『カンブリア宮殿』初のMC交代の舞台裏 40代コンビ抜擢は「若くすればいいという発想ではない」

2006年4月にスタートした、テレビ東京系の経済トーク番組『カンブリア宮殿』(木曜午後11時6分)が、放送開始20年の節目にリニューアルを図る。番組初となるMCの交代を行い、作家・村上龍氏と俳優・小池栄子から、作家の金原ひとみ氏と音楽クリエイターのヒャダインがバトンを受け継ぐ。4月から登場する、この異色コンビ結成の裏側には、どのような狙いがあるのか。新たにチーフプロデューサー(CP)に就任する同局の小林史憲氏が、起用理由と番組の展望を語った。

『カンブリア宮殿』新MCのヒャダイン(左)と金原ひとみ氏【写真:ENCOUNT編集部】
『カンブリア宮殿』新MCのヒャダイン(左)と金原ひとみ氏【写真:ENCOUNT編集部】

新MCの2人が持つ「多面的な視点」に期待

 2006年4月にスタートした、テレビ東京系の経済トーク番組『カンブリア宮殿』(木曜午後11時6分)が、放送開始20年の節目にリニューアルを図る。番組初となるMCの交代を行い、作家・村上龍氏と俳優・小池栄子から、作家の金原ひとみ氏と音楽クリエイターのヒャダインがバトンを受け継ぐ。4月から登場する、この異色コンビ結成の裏側には、どのような狙いがあるのか。新たにチーフプロデューサー(CP)に就任する同局の小林史憲氏が、起用理由と番組の展望を語った。

「20年間続いてきた番組で初めてMCが交代します。番組の根幹は変わりませんが、合わせて番組内容やスタジオセットも新しくなり、大きなリニューアルをします」

 注目は、新MC陣だ。小池とヒャダインは同じ1980年生まれだが、村上氏から金原氏へ、という若返りは目を引く。同じ芥川賞受賞作家という共通点はあるが、小林CPは「単に若くすればいいという発想ではなかった」と明かす。

「まず、龍さんと小池さんへのリスペクトが大前提にあり、彼らが築き上げた世界観を壊さずに継いでいける人を考えました。龍さんの後任としての金原さんは、私の中では『正統な後継者』だと思っています。金原さんのデビュー作の解説を龍さんが書き、最新の龍さんの小説の解説を金原さんが書いている。作風や世界観にも通じ合うものがある。なので、意外性のあるキャスティングではないと考えています」

 ヒャダインについても言葉を続けた。「ある雑誌の記事で、ヒャダインさんが『境界を超えていきたい』とおっしゃっていたんです。1つの職業だけじゃなく、マルチキャリアを積むのが今の時代にあっているし、その好奇心がいいなと感じました。伝統を守ることと新しい時代に合わせること、その両立において、この2人が唯一無二かなと思い、選ばせていただきました」と選定の背景を明かした。

 金原氏は83年生まれで、ヒャダインと共に40代コンビに。この年齢設定こそが、今回のリニューアルの鍵を握るという。

「これまでずっと番組を見続けてくれた50代以上の層はもちろん、20代、30代のビジネスマンなど若い世代にも届けたい。そこで重要だったのが、上下の世代をつなぐ『40代』という年齢層でした」

 そして、新MCの2人が持つ「多面的な視点」に期待を寄せる。

「ヒャダインさんは若いアイドルに楽曲提供をしながら、マルチに活躍し、境界を越えていく好奇心を持っています。金原さんは昭和の価値観を一刀両断するような作品を書いていたり、お子さんを通じて今の若者の感性も理解している。40代の2人が、上の世代と下の世代をつなぐ役割になったらいいなと思っています」

 小林CPの期待に、ヒャダインは「マルチに働くことが『どっちつかず』と言われることもありますが、今っぽいかもと自分でも感じているので、そこを評価されたのはうれしいですね。他業種だからこそ聞けることを、忌憚なく聞いていきたいです」と意気込む。金原も「文芸の世界だけでなく、テレビの方からも名前が挙がったこと自体、ものすごくうれしかったです。とにかくやってみます」と笑顔を見せた。

 一方、演出面でも工夫するとし、小林氏は「最近はVTRが長くなる傾向にありましたが、もう一度、スタジオトーク番組としての原点に帰りたいと思っています」と語った。

 新章への大改革。伝統を継承しながらも、40代の新コンビがどのような「新しい風」を吹き込むのか、4月からの放送に注目だ。

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