5人で創る「MilMoon」という新たな物語 挫折も経験…『日プ女子』『ガルプラ』で届かなかった夢

2つの異なるコンセプトを掲げて開催された「BLACK&WHITEオーディション」から、新たなガールズグループ2組が誕生した。「世界のヒロイン」をコンセプトに掲げるMilMoonは、Fuka、Emi、Moepi、Yuua、Yooの5人によるグループ。メンバーそれぞれが多様なバックボーンを持ちながら、今回のオーディションに臨んでいた。大きな目標を見据える5人に現在の思いを聞いた。

「BLACK&WHITEオーディション」から誕生したMilMoon【写真:増田美咲】
「BLACK&WHITEオーディション」から誕生したMilMoon【写真:増田美咲】

「世界のヒロイン」をコンセプトに掲げるMilMoon

 2つの異なるコンセプトを掲げて開催された「BLACK&WHITEオーディション」から、新たなガールズグループ2組が誕生した。「世界のヒロイン」をコンセプトに掲げるMilMoonは、Fuka、Emi、Moepi、Yuua、Yooの5人によるグループ。メンバーそれぞれが多様なバックボーンを持ちながら、今回のオーディションに臨んでいた。大きな目標を見据える5人に現在の思いを聞いた。(取材・文=中村彰洋)

――初めに自己紹介と併せて、グループでの立ち位置などを教えてください。

Yoo「21歳のYooです。最年少ですが、心は最年少ではありません! ダンスをずっとやってきたので、メインダンサーと呼んでいただけるように、ダンスは私が先頭に立つつもりで頑張ります」

Fuka「Fukaです。24歳です。5人の中では一番クールだと思います。ラップ好きなので、ラップ担当です」

Emi「22歳のEmiです。私は生まれも育ちもインドネシアです。日本人学校が中学校までしかなかったので、高校生の時に1人で日本に来ました。なので、グローバル担当です(笑)。言語のことなら任せてください。あとはビジュアル担当です!(笑)」

Moepi「23歳のMoepiです。本当はリーダーになりたかったけどなれなかったので、サブリーダーを自称しています。やんちゃキャラでスパイス担当です(笑)」

Yuua「Yuuaです。25歳で最年長です。メインボーカルを担当しています」

『Girls Planet 999』に挑戦していたFuka【写真:増田美咲】
『Girls Planet 999』に挑戦していたFuka【写真:増田美咲】

それぞれが過去に悔しい経験「最後のチャンスだと思って」

――皆さんが今回のオーディションに挑戦した理由を教えてください。

Yoo「アーティストさんのライブパフォーマンスを見るのがすごく好きで、私もやってみたいと思っていました。挑戦はしていたのですが、うまくいかずにモヤモヤしていて、大学卒業も近づいて、将来をすごく考えている時期でした。そんな時にこのオーディションを見て、『やろう!』と直感的に思って応募しました。今回が初のオーディションで、ダンスは学んでいましたが、歌はほぼ未経験でした」

Fuka「高校を卒業して、韓国のオーディション番組『Girls Planet 999』に挑戦しました。そこではうまくいかず、日本に戻ってきて、デビューを目指すグループの練習生として2年ぐらい活動していましたが、デビューできませんでした。これからどうしようかと思っていたタイミングでこのオーディションを見つけて、今ここにいます」

――今回はK-POPジャンルとは異なるジャンルですね。

Fuka「ガルプラが終わった後に、自分の中で整理して、日本で日本の良さを発信できるようなグループで活動したいと思うようになりました」

――Emiさんはいかがですか。

Emi「ずっと芸能界には憧れていましたが、父からずっと反対され続けていました。何もかも監視されて、檻の中で生活してたみたいな人生でした。でも、1人で日本に来た時に踏み出してみようと思い、『Produce 101 Japan』に挑戦しました。練習生として挑戦できることが決まり、父に伝えたら猛反対していましたが、私の気持ちを伝えたら理解してくれました。日プでは、悔しい結果で終わってしまい、そこからの2年間は数え切れないくらいのオーディションを受けてきました。絶対に表舞台に立ちたかったので、系統も関係なく片っ端から挑戦していました」

