52歳の清春が語るロックミュージシャンとしての“在り方” 貫き通した美学とは
自身の記憶をたどるツールとしてウィキペディアが参考になった
清春の2020年は、新型コロナウイルスの影響をもろに受けた1年となった。
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「ツアーも延期になって、レコーディングもまともにできていない状態でいたんですけど、普通のコンサートができるまではまだまだ時間がかかると言われていて、ロックだからフル(キャパシティー)でやれるまでは、やりたくないからやらないって言ってて、バンドスタイルをどうやっていくべきかっていうのを各地のスタッフとかイベンターとかマネジャーとか結構毎日話し合ってます。現在は、月に1回ストリーミングライブをやっていて、それがあってよかったなって。(だから)家族を含めて、数少ない人としか会わずに、ほとんど家にいましたね。月並みですけどワイドショーや海外ドラマをずっと見てましたね。でも家族がいるのでコロナになる前とほとんど変わらない日々でした」
執筆にあたり、苦労した点を聞かれると振り返りの作業が大変だったと述べ、「全然思い出せないので細かいところはウィキペディアを見ました。ツアーのタイトルとかライブ情報に関してはめちゃくちゃ正確なんです。黒夢の時は年に百何十本というツアーをしていたので、何でこんなふうに移動ができたんだろうとか、アルバムって当時何位だったか、自分がやっていたラジオや連載、ぼんやりと覚えている記憶をたどる参考になりました。何なら自分で書き足していこうかなと思いましたけどやり方がわからなかった」と答え、報道陣からも笑いが起こった。
最後に清春はこの本を通じてファンだけでなく、同世代の人たちにこういうタイプのミュージシャンもまだいるということを伝えられればと著書を紹介した。
会見を終えた清春は、ディナーショー形式のバースデーライブを開催。1000人キャパの会場に約400人のファンが集い、3月にリリースしたニューアルバムの新曲を交え、約1時間半におよぶ久し振りのステージで力のこもった歌とほっこりするトークで観客を魅了した。
またライブ終盤で歌詞を表示するプロンプターを倒してしまい、急きょスタッフのスマホを借りて歌詞をチェックしながら歌うという場面もあり、ユーモラスな姿にファンは喜んだ。