アニソン界の正統派ユニットが新体制後初のワンマンでみせたワイルドな姿「知ってるClariSじゃない」
昨年1月に新たなスタートを切った3人組ユニットClariS(クラリス)が、新体制になって初のワンマンツアー『ClariS -03- 1st TOUR 2026 ~Trigger Anthem~』を17日に東京・Zepp Haneda、26日に大阪・Zepp Osaka Baysideで開催した。『コネクト』『ルミナス』などの代表曲など全21曲を歌い、新たな歴史の1ページを刻んだ。アンコールでは5月リリースの新曲『Revive』を初披露し、ClariS史上最もワイルドなビジュアルに会場がどよめいた。ENCOUNTは17日の東京公演をレポートする。

『ClariS -03- 1st TOUR 2026 ~Trigger Anthem~』レポート
昨年1月に新たなスタートを切った3人組ユニットClariS(クラリス)が、新体制になって初のワンマンツアー『ClariS -03- 1st TOUR 2026 ~Trigger Anthem~』を17日に東京・Zepp Haneda、26日に大阪・Zepp Osaka Baysideで開催した。『コネクト』『ルミナス』などの代表曲など全21曲を歌い、新たな歴史の1ページを刻んだ。アンコールでは5月リリースの新曲『Revive』を初披露し、ClariS史上最もワイルドなビジュアルに会場がどよめいた。ENCOUNTは17日の東京公演をレポートする。(取材・文=福嶋剛)
Zepp Hanedaには、この日のグッズを求めて開場前から長蛇の列となった。開演するとフロアはあっという間に埋まり、色鮮やかなペンライトを手にしたファンの熱気に包まれた。ClariSとしては、約1年半ぶりの単独ライブで3人体制になってからは初とあって、客席のあちこちで期待と緊張が漂っていた。
定刻の午後6時30分を過ぎると会場が暗転。するとステージ正面のスクリーンには3人の楽屋の入口が映し出され、ClariSのキャラクターが描かれた暖簾(のれん)をくぐりながらクララ、エリー、アンナの3人が姿を現した。かなり緊張気味のエリーとアンナにクララが優しく声をかけ、3人で円陣を組んで手を合わせると「みなさんの心をぶち抜きましょう! クララ、エリー、アンナ、ウィー・アー・ClariS!」という力強い掛け声でステージへと向かった。
スクリーン越しに3人の表情を追いながら、フロアの興奮も高まっていく。“ドクドク”という心臓の鼓動を模したBGMが鳴り響き、きらびやかなメタリックの衣装をまとった3人がステージに登場。1曲目『Trigger』のイントロが鳴った瞬間、会場全体が大きな歓声に包まれ、新章の始まりを告げた。
「初ワンマン、みなさん最高に盛り上がる準備はできていますかー! 一緒に幸せな時間を作りましょう」とクララが呼びかけ、『ALIVE』『again』とアップテンポなナンバーで畳みかける。フロアはすでに沸点に達し、熱気に包まれた。
3人体制になって最大の武器は、やはり3声のハーモニーだ。個性の異なるクララ、エリー、アンナの声が重なり合うことで、テンポの速い曲でも旋律は美しく響く。派手な演出がなくても、3人の歌声だけで楽曲の世界観へと引き込まれる瞬間が何度もあった。
前半の山場は4曲目『border』で訪れた。「みなさん、次は一緒にタオルを回したいと思います。準備はいいですか?」とクララが呼びかけると、会場全体がタオルで渦を巻く壮観な光景に。クララは、ステージのお立ち台から絶景を眺めながら、この夜一番の笑顔を見せた。序盤は硬さのあったエリーとアンナも徐々に表情が解け、3人の一体感も増していく。
序盤の熱狂がひと段落すると、後方スクリーンにTVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の映像が流れ、『ルミナス』『リンクス』へ。クララとエリーのコーラスからアンナのソロへと流れ込む変幻自在のハーモニーで、アニメの世界観を鮮やかに描き出した。
続く『Radiant』はマイクスタンドを手に、3人がパワフルに歌い上げる。次は、一転してしなやかで凛とした『運命』、そして『ひらひらひらら』では、桜が舞い散るスクリーン映像とシンクロしながら、美しい歌と振り付けで大人びた情感を表現した。
