特殊造形のレジェンド村瀬継蔵氏を動かした異色の人形時代劇怪獣映画 熱海でお披露目

人形時代劇怪獣映画「狭霧(さぎり)の國」(監督・佐藤大介)が24日、「第2回熱海怪獣映画祭」が開催中の静岡・熱海の国際観光専門学校熱海校でジャパンプレミア上映された。佐藤大介監督(39)、ゴジラシリーズや昭和ガメラシリーズ、大魔神シリーズなどの造形を手掛けてきた村瀬継蔵氏(84)、特殊造形の松本朋大氏(44)が登壇した。

映画「狭霧(さぎり)の國」の怪獣ネブラ
映画「狭霧(さぎり)の國」の怪獣ネブラ

人形時代劇怪獣映画「狭霧の國」誕生…佐藤大介監督「今の特撮のメインストリームはCGだが、アメリカの怪獣ファンは着ぐるみ特撮を期待している」

 人形時代劇怪獣映画「狭霧(さぎり)の國」(監督・佐藤大介)が24日、「第2回熱海怪獣映画祭」が開催中の静岡・熱海の国際観光専門学校熱海校でジャパンプレミア上映された。佐藤大介監督(39)、ゴジラシリーズや昭和ガメラシリーズ、大魔神シリーズなどの造形を手掛けてきた村瀬継蔵氏(84)、特殊造形の松本朋大氏(44)が登壇した。

 同作は明治42年の九州・大分の山深い村を舞台に、湖に住む「恐龍・天乃狭霧(ネブラ)」を目撃した少年、栄二と目の見えない少女、多紀理の物語。90年代の怪獣映画へオマージュを捧げ、着ぐるみ怪獣とミニチュアによる特殊撮影という旧来の特撮フォーマットはそのままに、人間ドラマをリアルな造形の人形劇として新たな映像表現に挑んだ。

 これがデビュー作になる佐藤監督は「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」(2001年)、「ゴジラ Final Wars」(04年)、「小さき勇者たち〜ガメラ〜」(06年)などで怪獣造形で携わり、現在はWebコンテンツの制作に携わる傍ら、映像や造形作品の制作を行っている。全380カットの9割は合成、特撮カットで、プロ用のシネマカメラをメインに7台のカメラを使って、基本2人(最大4人)で撮り上げた。

豊富な海外経験を生かして、17年、フランスのJapan Expo2017でプレゼンを行い、18年にクラウドファンディングで怪獣造形の出資に成功し、自主映画での製作にこぎつけた佐藤監督は「今の特撮のメインストリームはCGだと思いますが、アメリカの怪獣ファンは着ぐるみ特撮を期待している。試しに人形劇に着ぐるみの怪獣を出したら、リアルに見えるのではないか、と発想しました」と話した。

 怪獣ネブラを造形し、着ぐるみの中に入って自ら操演した松本氏は「思ったより重かったです。正直なめていました。怪獣の頭が高い位置にあると、こんなにも重くなるんだと思った。中に入っている人はすごいと思いました」と振り返り、怪獣造形のレジェンド、村瀬氏からは「よく頑張ってくれた。よく撮ったと思います」と絶賛されていた。

 米シカゴで行われた「G-Fest 2019 Film Festival」で15分バージョンを正式上映し、好評を博したことから、今後も海外映画祭に出品し、国内での劇場上映に動いていくという。

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