緊急帝王切開で双子出産→体調急変しICU「輸血も2回」 YouTuber・ありしゃん明かす壮絶な舞台裏

3人組人気女性YouTuber・ヘラヘラ三銃士のメンバーであり、経営者としても活躍するありしゃん(32)は6月4日、双子を出産した。8日間にわたる格闘の末の帝王切開、2度の輸血――。壮絶だった出産の裏側や、退院からわずか3日で仕事復帰した理由について話を聞いた。

インタビューに応じたヘラヘラ三銃士のありしゃん【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じたヘラヘラ三銃士のありしゃん【写真:ENCOUNT編集部】

産後初稼働でもパワフルな姿

 3人組人気女性YouTuber・ヘラヘラ三銃士のメンバーであり、経営者としても活躍するありしゃん(32)は6月4日、双子を出産した。8日間にわたる格闘の末の帝王切開、2度の輸血――。壮絶だった出産の裏側や、退院からわずか3日で仕事復帰した理由について話を聞いた。(取材・文=島田将斗)

 出産発表から1か月もたたないうちにパワフルに活動を再開していた。ABEMA『さよならプロポーズ via スペイン』の特別企画『第1話ウォッチパーティー』収録が産後初稼働。取材現場では階段の昇り降りもあったが、誰かに支えられることもなく、顔色ひとつ変えない。画面外でも強さは健在だった。

 そんなありしゃんも思わず音を上げそうになったのが、今回の出産だった。双子のため、予定日より早く生まれると医師からは言われていたが、なかなか進まず。通常なら7日間で退院できるはずが、今回は半月もかかってしまった。

「予定日より1か月早く生まれるって言われてたんですよ。結局、1人を生む予定の日になったんですけど、まさか生まれてこないことで悩むとは思わなかった。促進剤を打っても生まれず、最終的には神にも祈り始めて(笑)」

 生まれるという合図があってから出産まで8日間かかった。

「その間も全然寝られないし、点滴とかの影響でどんどん顔がむくんでいったんですよ。病室を行きかう助産師さんに毎回『大変ですね』『頑張ってください』って言われて、そこで『いま、めっちゃ大変なことをしてるんだ』って気づきましたね。その期間ってアドレナリンが出てるので、全然疲れないんです」

 ありしゃん自身の年齢や赤ちゃんの体の位置など、さまざまな条件がそろっていたため、経膣分娩での出産を予定していたが、なかなか生まれてこなかったこともあり、12時間の陣痛の末に緊急帝王切開となった。

 生まれた子どもはNICU(新生児集中治療室)に入っていた。「子どもに会いに行きたい!」という思いで、自ら歩いてNICUに通っていたが、体が先に悲鳴を上げた。

「帝王切開後、1日もたっていないのに歩けてたんですよ。無理したつもりはなかったけど、気持ち悪くなってきて、頭が痛くなってクラクラして、血圧を測ったら貧血が出ていたり、腎臓に負担がかかっていたりと、いろいろ悪い数値が出てしまったんです。それで私自身も集中治療室に入って輸血も2回しました。最終的には回復したんですけど、気づかなかったんです。先生にも『大丈夫ですか?』って聞かれてたけど『大丈夫です! 会いに行きます』って返してたから、それが良くなかったのかなと。どうなるかやっぱり分からないですね」