ここで前半が終了し、衣装チェンジの間は3人体制になってからの軌跡を映像で振り返るコーナーに。普段は見ることのできない練習風景や3人の素顔のショットに、客席から思わず「オー!」という声が次々と漏れた。

新曲『Revive』のMVを会場で初公開 クララは金髪姿に
後半は、3人体制となって最初のシングル曲『Umitsuki』からスタート。真っ白なドレスで登場した3人は、初々しさの残る1年前の表情とは別人のような余裕と息の合ったパフォーマンスで魅了した。続いてエリーが「3人のハーモニーを楽しんでください」と呼びかけ、『One more voice』『カラフル』へと続く。真っすぐで透き通るようなハイトーンのアンナ、ClariSの核となる感情豊かなメインボーカルのクララ、力強い低音域で全体を支えるエリー、この3つの個性が交わるハーモニーをフロアは全身で受け止めた。
ここから後方スクリーンのアニメーション映像と連動し、ClariSが歌い続けてきたTVアニメのテーマ曲が次々と披露される。キュートな振り付けを交えたTVアニメ『エロマンガ先生』のOPテーマ『ヒトリゴト』に続いて、「一緒に踊りましょう!」という掛け声とともに『CLICK』(TVアニメ『ニセコイ』オープニングテーマ)が始まると、観客も振り付けを楽しみながら盛り上げた。
待望のアニソンオンパレードにフロアの熱量が頂点に達した頃、スクリーンにはTVアニメ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の映像が流れ、オープニングテーマ『irony』から『reunion』でさらに盛り上がる。曲が終わるとエリーとアンナが2人で大きなハートを作り、その中心でクララがキュートなポーズを決めた。
「みなさんラストスパート、もっともっと声を聞かせてください!」とクララが煽り、TVアニメ『偽物語』のエンディングテーマ『ナイショの話』へ。そして「最後まで私たちの思いを受け取ってください」と呼びかけ、3人体制となって新たな生命を吹き込んだ代表曲『コネクト』を歌い上げ、本編を締めくくった。歌い終えてもなお鳴り止まない歓声と拍手の中、「みなさん、忘れられない思い出をありがとうございました!」とクララが深く一礼し、3人はステージを後にした。
アンコールの大合唱に応えて再び姿を現した3人の衣装を見て、フロアがどよめいた。それまでのイメージとはまったく異なる、重厚感のあるダークファンタジーな出で立ちだ。「アンコールありがとう! 新曲をお届けします。まだまだ声出す準備はできていますかー」とクララが観客を煽ると、TVアニメ『勇者のクズ』第2クールのオープニングテーマに起用されたハードなロックナンバー『Revive』をこの日、初披露した。これまでのClariSからは想像できないワイルドなシャウトと激しいパフォーマンスに客席は一瞬息をのんだが、すぐさま拳を突き上げ、メンバーと対峙するように大きな声援を送った。
歌い終えると、クララが晴れやかな表情で「ロックなClariSはいかがでしたかー」と問いかける。「ここでみなさんに出来たてほやほやのミュージックビデオを初公開します!」という言葉に会場の期待が高まる中、メンバー自身もまだ完成版を見ていないという『Revive』のMVがスクリーンに映し出された。
そこに現れたのは、金髪のクララ、赤髪のアンナ、青髪のエリーという変貌した3人の衝撃的なルックスだった。客席からは、一斉に驚きの声が上がり、3人も「キャー!」と声を上げた。MVを鑑賞したクララは「『知ってるClariSじゃないんだけど』っていう声もあると思いますけど、せっかくなのでアニメに合わせて殻を破っちゃおうと。中途半端じゃよくないので結構、振り切って3人で頑張ってみました」と満足そうに語った。

夏のコンサートツアーを東名阪で開催
そしてこの日の終幕を迎え、メンバーが1人ずつ最後のあいさつをした。
アンナは「私は小さい頃から音楽が好きで、心のどこかで歌うことを夢見てきました。スタートは遅かったけど、ClariSのアンナになることができました。これからも一つひとつの出来事に真摯に向き合って、もっと大きな自信を抱えてステージに立ち、みなさんに大きな笑顔の花を咲かせるようなアーティストに必ずなります!」と力強く宣言した。