Moepi「私は中学生でTikTokを趣味で始めて、そこからSNSで活動していました。大学入学と同時に事務所に所属して、アイドル活動をしていました。でも、いろんな挫折があって、事務所も辞めて、『何しよう』と思っていた時にこのオーディションを見つけました。事前に告知されていたオーディション参加者の中に知っている人や、昔から好きだった人もいたので、最後のチャンスだと思って挑戦しました」

Yuua「私は10年間、女優さんとしてCMやドラマに出させてもらっていました。ちょうど大学卒業するタイミングで、事務所を退社して、フリーでモデル活動をしていたのですが、友達から『このオーディション一緒に受けない?』と声を掛けてもらって挑戦しました」

――こういったアーティストなどのオーディションは初めてだったのでしょうか。

Yuua「初めてでした。歌も全くやったことなくて、レッスンすら受けたことがなかったです。年齢的にも最後の挑戦だろうなと思って応募しました」

『Produce 101 Japan』に練習生として参加していたEmi【写真:増田美咲】
『Produce 101 Japan』に練習生として参加していたEmi【写真:増田美咲】

Yooはオーディション内で2度の落選「その時の経験が今の糧に」

――「BLACK&WHITE」という2つのコンセプト。合格が決まった後に、WHITEとして活動することを知ったとお聞きしました。率直にいかがでしたか。

Fuka「たぶんみんな、最初の頃はBLACKを希望していたと思います(笑)。でも、WHITEで集まった5人を見た時に、明確にそれぞれのポジションが見えたので、みんなが相乗効果で高めあえていけると思いました。結果的にはとても満足しています」

――オーディション中に印象に残っている審査はありましたか。

Yoo「私は、2次審査で1度不合格になっているんです。その時は悔しさや反省を次につなげる機会すらもないということに絶望していました。その時の経験が今の糧になっているので、印象に残っています。結果的に3次審査は受けられず、“一発ファイナリストチャレンジ”で最終審査にリベンジしましたが、また落ちました(笑)。2度落ちましたが、最終的にメンバーに選ばれることができました」

Moepi「おかえり!(笑)」

――Fukaさんはいかがですか。

Fuka「セミファイナルの時に5人チームでボーカル審査がありました。もともとは、ダンスやラップが好きで、ボーカルは好きではなかったのですが、そこでみんなで歌った時にすごい幸せだったんです。有観客審査だったので、ファンの方が見えて、5人で楽しく歌えていることが幸せすぎて、本当にステージで泣きそうになりました。そこで、もっとファイナルを頑張りたいと思えたので、記憶に残っています」

Emi「私もセミファイナルです。5人チームで1か月ぐらい審査期間があって、私はリーダーを担当していました。ほかの4人のキャラが強すぎて、まとめるのがすごく大変で、毎日会うたびに話し合いをしていました。些細なことで『なんでこうなっちゃうんだろう』と思うことも多く、まとめるの大変さを学びました」

――5人審査で一緒だったメンバーはいらっしゃいますか。

Moepi「そういえばいないですね。しかもその時はみんなBLACKでしたね」

Yoo「私は観客席で見ていました(笑)」

――なるほど(笑)。Moepiさんはいかがですか。

Moepi「私も5人審査です。いろいろあって、途中から私のチームだけ4人になってしまって、より個人のスキルが試されると感じました。自分の個性や表現の仕方などを意識しました。その当時は髪の毛も長くて、身長も低いので、ステージに立った時のバランスなどを意識して、髪をバッサリ切ってイメチェンしたりしました」

