宮崎美穂、AKB48卒業後に人生激変 “韓国移住”に船舶免許の取得…現在は「コスメ関連の仕事を」

元AKB48の宮崎美穂は現在放送中のABEMAの新恋愛リアリティーショー『ラブパワーキングダム~恋愛強者選挙~』に出演している。AKB48卒業から約3年、新たな挑戦を前に現在はどんな生活をしているのか。話を聞いた。

ライブ通販番組で活躍しているという宮崎美穂【写真:山口比佐夫】
ライブ通販番組で活躍しているという宮崎美穂【写真:山口比佐夫】

ライブ通販番組で活躍のいま

 元AKB48の宮崎美穂は現在放送中のABEMAの新恋愛リアリティーショー『ラブパワーキングダム~恋愛強者選挙~』に出演している。AKB48卒業から約3年、新たな挑戦を前に現在はどんな生活をしているのか。話を聞いた。(取材・文=島田将斗)

 AKB48がまだ世間一般には浸透していない2007年に5期生としてデビューした宮崎。“みゃお”の愛称で親しまれ、黄金期に選抜メンバー入りを何度も経験し、22年の卒業まで約15年間アイドルとして活動してきた。卒業はキャリアの転機となったという。

「毎日劇場に立って公演をしていた生活から一変しました。本当に仕事もプライベートも充実させたいっていう気持ちが強かったです。韓国に行ったこともそうですし」

 22年10月に韓国への移住を告白した。完全移住できたのはビザの関係で数か月となったが、その後も日本と韓国を行き来する生活を送っていた。

「韓国では基本的にコスメ系のライブ配信だったりをしていたんです。ビザの関係で公のファンイベントをしたりするのはなかなか難しい期間だったんですよ。でも、そのときって新型コロナ禍だったので韓国に行けない人が多かったんです。そのなかで私は無理やり行ったので、YouTubeがすごいバズって。韓国に行けない人たちが見てくださったりしましたね。例えば、コロナ禍の韓国での入国方法だったりを視聴者に細かく伝えてたら“みゃお=韓国”っていうイメージが定着して韓国関連の仕事にもつながった感じです」

 現地でのコミュニケーションは通訳なしの韓国語。友人との会話だけでなく現地の会社とのやり取りも問題なくできていたと振り返った。

 宮崎と韓国で思い出されるのが18年の韓国オーディション番組『PRODUCE48』への参加だ。流ちょうな韓国語は話題に。デビューは逃したものの、ファイナリストまで残った。しかし韓国好きはそれよりももっと前から。韓国愛が卒業の決め手にもなった。

「意外とKARAが来る前から好きだったんです。元々自分もアイドルやっていたのもあって、向こうのアイドルに感銘を受けて『私もあれぐらい輝けるように頑張ろう』っていうマインドでした。そうなっていくなかで韓国のオーディション番組に出演したのも大きなきっかけはあるんです。それで卒業してからも韓国でお仕事ができたらいいなって自分のビジョンが見えてきて卒業を決めました」

 脳裏に焼きついているのは熱心に応援してくれる現地ファンたち。「広告を出してくれたり、カフェを開いてくれたりとか……その支えは大きくて。卒業してからそういったファンに恩返ししたいなって思いで韓国で仕事をするっていう目標が明確になりましたね」と明かした。

 2024年ごろから仕事の拠点は完全に日本に。それでも韓国関連の仕事は続けている。代表的なのが韓国コスメやファッションがそろうネット通販サイト「Qoo10」のライブショッピングコンテンツへの出演だ。

 同コンテンツはテレビショッピングのライブバージョン。オンラインでの販売とライブ配信が融合し利用者と質問などのコミュニケーションを取りながら商品を販売する。

「ライブショッピング的な配信は需要があるみたいです。それが主流みたいで若い女性だったり主婦層の方が見て下さっていますね。コスメ関連の仕事をさせてもらっていて、韓国アイドルっていうよりは韓国コスメの専門家みたいな感じです」

 意識しているのは商品を過度に褒めないこと。「成分をしっかり説明したり、どういう方がこのコスメに合うかっていう部分をお伝えすると、見てくれた人には響いてる感じはしますね。ライブ配信でやっているので、編集ができない分、リアルにお伝えできる。そこと購買力への結びつきがすごくいいみたいです」と専門家さながらの説明をしていた。

日本と韓国を行き来する生活を送っている宮崎美穂【写真:山口比佐夫】
日本と韓国を行き来する生活を送っている宮崎美穂【写真:山口比佐夫】

AKB48は「基盤を作ってくれる所」

 他にも卒業後は資格にも挑戦。韓国語能力試験「TOPIKII」の3級に特殊小型船舶操縦免許を取得した。

「卒業してから自分の時間ができました。それで仕事ばかりっていうよりは自分の人生をどうやって生きていこうかな的な考えに変わっていったんです。小型船舶の免許も周りで取得してる人がいなかったので、『取ってみようかな』って感じで受けに。韓国語検定も韓国語ができるって言っても資格がないと判断基準にはならないかなと思って受けてみました。アイドル時代にできなかったことをやってる感じですね」

 考えが変わったきっかけはAKB48という大きな看板がなくなったことだった。

「AKB48っていう大きなグループにいるときは“AKB48のみゃお”って分かりやすかったんですけど、卒業したらひとりになって、どちらかというと元AKB48っていう肩書きが遠のいていった感覚でした。自分ひとりで活動しないといけないって考えた時に、これからは“AKB48のみゃおは知らないけど宮崎美穂は知ってる”って人が増えればいいなと。資格取得とかはそれを行動に移したみたいな感じです」

 実際に宮崎には韓国に詳しいというイメージが定着している。

「それは実感してますね。もちろん私もAKB48ファンの方との交流を断っているつもりはなくて、定期的にオンラインイベントはやらせてもらっているんです。でも、そこを出てひとりでお仕事をしているときにコメントとかもらえると、新しいファンが見つけてくれたんだなってまたうれしくなります」

 AKB48在籍の15年はどんな期間だったのだろうか。宮崎は「基盤を作ってくれる所です」と即答した。

「もう本当に濃すぎて(笑)。元々私がAKB48に入った理由が『何かのステップアップになったらいいな』でした。最初のコンセプトだった“夢の通過点”って言葉が響いて、最終的に自分の夢をかなえられる土台であればいいなと思って応募しているんです。

 卒業して振り返ったときに、まさにその通りだったなと。自分がやりたかったことの土台になってくれたなっていうのはいまでも感じます。でも、いまでも“AKB48のとき好きでした”って言ってくれる人もすごくうれしいです」

 往年のファンにはバラエティー担当のイメージが強いが今回挑戦するのは異国の地での恋愛リアリティーショーだ。

「マネジャーも現場にいないし、メイクも衣装も自前だったので、メイクさんがいるようないままで仕事をさせてもらっていた環境とは全く違いました。スーツケースを2個持っていって、自分の見え方を全部自分でブランディングするみたいな。最初はすごく心細かったし、不安でした。でも、やってみたら全部自分でできるようになるっていうのは今後もメリットになるなと」

「“この子元AKB48なんだ”って見つけてくれるのはすごい楽しみです」と笑顔を見せる。挑戦することで新たなファンが増えることを心待ちにしているようだった。

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