出産後、退院から3日後には仕事復帰した【写真:ENCOUNT編集部】
出産後、退院から3日後には仕事復帰した【写真:ENCOUNT編集部】

経営する会社のシステムを一新「ママたちが戻れる環境を作ってあげたい」

 壮絶な出産だったが、退院から3日後には仕事復帰している。「恐ろしいですよね」と語るが、その表情は楽しそうだった。

「『いける!』って思っちゃったんですよね。無理なくやっているのもあるんですけど、退院してすぐに『仕事したい』って気持ちになれたのは良かったと思いました」

 出産後に起きるさまざまなことをあらかじめ想定していたが、「生んだ後に仕事をやめるという選択をするのでは」と自分自身に不安を抱えていたという。

「お母さんになって『この仕事辞めよう』ってならないか不安だったんです。まだバリバリ頑張れる自分が残ってるんだってうれしかったです」

 夫や母、そしてメンバーの支えも、育児と仕事を両立するうえで大きな力になっている。

「協力は大きいです。今日は母が見てくれているんですけど、YouTube撮影しているときはメンバーがミルクをあげてくれたりする。そのときはやっぱり休めます。周りの助けは大きいですね。旦那とお母さんとメンバー。みんな楽しんでやってくれているように見えるのでうれしいし感謝ですね」

 ママとしての自覚はあるが、実感はまだないという。それでも、ママとしての“仕事”が増えたことで「ああ、私、お母さんになったんだなぁ」と感じる瞬間がある。個人チャンネルでは妊娠中の様子から出産まで映像を投稿してきたが、ヘラヘラ三銃士のメインチャンネルとは視聴者層も違うようだ。

「ママさんの熱量ってすごくて。メインチャンネルでは『応援してます』っていう短めのコメントだったのが、いまは何行にもなってるんですよ。動画で『ママさん教えてください』って投げかけると一気にコメントがつく。なんか心強い。コメント欄と動画で会話をしてる感じです。たくさん味方ができたなと」

 そんな視聴者の反応が活力になっている。

「私の仕事をしてる姿を見て『ありしゃんも頑張ってるなら自分も頑張ろう』って言ってくれる人が多い。だから頑張ろうって思えるし、この仕事をしてるときが一番楽しいんですよ。これが一番の私のストレス発散だったので、つわりで仕事ができないことが一番のストレスだったんですよ。苦じゃないからやってますね」

 出産後、ありしゃんのようにすぐ働ける人は少ない。子どもを保育園に預けたとしても、熱が出れば迎えに行かなければならない。キャリアとして大事な時期に時短勤務を迫られるのも現実だ。

「自分の会社でもそうなんですけど、妊娠して出産して『いつでも戻ってきていいよ』って言ってるんですけど、復帰できた子ってひとりもいなくて。でも、その立場に立ったことなかったから、それがどうしてなのか、社長なのに理解していなかった……。

 実際に子どもを生んでみて、その子たちの気持ちがすごい分かったし、どれだけ子育てが大変なのかもいま、実感してる。私は自分の会社でママたちが戻ってこれる環境を作ってあげたいなと思ったし、課題が見えてきて新たなシステムを入れるきっかけにもなりました。会社としても出産がいい方向に影響しました」

「でも世の中そういう会社ばかりじゃないですからね……」とうつむきながらも、「私は出産後に自分が苦労しないように、いままでの人生を頑張ってきたし、キャリアを捨てないように準備をしてきた。だから、そういう準備がうまくいくかどうか分からないけど、していくことは大事だと思います。でも、どのタイミングでも子どもができるか分からないから難しい。悩みどころですよね」と言葉を選びながら続けた。

 ヘラヘラ三銃士は恋愛トークや旅行Vlog、飲酒にまつわる赤裸々な話なども発信している。子どもが大きくなった際に、自身をどう伝えるのか。

「もう世に出ているものって消せないから、私は私。いいことも悪いこともあると思うんです。私がお母さんで生まれてくる子どものことをいろいろ考えたんですけど、『かっこいいねママ』って言ってもらえるように子育てをしていきたいと思いましたね。YouTuberにはなってほしくないですけど、『ママみたいになりたい』って言ってもらえるような“かっこいいママ”でいたいなと思います」

『さよならプロポーズ via スペイン』は「ABEMA」で毎週木曜21時から最新話無料放送中。ありしゃん出演の『第1話ウォッチパーティー』も「ABEMA」で無料で配信中。
https://abema.tv/video/title/90-1303?msockid=1fcdae7bc4d062bb08b5bac3c573637d

https://abema.tv/video/episode/90-1303_s4_p500

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