青木真也に「向いていない」と突き放された2年前…中谷優我が“専業最後”の試合で見せた涙と別人のような成長
格闘技イベント「宗明建設Presents DEEP 130 IMPACT」(20日、東京・後楽園ホール)が行われた。第2試合のDEEPライト級5分×2R戦では中谷優我(23=BRAVE GYM)がケンシロウ(39=FIGHTER’s FLOW)に判定負けを喫した。試合後、中谷が涙を流し、心境を明かした。

ケンシロウに判定負け
格闘技イベント「宗明建設Presents DEEP 130 IMPACT」(20日、東京・後楽園ホール)が行われた。第2試合のDEEPライト級5分×2R戦では中谷優我(23=BRAVE GYM)がケンシロウ(39=FIGHTER’s FLOW)に判定負けを喫した。試合後、中谷が涙を流し、心境を明かした。
「やりたいことはやれました」。そうきっぱりと語るが、唇は震え、目には涙を浮かべていた。
中谷は約2年前にABEMAのドキュメンタリー番組『格闘代理戦争-THE MAX-』に出演。青木真也監督と組んで、トレーニングに励み、トーナメントを戦ったが準決勝で敗退した。「心の弱さ」から自分から仕掛けられないことが課題で、青木からは「格闘技に向いていない」と見切りを付けることを勧められていた。
それでも「格闘技は好きにやります」と宣言し、格闘技を辞めずに、プロとして試合を重ねてきた。さらに直近では3連勝している。
開始からタックルに入り、ケージに押し付けるもなかなかテイクダウンができなかった。相手の右脇を差し、投げようと試みるも逆に内股で投げられてしまう展開もあった。
それでも「負けたんですけど、自分のやりたいMMAはできた」と胸を張る。相手の組みの強さも想定内で「強いて言うなら組みがずっと逆でした。左組みになれず、右で組んじゃった。それが相手のいいところにはまっちゃった感じですよね」と冷静に口にした。
なぜここまで清々しいのか。それは2年前とは別人のようになれている実感があるから。大学2年で挑んだ『格闘代理戦争』では、自分からなかなか動くことができず、後手にまわってしまうことが多かった。
しかし、この日の試合ではとにかく自分から動いた。被弾をしようが、逆に投げられようが関係ない。とにかく動き続けた。
「青木さんとやっていたとき、自分からいけないっていうのは課題だったの覚えてます? それで考えたら僕は勝負できたかなって。結果があれだったとしても、自分の試合はできたと思っているので全然悔いはないんです。自分が好きなものはできてるなって」
言葉とは反対に目からは涙がこぼれ落ちていく。「神様も最後くらいは……」と思わず本音が漏れた。
現在、明治大生で、来週には卒業式が控え、4月からは広告系の会社で働く。社会人になってもプロを続けていくつもりだが、専業・格闘家でやれるのは今日(3月20日)が最後だ。
「いろいろ思い出しちゃったすよね。大学最後の試合を勝ちたかったっていうのもあるんですけど、何だろう……。楽しかったし、懐かしかった。これで終わるつもりはないですけど、終わっちゃうのかっていう気持ちですね」
終始、うつむきながら話していたが、涙を引っ込めるかのように前を向くと「今後も格闘技やりますよ! 欲しいものは何個もある。欲張りにやっていきますよ」と笑ってみせる。
さらに「青木(真也)さんよりも長いファイナルカウントダウンやりますよ。僕、代理戦争から辞めるって言ってましたから(笑)」と冗談まで飛ばしてみせた。
この2年で見違えるほど成長した。かつては言いたいことがなかなか言えない性格をしていたが、いまではハキハキとしている。「僕の成長は全部代理戦争っす」と明かした。
「しゃべれるのもそう、格闘技もそう、私生活もそう。社会人になれたのも『代理戦争』のおかげですし、全部僕は『代理戦争』を経て変わったと思ってます。青木さんは何をどう思ってるか分かんないですけど、青木さんにもABEMAさんにもマッコイ(斎藤)さんにもすべてに感謝しています」
「向いていない」と突き放され、なにも言えなかった弱気な中谷はもういない。春から始まる「社会人ファイター」としての第2章ではどんな姿を見せてくれるのだろうか。
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