エリーは「私が伝えたいことは『諦めなくてよかった』のひと言です。デビューを目指して活動していた時、スケッチブックに『日本武道館が目標』と書いていました。こんなちっぽけな存在なのに大きいことを言っていいのかなって思っていたんですけど、たくさんの方に支えていただき、ClariSのエリーとしての人生につながりました」と気持ちを込めてあいさつ。
クララは「1年半前、私は『ClariSという場所を守り続けたい』という願いと、『私自身、歌が好き』という純粋な気持ちからClariSとして歌い続けるという選択をしました。そんな時にエリーとアンナに出会いました。2人と作った最初の楽曲『Trigger』は、私にとってまさに挑戦でした。2人の存在が私を成長させてくれて、みなさんの存在が私を救ってくれました。どんな時もそばにいてくれてありがとう。そして今、私が歌い続ける理由は『この2人と作る音楽が大好きなこと』と『みなさんの笑顔のため』です。私たちの目標は3人で日本武道館のステージに立つことです。みなさん、ついてきてくれますか! これからも一緒に素敵な景色を作りましょう。今日は本当にありがとうございました」と、この日のライブに懸けた思い、これから描いていく未来を真っすぐに言葉にした。
最後に選ばれた曲は『タカラモノ』だった。「私たちの宝物がみなさんの宝物になりますように」とクララが願いを込めると、3人は丁寧に、慈しむように歌い上げた。歌い終えると「みんな大好きだよー!」と力いっぱいに愛を伝え、3人はステージを後にした。
ClariS第3章の初ワンマンは、歌とパフォーマンスのどれを切り取っても完成度の高いステージだった。しっとりとしたバラードから激しいロックまで、どんな曲調でも3人のハーモニーの美しさは揺らがず、大がかりな演出に頼ることなく、歌声だけで楽曲の世界観を作り上げてみせた。
そして何より、ステージに立つ3人の表情の豊かさが印象に残った。この日は満員の2300人が集まったが、客席のどこにいてもメンバーとの距離の近さを感じさせる、そんな温もりのあるライブだった。クララが、エリーとアンナに目配せしながら丁寧につないでいく姿に、3人の間にある確かな信頼と絆が見えた気がした。
新曲『Revive』のCDは5月27日発売。さらに7月11日、12日と2DAYSで東京・Kanadevia Hall (旧TOKYO DOME CITY HALL)にてClariSコンサートツアー「ClariS 15th Thanks Tour ~一夏灯祭~」も決定した。これからも大きな目標に向かって、ClariSが新たな一歩を踏み出した。
「ClariS -03- 1st TOUR 2026 ~Trigger Anthem~」セットリスト
01 Trigger
02 ALIVE
03 again
04 border
05 ルミナス
06 リンクス
07 Radiant
08 運命
09 ひらひらひらら
10 Umitsuki
11 One more voice
12 カラフル
13 ケアレス
14 ヒトリゴト
15 CLICK
16 irony
17 reunion
18 ナイショの話
19 コネクト
アンコール
1 Revive
2 タカラモノ
『ClariS 15th Thanks Tour ~一夏灯祭~』
(東京公演)
2026年7月11日(土) Kanadevia Hall(TOKYO DOME CITY HALL)
開場 16:00/開演 17:00
2026年7月12日(日) Kanadevia Hall(TOKYO DOME CITY HALL)
開場 15:00/開演 16:00
(愛知公演)
2026年9月11日(金) Zepp Nagoya
開場 17:30/開演 18:30
(大阪公演)
2026年9月13日(日) オリックス劇場
開場 17:00/開演 18:00
詳しくはオフィシャルサイトへ
https://www.clarismusic.jp/
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