愛車趣味に娘が大泣きも…3児の父が最後まで譲れなかったこだわり「悪いパパでした」
車関連の企業で働く社員の人たちは、やはり愛車へのこだわりも強いもの。オートバックスセブンに勤める51歳の太田康弘さんは、長年乗り継いだ国産車から念願の輸入車に乗り換えた愛車遍歴の持ち主だ。車へのこだわりに対し、家族、特にまな娘からの反対にはこたえたこともあったというが、それでも譲れなかった思いとは。後日談も含めて語ってもらった。

チューニングやドレスアップが趣味で、それも高じてオートバックスセブンに入社
車関連の企業で働く社員の人たちは、やはり愛車へのこだわりも強いもの。オートバックスセブンに勤める51歳の太田康弘さんは、長年乗り継いだ国産車から念願の輸入車に乗り換えた愛車遍歴の持ち主だ。車へのこだわりに対し、家族、特にまな娘からの反対にはこたえたこともあったというが、それでも譲れなかった思いとは。後日談も含めて語ってもらった。
愛車は世界200台限定のメルセデス…ベテラン女優のクラシックな愛車遍歴(JAF Mate Onlineへ)
物心ついた時からからミニカー集めにハマり、若かりし日には親の車を乗り回していたという太田さん。特にチューニングやドレスアップが趣味で、それも高じて今の会社に入社した。これまでに乗った車は、ホンダのプレリュード、CR-Xインテグラ タイプR、アコードユーロR、マツダのアテンザ、ロードスターと続き、現在はロードスターとイタリア車のアバルト595を愛車としている。
「ルパン三世の愛車で有名なフィアット500をアバルト社がチューニングしたのがこの車。これまで輸入車に乗ったことがなくて、どういうものかずっと気になっていた。乗るならマニュアルという条件で、会社でも探してもらって300万円で購入しました。ドレスアップは50万円くらい。言われないと気付かないような、さりげないチューニングがこだわりです」
プライベートでは現在25歳の長男、23歳の長女、21歳次女の3児の父。「子どもが3人もいるのに、一度もミニバンを買ったことのない悪いパパでした(笑)」と自身の愛車遍歴を省みる。
「家族からは、オートライトもスマートキーもついてなくて不便だと文句は言われつつ、認めてもらってると思う。妻もマニュアル持ちで通勤で使ったり、ロードスターの方はもっぱら長男が大学院の通学に使っていて、自分が乗ることの方が少ないくらい。僕の趣味のサッカー観戦の送り迎えをしてくれたりもしているので、ロードスターはいずれは長男に譲ってもいいかなと思っています」
それでも、過去には家族の反対から、苦しい決断を迫られたこともあったという。
「アテンザを買う時だったかな、展示場所まで車屋さんが運転するミニバンに乗ったら、当時小学2年生だった長女から『これがいい! ○○ちゃんちもこの車なのに』と大泣きされましてね。兄妹も多いし、子どもからしたら大きくて広い車の方がいいという気持ちも分かる。それでも、車だけはどうしても妥協できなくて……」
時は流れ、昨年12月。かつて父を泣いて困らせた長女が結婚、晴れ舞台は自宅のある埼玉から遠く離れた静岡の式場で行われた。まな娘を送りに行く道中、狭い車内は家族にとっても大切な時間になったという。
「埼玉の自宅から4時間かけて、家族4人でこの車で行ったんです。狭いから2台に分かれて行く手もあったんですが、1台で行ってその分いいホテルに泊まろうと。助手席の長男は『変わろうか?』とも行ってくれたけど、久しぶりの機会だからと運転は自分が。一家そろって向かう娘の結婚式にはそれなりに感慨もありましたが、それにしてもみんな、マフラー音もうるさいのによく寝るなと(笑)」
照れ笑いを浮かべつつ、太田さんはそう結んだ。
