間 観客動員:1189万1254人 興行収入:157億9936万5450円
公開24日間 観客動員:1537万3943人 興行収入:204億8361万1650円
公開31日間 観客動員:1750万5285人 興行収入:233億4929万1050円

■歴代映画興行収入ランキング(興行通信社調べ)
1位「千と千尋の神隠し」(308億円/2001年)
2位「タイタニック」(262億円/1997年)
3位「アナと雪の女王」(255億円/2014年)
4位「君の名は。」(250.3億円/2016年)
5位「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」(233.4億円/2020年)
6位「ハリー・ポッターと賢者の石」(203億円/2001年)
7位「ハウルの動く城」(196億円/2004年)
8位「もののけ姫」(193億円/1997年)
9位「踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」(173.5億円/2003年)
10位「ハリー・ポッターと秘密の部屋」(173億円/2002年)
※順位「作品タイトル」(興収・億円/公開年)

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