Yuua「私は一番最初の審査が印象に残っています。まだみんながどんな子なのかを知らない状態で、歌やラップを聞いたり、ダンスを見ることがものすごく楽しかったです。初めてのオーディションだったので、緊張で震えが止まらなかったのに、みんなのパフォーマンス見てたら、テンションが上がってきて、そのおかげでいいパフォーマンスができたと思っています」

SNSを中心に活動をしながらアイドルへ挑戦していたMoepi【写真:増田美咲】
SNSを中心に活動をしながらアイドルへ挑戦していたMoepi【写真:増田美咲】

MilMoonが表現する“独自の色”「何色にでもなれると思っています」

――今回のオーディションでもし縁がなかったとしたら、その後も挑戦を続けていたと思いますか。

Emi「はい!」

Fuka「私はないかな。24歳になる年だったし、親に頼りながらも、夢を追い続けられるのも、そんなに長くないって思っていました。グループでやりたいから、今回は受けましたが、もしダメだったらソロ活動などを考えていました。それに、田舎に帰って、就職することすらも考えていました」

Moepi「私はEmiちゃんと一緒で絶対に受け続けてたと思います」

――Moepiさんも以前のアイドルでの活動を終えた後は、オーディションを受けたりしていたのでしょうか。

Moepi「受けてなかったです。以前の活動に懸けていたので、気持ちが落ちてしまっていました。インフルエンサーとしての活動に力を入れていこうかなと考えたタイミングもありましたが、ステージで頑張っている子たちの姿を見ていると、『やっぱり私もやりたい』という欲が出てくるんです。これは後悔があるからなんだろうなと思い、再挑戦を決めました」

――Yooさんはいかがですか。

Yoo「私は、1回落ちた時に、もっと自分と向き合って勉強する時間も必要だなと考えていました。音楽の道には進みたいけど、行動に移すことが苦手なタイプなので、しばらくは挑戦しなかったと思います」

――Yuuaさんはいかがでしたか。

Yuua「私はオーディションを受けた人の中でも最年長でした。アルバイトで大学の図書館で働いていたので、そのまま司書の資格を取って図書館で働き続けようかなと考えていました」

――本当に1度きりの挑戦だったんですね。noteに文章を投稿したりもされていますよね。

Yuua「最初で最後のつもりでした。文章を書くことが好きで、今も小説を書いています」

――いろんなガールズグループが活躍する時代ですが、MilMoonならではの色を教えてください。

Emi「WHITEのコンセプトは『毒が入っている女の子』で、ちょっとトゲがある感じです。今ヒットしている“かわいい系”とは少し異なる新しいコンセプトだと思っています」

Moepi「一人一人の個性があると思うので、いろんなアニメの主人公が集まっているイメージです。かわいいだけではなくて、癒やされる、きれいといった印象を皆さんに伝えられたらいいなと思います。MilMoonというグループ名は私が付けたのですが、Moonには月が凛としているとか、尊い、儚いといったイメージがあるので、そういった部分を押し出していきたいです」

Fuka「月って白いけど、柔らかくてキラキラしていると思います。私たちもキラキラしていて、薄いペール系の色なのかなと思ったら、急に毒々しい色に変わったりとかすると思います。何色にでもなれると思っています」

過去には俳優やモデルとして活動をしていたYuua【写真:増田美咲】
過去には俳優やモデルとして活動をしていたYuua【写真:増田美咲】

際立つ5人の個性…Fuka「縁の下の力持ち」Moepi「キャラが優れている(笑)」

――Moepiさんの案がグループ名に決まった時はどのように思いましたか。

Moepi「私は『絶対これ!』と思っていたので、すごいうれしかったです!」

――ご自身の1番アピールしたい部分を教えてください。

Yoo「私はダンサーを目指していたので、ダンスに掛けてきた時間も多いと思っています。ダンスは自分の強みにしていきたいですし、人間性なども出していきたいので、それをダンスや歌を使って、表現していきたいです」

