大けが復帰の岡本圭司さん スノボ不祥事に心境「償っていつか」

ウインタースポーツのシーズン到来を前に、日本スノーボード界で不祥事が相次いだ。2014年ソチ冬季五輪でスノーボード男子ハーフパイプ銅メダリストの平岡卓(24)が自動車運転処罰法違反と道交法違反の疑いで書類送検され、元五輪代表でプロスノーボーダーの国母和宏(31)が大麻取締法違反の疑いで逮捕。スノーボード界全体のイメージ悪化は否めない中で、2人を知るプロスノーボーダーで、大けがから競技復帰を果たした岡本圭司さん(37)にインタビューを行った。

昨年競技復帰を果たしたプロスノーボーダーの岡本圭司さん
昨年競技復帰を果たしたプロスノーボーダーの岡本圭司さん

国母和宏、平岡卓の“裏切り"不祥事でスノボ界全体のイメージ悪化…2人を知るプロスノーボーダーの胸中

 ウインタースポーツのシーズン到来を前に、日本スノーボード界で不祥事が相次いだ。2014年ソチ冬季五輪でスノーボード男子ハーフパイプ銅メダリストの平岡卓(24)が自動車運転処罰法違反と道交法違反の疑いで書類送検され、元五輪代表でプロスノーボーダーの国母和宏(31)が大麻取締法違反の疑いで逮捕。スノーボード界全体のイメージ悪化は否めない中で、2人を知るプロスノーボーダーで、大けがから競技復帰を果たした岡本圭司さん(37)にインタビューを行った。

 岡本さんはスロープスタイル競技の日本の草分け。2015年に、演技中の事故によって腰椎骨折と右足神経まひの大けがをし、懸命にリハビリ。現在も右足のまひは残り、走ることは難しいが、自立歩行ができるまでに回復。昨年2月に競技復帰を果たし、2022年北京冬季パラリンピックのスノーボードクロスでの出場を目指している。

 岡本さんは今回の事態について、「スノーボードは自由さと遊びの要素が魅力で、カルチャーとしての成り立ちが大きい。やんちゃでとんがっている人間もいる。だからこそ面白い。音楽のロックに近い感覚もあると思う。それでも、多くの人を裏切ったことになる。犯罪はダメな事」と心境を吐露する。

 国母については「日本のパイオニアで、世界を引っ張ってきた素晴らしい選手。敬意の思いを持っている」という。岡本さん自身、過去に海外を転戦している時に、海外選手から大麻を勧められた経験もあるが、拒否。

「法律を守ることは大事なこと。家族や仲間に迷惑がかかる。もしかすると彼には自分自身の影響力の大きさに、認識の甘さがあったのかもしれない」と話した。家族や仲間だけでなく、スノーボード業界に影響を与えてしまうことにもなり、「人としてもスノーボーダーとしても本当に魅力的な人物。スノーボード界の道を作ってきた。それだけに複雑な気分です」と思いを語った。

 平岡は同じ関西のプロ選手同士だけに、「平昌五輪の後に明確な目標を持っていれば道は変わったかもしれない。それは、もしかしたらスノーボードの業界のせいかもしれません」と肩を落とした。

 スノーボードは競技性の追求だけでなく、雪山を滑る様子や技の表現をとらえる写真・映像作品の制作といった表現者としての活動の側面があり、むしろそちらの方が大きいかもしれないという。岡本さんは協会など組織の体制強化を訴え、「アーティスト活動をするスノーボーダーへのアプローチは難しいかもしれないが、その中でも若い選手に対する教育、セカンドキャリアのケアをより強く取り組んでいくべきかもしれません」と強調する。

 岡本さん自身は、競技者として実業家としても、スノーボード界への貢献に注力。10月にスキー・スノーボードライフを豊かにするアプリ「yukiyama」を発表。業界発展への思いを強くし、「自分自身滑り続けたいし、スキー場をもっと面白くしていきたい」と話す。

「誰にでも失敗はある」――。岡本さんは何度も繰り返す。「彼(国母)ならいつかまた世界のトップとして戻ってくる。2人には償って帰ってきてもらい、もう一度スノーボードを盛り上げてくれると思います。それも楽しみです」と込めた。

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