鈴木みのる、頸髄完全損傷と闘う盟友に「立てねぇのかよ!」 2人のやり取りが「愛に溢れてる」

プロレスイベント「TAKAYAMANIA EMPIRE3」が3日、東京・後楽園ホールで行われた。頸髄完全損傷と闘っている“帝王”高山善廣が約7年ぶりにリングに復帰。盟友である鈴木みのるとのやり取りがネットで大きな反響を呼んでいる。

鈴木みのる【写真:山口比佐夫】
鈴木みのる【写真:山口比佐夫】

「TAKAYAMANIA EMPIRE3」

 プロレスイベント「TAKAYAMANIA EMPIRE3」が3日、東京・後楽園ホールで行われた。頸髄(けいずい)完全損傷と闘っている“帝王”高山善廣が約7年ぶりにリングに復帰。盟友である鈴木みのるとのやり取りがネットで大きな反響を呼んでいる。

 鈴木、高山が“聖地”後楽園ホールのリングで対峙(たいじ)した。

 高山は2017年5月4日の試合で負傷。頸髄完全損傷の大けがを負い、現在もリハビリ中だ。そんな帝王の7年ぶりのリング帰還に観客からは「高山コール」に拍手と歓声が。「高山~!」「帝王~!」の声がやまなかった。

 ゴングが鳴ると鈴木は車いすに座る高山は「来いよ!」「来てみろよ!」「来いよ!」と鬼気迫る表情であおる。これに高山は応えるように体に力を込めるが立つことはできない。

 鈴木はそばまで近づくと「立てねぇのか、立てねぇのかよ!」「立ってこいよ!」と力を込めた。その後、マイクを持つと「おめぇが立てねぇならよ、この勝負お預けにしてやるよ。その代わりな、てめぇが帰ってくるまで、俺はプロレス王の座でお前のことをずっと待ってるからな。なにが“帝王”だ。いまの王はこの俺、鈴木みのるだぁ! 悔しかったら立ち上がって俺の顔、蹴とばしてみろこの野郎!」と続けた。

 得意技であるビッグ・ブーツもほうふつとさせるマイクに、高山の目からは涙が。この戦いはノーコンテストとなった。

 試合が終わると、鈴木は高山に近づき「勝手にあきらめんじゃねぇぞ」「絶対あきらめんなよ」と声をかけ、深く一礼していた。

 その後、レスラーがリングに上がり、高山を囲う。鈴木にマイクを向けられると「みんな、今日はありがとう!」とあいさつ。最後に「じゃあ、最後にいくぞ! ノーフィアー!」と観客と一緒に合唱した。

 高山と鈴木のやり取りにファンからは「尊敬しかない」「愛が溢れてる」「また高山の口から『ノーフィアー』を聞ける日が来るなんて!」「プロレスファンで良かった」「間違いなく今年のベストバウト」「愛に満ち溢れた最強のリハビリ」などのコメントが寄せられている。

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