Fuka「オーディション期間から伝えているのですが、私はみんなのことが大好きなのに、うまく伝わらないんです(笑)。みんなのことを平等に愛しているし、俯瞰して見ることもできていると思うので、グループの中でそういった存在になりたいです。人の気持ちを考えることは得意な方だと思うので、縁の下の力持ちタイプでグループを支えていきたいです」

Emi「私は……東南アジアなら任せてっていう感じです(笑)」

一同「(笑)」

Emi「みんなすごく個性豊かなので、私にインドネシアのことは任せてください(笑)」

――現地の言葉を使って気持ちを伝えることができますね。

Emi「そうなんです。言語はしゃべれるので(笑)。いつか凱旋したいです」

――Moepiさんはいかがですか。

Moepi「私は歌やダンスというよりも、キャラクターが優れていると思っています(笑)。バラエティーに出て、『MilMoonっす!』ってアピールして、私をきっかけにでもいいので、みんなでバラエティーに出られたらと思っています!」

――とても明るいキャラが印象的ですが、オーディションの時からでしょうか。

Moepi「最近になって増したと思います。過去にこのキャラで、みんなに引かれちゃったこともあったので、今回はキャラ抑え気味で臨んでいました。オーディション終わったら、『みんな、ごめん!』みたいな(笑)」

Fuka「良かったね、みんな受け入れてくれて(笑)」

――Yuuaさんはいかがですか。

Yuua「世界観を表現する肝が歌になってくると思うので、歌を頑張りたいです。自分が小説を書いているからこそ、歌詞の世界をより深く読み解く力もあると思っているので、MilMoonの物語を皆さんと一緒に紡いでいくキーパーソンになれたらと思っています」

初オーディションで2度の落選を乗り越えてメンバーに選ばれたYoo【写真:増田美咲】
初オーディションで2度の落選を乗り越えてメンバーに選ばれたYoo【写真:増田美咲】

掲げるのは大きな目標「年末の『紅白』出場」

――11月のプレデビューライブが初めての本格的な人前でのライブだったかと思いますが、いかがでしたか。

Fuka「今まで審査されることしかなかったので、ステージは、完璧が求められる場所で、緊張するし、怖いイメージでした。今回のプレデビューでは、みんな味方だったんです。ただ私たちを応援してくれている人たちだけの空間を初めて味わえたので、次回はもっと楽しんでライブができると思っています」

――観客の目線の違いを感じるものなんですね。

Fuka「応援する目じゃないので、怖いですよ(笑)。でもプレデビューの時はみんな優しい目をしていました」

Moepi「徐々に上がっていったよね。1曲目は緊張してたけど、最後はまとまってたと思う」

Emi「最初はみんな舞台裏でガッチガチだったんですよ。最初の曲が思い入れのある曲だったので、うまく見せなきゃという気持ちが強かったからこそ、余計に緊張したんだと思います。次回はもっと準備して万全で臨みたいです」

――今後の目標をお聞かせください。

Moepi「みんないけるでしょ?」

全員「せーの、『紅白』!」

Emi「Fukaちゃんが最近、『紅白』出たいって言うんです」

Moepi「珍しいよね、Fukaが言うの」

Fuka「マジ出たいです。去年末に実家で『紅白』を見て、悔しかったんです。今年は出たいです」

――そのためには、ものすごい勢いでこの1年を駆け抜けなければですね。

Moepi「私たちが所属している『VOLVE CREATIVE』という事務所のネームバリューも上げていきたいです!」

Yoo「私は個人的に、ライブパフォーマンスに力をかけていきたいです。誰かの支えになるようなライブができるグループになりたいです」

□MilMoon(ミルムーン)「BLACK&WHITEオーディション」合格者として選ばれたFuka、Emi、Moepi、Yuua、Yooの5人からなるガールズグループ。2月11日、25日、3月11日にシングルをリリース。3月19日には東京・恵比寿ガーデンホールで「VINII&MilMoon合同ライブ」を開催する。

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