ダンサーと女優の二刀流・小川未祐 髪を「どぎついピンク」に染めて“生意気盛り”熱演

ダンサーとしての顔を持つ19歳の若手女優・小川未祐が、鬼才・山本政志監督の最新長編「脳天パラダイス」(20日公開)でメインキャストを務めた。役作りのため人生で初めて髪を染めたのは、ピンク色。奇想天外なストーリーが凝縮された本作のミュージカルシーンで、表現力豊かなダンスを披露した。南果歩や柄本明ら豪華キャストがそろった現場の撮影秘話や、自身の未来について聞いた。

若手の注目女優・小川未祐【写真:荒川祐史】
若手の注目女優・小川未祐【写真:荒川祐史】

ダンスシーンながら「表情も大事」と演技にもこだわり 鬼才・山本政志監督の長編「脳天パラダイス」に出演

 ダンサーとしての顔を持つ19歳の若手女優・小川未祐が、鬼才・山本政志監督の最新長編「脳天パラダイス」(20日公開)でメインキャストを務めた。役作りのため人生で初めて髪を染めたのは、ピンク色。奇想天外なストーリーが凝縮された本作のミュージカルシーンで、表現力豊かなダンスを披露した。南果歩や柄本明ら豪華キャストがそろった現場の撮影秘話や、自身の未来について聞いた。

――本作は豪邸を手放すことになった複雑な事情を抱える家族の物語。小川さん演じる娘・あかねが、やけになってツイッターに「パーティーをしましょう。誰でも来てください」と投稿するところから、南さん演じる自由奔放な元妻・昭子がやってきて、多国籍で個性的な人たちが集まり、お祭りのようになって……というストーリーです。あかねは生意気盛りですが、終盤には家族思いの一面を見せます。

「あかねは気が強くて、後先考えずに思ったことをそのまま行動に移すところが、今っぽい女の子に感じます。表向きは反抗的ですが、内面では自分が暮らしてきた家や家族のことをすごく考えています。そこを大事に演じました」

――山本監督の独自の世界観の作品。撮影現場はどうでしたか。

「監督はフランクに接していただく方で、現場は映画の通りの雰囲気でした。いろいろなタイプ・キャリアの人たちがいて、楽しく和気あいあいとしていました」

――大御所もそろった現場ですが、“家族”の空気感を作ることができたそうですね。

「南さんがいらっしゃると、現場の雰囲気がより明るく変わるんです。演技では突拍子もないアイデアを持ってこられて、すごく素敵な方だなと思いました。(父・修次役の)いとうせいこうさんも、気軽にお話をしてくださる方でした。ロケ地の家で多く撮影をしていたので、みんなで同じ場所にいて一緒にご飯も食べました」

――昨年8~9月の集中した撮影期間でした。本作のリハーサルと撮影の間に、自身が主演を務める映画「海辺の金魚」の鹿児島県での撮影を挟んだハードスケジュールでした。

「鹿児島での撮影は『海辺の金魚』のことだけを考えて、撮影が終了した夜から台本を読んで気持ちを切り替え始めました。帰ってきた日に髪の毛をピンクに染めたんです。これでスイッチが完全に入りました」

――もともと髪を染めることは予定されていたのですか?

「実は最初はなかったんです。衣装合わせのちょっと前に、金髪にするという話をチラッと聞いて、それで衣装合わせに行ったら、監督が『ピンクいいな』とアイデアを出されて……」

――急きょピンクに決まったと。

「その場でピンクに決まりました(笑)。そもそも、髪を染めること自体が初めてだったんですよ。いきなりあのピンクだったので、何も怖いものがなくなりました(笑)」

――映画の最初から最後に進むにつれ、小川さんの髪色のピンクの色合いが濃くなっていっているんですよね。

「そうなんです!(笑)。最初に染めた時はナチュラルな感じで、よく見たらピンクと分かる程度だったんですが、いざ現場に行ったら、監督から『ピンクにしたの?』と言われてしまって。撮影の序盤は、メークさんにスプレーで色付けしてもらっていましたが、ミュージカルシーンも控えていたので、プラスで2回ブリーチしたんです。そうしたら、どぎついピンクになったんですよ! 完成版を自分で見ると、すごいことになっているなと思います(笑)」

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