42歳でマイホーム購入→こだわりすぎな“ゴジラハウス”爆誕 石垣佑磨の強烈な怪獣愛
俳優の石垣佑磨(42)が2025年に夢のマイホーム、通称“ゴジラハウス”なる家を購入した。少年時代から夢中になった『ゴジラ』。その思いは大人になってからもぐんぐんと加速していっている。多数のグッズに囲まれた“ゴジラ漬け”な生活を送る石垣が発信したい思いとは――。

取材当日も全長110センチの巨大フィギュアを自宅から持参
俳優の石垣佑磨(42)が2025年に夢のマイホーム、通称“ゴジラハウス”なる家を購入した。少年時代から夢中になった『ゴジラ』。その思いは大人になってからもぐんぐんと加速していっている。多数のグッズに囲まれた“ゴジラ漬け”な生活を送る石垣が発信したい思いとは――。(取材・文=中村彰洋)
今年5月、石垣は自身のYouTubeチャンネル「ガキちゃん」で夢のマイホーム購入を報告した。驚くべきはあまりにも趣味に特化しすぎな家に仕上がっている点だ。愛すべきゴジラのグッズを大量に展示するのみならず、そのレイアウトにも徹底的にこだわり抜き、業者を入れて内装工事するほどの熱の入れようだった。構想にいたった経緯を石垣は語る。
「新居を購入した背景には、2歳の子どもが成長していく中で、地元を作ってあげたいという気持ちがありました。以前は一軒家を1年ぐらい借りていましたが、購入しようといろいろ物件を見ている中で引っ越しを決めました。そこで、どうせなら“ゴジラハウス”にしようと(笑)。
家を内見した時から、どこに何を置くか想像したり、嫁ちゃん(石垣の妻・森真奈美)から『かわいらしいデフォルメの人形は玄関に置きたい』などのアイデアをもらったり、レイアウトは直感で決まりました。
フィギュアのサイズを測って、アクリル版の台をどの高さに設置するのかも細かく計算していきました。子どもも小さいので、手の届かないところに飾れるように計算しました。今までは棚の上などに置いていたので、子どもは見ることができなかったのですが、アクリル板だと透明なので、下から見上げることもできるようになっています。どうせやるなら徹底的に作り込もうということで、しっかり話し合ったうえで内装工事を入れて、特注のアクリル板も用意してもらいました」

YouTubeにアップした動画内では、内装へのこだわりを事細かに紹介している。かなりの金額を費やしたようにも見えるが、「業者の方に頼んだ費用を含めても26万円」と意外にも安価で仕上げたことを明かす。
所狭しと並ぶゴジラグッズの数々だが、少年時代から集めていた積み重ね。「昔から集めていて、ゴジラグッズは絶対に売らないと決めています」。一つ一つに込められたクリエイターの思いを想像することも醍醐味の一つ。「造型師の方の想いなどを聞くことで、より集めたい気持ちになるんです」と熱を込める。
YouTubeでは、グッズ紹介や購入したフィギュアの開封動画、イベント紹介などを行っている。石垣が少年のように興奮する姿からは純粋な“好き”という思いが伝わってくる。
「好きだから続けられているんです。フィギュアの開封動画も作品として残るんです。たくさんフィギュアがあると、どんどん過去のものを忘れてしまいがちですが、動画を作っておくことによって、自分の中で愛着が湧きます。それが作っている理由でもあります」
2022年1月にYouTubeを始めた当初はさまざまなコンテンツをテーマに動画投稿を続けていたが、今ではゴジラやフィギュア関連が動画の大半を占めている。
「事務所の方から『いろんなことをやるぐらいならゴジラやフィギュアに振り切ったほうが良いんじゃないか』とアドバイスをもらったことがきっかけでした。SNSについて全くの無知の中で手探りでやっていたので、『いっそのこと、そのほうが俺も楽しいわ!』といった感じでした。
基本的に撮影は嫁ちゃんの“まなみん”が、編集は自分が一人で行っています(内容によっては長年の友人でもあるディレクターの中島敏弘氏編集の回もあり)。なので、1本作るのに10時間ほどは掛かりますね。それを舞台の本番の合間などでやっていくという生活を送っています。めちゃくちゃ忙しい時もありますが、自分の中でメリハリを作って臨めているので、人生楽しくやれています」
中でも念願だった、造形メーカー・海洋堂が開催するさまざまな造型師が一堂に会する「ワンダーフェスティバル」というイベントのレポートをチャンネル内で行うこともできた。
「台本なしの一発撮りで会場の臨場感を伝えることにこだわりました。1日だけのイベントなので、ご家庭のご事情や物理的に行きたくても行けない方がたくさんいるんです。そういう人たちに、本当に『ワンダーフェスティバル』は素晴らしいんだということをどれだけ伝えられるか。これは僕の使命だと思っています。大袈裟ではなく、本当にそう思わないと、こんな大変なことはやっていけないです。ただ好きを発信したいという想いでやってますね」

