佐野玲於、俳優業は「乗せられて始めた(笑)」 同世代俳優からの刺激で変化した意識
GENERATIONSの佐野玲於が『インフォーマ』の新シリーズ『インフォーマ -闇を生きる獣たち』(ABEMA、11月7日スタート)に出演する。演じるのは前作に続き、情報屋の木原慶次郎に振り回されるゴシップ週刊誌の記者・三島寛治だ。今回は約1か月半におよぶタイロケも敢行されるなど、前作からさらにパワーアップしている。佐野にとっての代表作となった『インフォーマ』への思いを聞いた。
ダンスと役者の両立は「互いに良い作用」
GENERATIONSの佐野玲於が『インフォーマ』の新シリーズ『インフォーマ -闇を生きる獣たち』(ABEMA、11月7日スタート)に出演する。演じるのは前作に続き、情報屋の木原慶次郎に振り回されるゴシップ週刊誌の記者・三島寛治だ。今回は約1か月半におよぶタイロケも敢行されるなど、前作からさらにパワーアップしている。佐野にとっての代表作となった『インフォーマ』への思いを聞いた。
――続編の制作が決定したと聞いた時はどのように思われましたか。
「お話を聞いたのが1年前ぐらいでした。『来年3か月ぐらいズバッと空けられる?』とスケジュールを確認されたんです。ちょうどグループが上半期は、初めて個人での時間を作るという期間でした。海外にソロでDJツアー行くメンバーがいたり、留学するメンバーがいたりして、僕も留学しようと思っていたんですけど、留学先がアメリカからタイになったって感じでしたね(笑)」
――前作の反響はいかがでしたか。
「仕事仲間もそうですし、同業者の方もそうですが、業界の人たちから『出たい』と連絡をいただきました。こんなにも反響があるのかと驚きましたね」
――タイでの撮影で印象的な出来事はございましたか。
「1か月以上海外に行くことが初めてでした。4~50人ぐらいの日本人クルーで、夏休みの遠征合宿みたいな気分でした。東南アジア自体も初めてで、タイはすごくエネルギーと活気を感じる国でした。タイの食事も大好きになりましたし、タイの人たちの肩の力を抜いて楽しんでいる感じっていうのは、日本も見習わないといけないなと思いましたね。最初は早く帰りたくなるんじゃないかなと心配していたんですけど、もうちょいいれたなって(笑)。行ったメンバーの中で、僕が1番楽しんでいたと思います。それぐらい好きな国になりました」
――普段から環境の変化に順応するのは早い方ですか。
「早いです。何事も鬼ポジティブのマインドで入ります。文化に触れたりすることが好きなんですよね。特に東南アジア、タイは行きたかった国でもあるので、積極的に臨めました」
――共演者の方とのエピソードはございますか。
「タイに行った日本人の出演者の方は10人ぐらいでした。前作から一緒のメンバーもいたので、変わらない空気感でした。朝に集合して撮影して、終わったらスタッフさんも一緒にご飯を食べに行ったり、サウナに行ったり。約束もしないでロビーに集まって、『じゃあ行く?』みたいな空気感がすごく心地よかったです。ホテルとコンビニの間にめっちゃホットスポットがあって、家族経営しているレストランに週5ぐらいで通ってました。愛着が生まれすぎて、重要なシーンの撮影を急遽そこですることになったくらいです(笑)」
――演じられた三島は前作よりも成長し、葛藤も描かれています。役作りで意識した点はありますか。
「とにかく楽しくやろうという思いでした。正直つらい部分もあったりはしたんですけど、参加しているスタッフやキャストに関して言えば、めちゃくちゃ楽しいメンバーでした。タイのスタッフさんも参加して、タイの人たちとも仲良くなって、健太さんも『この空気感大事にしようぜ』みたいにすごい盛り上げてくださっていたので、僕はそこについていけばいいんだという安心感がありました」
グループ活動との両立も「俳優に対するモチベーションはすごく高い」
――桐谷さんとは前作が終わった後にどういったやり取りをされていましたか。
「続編をやると決まっていたわけではないのですが、みんなで『やりたいよね。ってかやるっしょ!』みたいな謎の空気感でした。どこからか湧き出てくる自信みたいなものがありましたね。ちょこちょこ集まったりもしていて、『やりたいですね~』みたいな話をしていた、プロデューサーの藤井(道人)さんたちが動いてくださって、『ABEMAで決まりました』って言われて、『えぇ!』みたいな(笑)。
健太さんからも電話がきて、『これは祭りが始まるな』って。そこから30分ぐらい妄想電話してましたね(笑)。総監督の逢坂さんも含めて、ノリが若いチームなので、共通認識だったりシナジーみたいなものが生まれやすいんです。『行けるっしょ!』みたいな空気感で、やればやるほど信頼関係につながっていきました。この作品がうまくいっている秘訣だなと思います」
――今回の撮影がなければ、ニューヨークに行かれる予定だったのでしょうか。
「ダンスにエンタメ、音楽や語学など総合的に触れて、インプットする期間にしようと思っていました。でも、『インフォーマ』はとてもやりたい仕事だったので、こちらを優先しました」
――佐野さんにとって『インフォーマ』は代表作になるかと思います。これまで俳優への向き合い方はどのように変化していますか。
「最初は乗せられて始めたんです(笑)。日本テレビの深夜ドラマ『シュガーレス』にデビューするタイミングで出たのが最初。(白濱)亜嵐くんが主演、町田啓太さんと鈴木伸之さんが出て、その4番手でしたね。原作と見た目が似ているからという理由で僕がなぜかそこに入る形になりました。その時に『いいじゃん!』と言われるようになって、そのまま続けてきた感じです。僕はたくさん作品に出ているかというとそうでもなくて、グループ活動の合間でやってきました。でも、出演作品はすてきなものが多く、いい出会いもたくさんありました。なので、俳優に対するモチベーションはすごく高いです」
――どのタイミングで俳優という仕事に前のめりになっていったのでしょうか。
「EXILE AKIRAさんの『GTO』(2014年)に出たタイミングですね。たくさんの同世代に囲まれてお芝居した時に、みんなが夢を語っていたんですよ。伊藤沙莉とか松岡茉優、小芝(風花)ちゃんたちの姿を見て、かっこいいなと思ったんです。僕はダンスをやりながら、興味本位で表現者として飛び込んだ感じでした。でも、みんなはそうじゃない。みんな、すごい苦悩して、葛藤して、熱くって……。『この世界面白いぞ』と思ったんです。そこで印象が大きく変わりましたね」
――パフォーマーと俳優。切り替えはどのようにされていますか。
「ちょっとした切り替えは自然にしているのかもしれないですが、基本的には変わらないです。互いに良い作用は確実にあります。トータルで見ると気分転換にもなっています。軽く聞こえてしまうかもしれないですが、ずっとカレーを食べているよりもたまにラーメンを食べた方がうまい。そういう感覚に近いかもしれないです」
――俳優としての今後のビジョンはございますか。
「とても魅力的な世界だからこそ、いろいろな作品に出てみたいですし、やったことない役にも機会があればどんどん挑戦していきたいです」
スタイリスト:吉田ケイスケ
ヘアメイク:寺本剛(JYUNESU)、TAKESHI TERAMOTO(JYUNESU)