【RIZIN】「嘘をついていた」両親を初招待した39歳戦士 「勝ったらマイクで」もKO敗戦…明かした涙の理由

第6試合は酒井リョウ(39=レンジャージム)が元幕内力士の貴賢神(29=フリー)に1R・1分16秒でTKO敗戦。2日前のメディアデーから何度も涙を流していたヘビー級戦士は、試合後の会見でその真意について明かした。

貴賢神と対戦した酒井リョウ【写真:(C)RIZIN FF】
貴賢神と対戦した酒井リョウ【写真:(C)RIZIN FF】

ヘビー級マッチに敗戦の酒井リョウ「迷惑ばかりかけてきた」

「RIZIN LANDMARK 14 in SENDAI」(6日・仙台・ゼビオアリーナ仙台)第6試合 RIZIN MMAルール:5分3R(121.2kg)


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 第6試合は酒井リョウ(39=レンジャージム)が元幕内力士の貴賢神(29=フリー)に1R・1分16秒でTKO敗戦。2日前のメディアデーから何度も涙を流していたヘビー級戦士は、試合後の会見でその真意について明かした。

 8月開幕の「ヘビー級GP」の最後の枠を懸けた、査定試合となっていたビッグマッチ。リスクを承知で前に出たが、強烈なフックを連続被弾した。鉄槌を連打されると、最後はセコンドからバトンが投入。39歳のRIZIN初勝利は夢と散った。

 2日前のメディアデーから何度も感情が揺れ動いていた。節目のプロ30戦目、初めて両親を試合会場に招待した試合だった。「勝ったらマイクで伝えたいことがある」。直接は届けられなかった思いを会見で涙ながらに打ち明けた。

「嘘をついて、親の反対を押し切って20年間好きなことだけやってきた。迷惑ばかりかけてきた。石巻市でやっていた自衛隊を19歳の時にやめて、格闘技をやり続けた。今回初めてね、自分で(両親に)『見にきてほしい』って言ったんです」

 この日、大舞台で勝利した姿は見せられなかった。「勝ってファイトマネー、全部親に渡したかった」と語ったが「仲間がいて、応援してくれる人がいて。自分の息子、頑張ってたんだぞっていうのを見せたかった。それが伝わったかは分からないけど、前には出れた」とすっきりとした表情もしていた。

会見に登壇した酒井リョウ【写真:ENCOUNT編集部】
会見に登壇した酒井リョウ【写真:ENCOUNT編集部】

現役は続行「やり続けなきゃいけない」

「自分のお父さんは、仕事とか1日も休んでこなかった。“鉄人”と呼ばれていて、その背中を見て自分も頑張んなきゃいけないなって思っていた。お母さんは、こうやってヘビー級で戦わせてくれる健康な体で産んでくれた」。会見で最後まで明かしたのは感謝だった。

 この日の敗戦でMMA戦績は30戦15勝15敗のイーブンになった。「20年間、全てを犠牲にして、格闘技、MMAという競技をやり続けてきた。後輩とかジムにいるみんなもいるし、やり続けなきゃいけない。念願の1勝までリベンジしたい」と次なる16勝目にむけての再起も誓った。

「RIZINで1勝するのは難しい。子供にも格闘技で格好いいところ見せたかったんですけど、背中でね」。自身も親である酒井は最後にぽつりとつぶやいた。歩んできたキャリアはスター選手とは遠かったかもしれない。しかし、熱狂のアリーナで人生を懸けた試合に臨んだ姿は、多くのファンの心を動かしたはずだ。

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