ゴジラの今後の人気拡大を願う「若い方々にも興味を持ってもらうことが大切」
現在は週2~3のペースで動画を上げ続けている。「フィギュアが届いたら、仕事で忙しくてもその日に撮影・編集をする。何か月も待ったものがやっと届く。それを開封するということには、これ以上ない感動があるわけです。これがたまらなく幸せなんです。寝かせてしまうと、『俺、何を伝えたかったんだっけ?』と熱量が消えてしまうので、鮮度はとても大切にしています」。
取材当日も全長110センチの巨大フィギュアを自宅から持参して駆けつけてくれた。「EZHOBI OmegaBeastのGODZILLA 2019」。取材時にもただならぬ存在感を放っていた。さらにその脇には“石垣家最小”のフィギュアも置かれていた。
「家の一番目立つ場所にこの子がいます。我が家の守護神です。今日これを運んできた時、すれ違う人みんなびっくりしていました(笑)。特に、このOmegaBeastは国内でも数体しか存在しないと思います。
小さい方はディアゴスティーニさんの東宝怪獣コレクションというシリーズで、1/700スケールになっています。最大と最小でここまでのサイズ差があるなんて面白いですよね。その魅力を少しでも伝えたいんです」
好きを発信し続けることで、着実にコアなファンのもとにも届いている。YouTubeをきっかけに人脈も広がっていった。
「今日着ているTシャツにも意味がありまして、“怪獣王”と呼ばれているマット・フランクさんという世界的なデザイナーが描いたイラストなんです。YouTubeで実際に会って、お話させてもらいました。本当は“ゴジラハウス”の壁にイラストを描いてもらいたいくらいですが、自宅がバレそうなので踏みとどまりましたね(笑)。
さまざまなイベントを通して、いろんな造型師さんやゴジラ関係の人達と出会うことができました。ゴジラを好きで仕事をしている方々に興味があるので、お互いそういった想いを共有しつつ、ゴジラを応援しているみんなで楽しめたらいいなと思っています。本当に好きでやられているか、仕事としてやられているのかは、熱量で分かります。そういった意味での良い出会いが去年は多かったので、これからはそういったつながりを大切にしていきたいです」
俳優として、さらには1人のゴジラファンとして、ゴジラの魅力を発信できていることにやりがいも感じている。「僕は今、ずっとやりたかったゴジラの魅力を発信するということをYouTubeで実現しています。まさに夢をかなえられていると思っています」。
今後のテーマは『ゴジラ』というコンテンツを次世代へと引き継ぐことだ。その一翼を担っていることを自負している。
「いちファンの僕が偉そうなことを言える立場ではないですが、ゴジラには世代交代も必要なんじゃないのかなと思うんです。2027年には『ゴジラ×コング 新たなる帝国』の公開が控えるなど、今が一番いい時期だと思います。今後10年、ゴジラがさらに人気を得るためには、僕ら40代や50代だけではなくて、子どもたちや10代、20代など若い方々にも興味を持ってもらうことが大切なのではと思っています。
そういう意味でも、僕の子どもがゴジラを楽しんでくれているのはありがたいですね。1954年に誕生してから70周年って本当にすごいことだと思います。過去の作品もリスペクトしながら、新しいゴジラも受け入れて、魅力を伝えていきたいです。世界で戦争が起きている中で、ゴジラというものを通して、若い人たちが戦争の歴史を忘れないでくれたら良いなとも思っています」

□石垣佑磨(いしがき・ゆうま)1982年8月28日、岐阜県で生まれ、東京都で育つ。2000年、ホリプロ「21世紀ムービースターオーディション」で準グランプリを受賞。代表作に『ごくせん』(02年、日本テレビ)、『WATER BOYS』(03年、フジテレビ)など。23年からの2年間、ロングラン上演の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でロン・ウィーズリー役を務める。プライベートでは22年8月28日に元テレビ長崎アナウンサーでタレントの森真奈美と結婚。23年2月に息子が誕生した。
