歌舞伎俳優の片岡愛之助、市川中車、中村壱太郎、舞踊家の藤間勘十郎らが28日、都内で行われた「立飛（たちひ）グループ創立100周年記念事業『立川立飛歌舞伎特別公演』」の制作発表会見に出席。愛之助と中車が、台風10号の影響について明かした。

　会見の場で愛之助は、「何を隠そう、ご宗家（勘十郎）とわたくしと壱くん（壱太郎）は、『ご宗家の会』に出させていただいておりまして、大阪におりました」と、前日27日まで大阪にいたことを告白。台風10号の影響もあり、「新幹線が止まったという話になり真っ青になりまして、飛行機も間に合わない。『どうしよう！』と。リモートで行うという話にもなりましたが（会見に）出たいので、車で夜通し走って（東京に）来ました」と明かした。

　一方、東京にいた中車は、「本日、もしもの場合は、『来ていただく役者は中車さんだけでございますので、1人でも出ていただきます』と言われておりました」と説明。「昨日は僕だけが東京にいて寝られる立場でありましたが、気が気ではなく……。3人が寝ないで車で移動してくるということを聞いておりましたので、『僕も寝たらいけないんじゃないか！』と思いましたけども…」と心境を語り、「そう思っている内に、深い眠りについておりました」と告白。中車は愛之助たちの方を向くと、「僕だけ睡眠をとって申し訳ございません」と頭を下げ、報道陣を笑わせた。

『立川立飛歌舞伎特別公演』は、11月21日から24日まで東京・立川市の立川ステージガーデンで上演される歌舞伎公演。立川ステージガーデンはJR立川駅北側のグリーンスプリングス内にある多摩地区初の民間運営ライブエンターテイメントホールで、同公演は2023年に同所初の歌舞伎公演として上演された。2年目となる今回は、『新版　御所五郎蔵（しんばん　ごしょのごろうぞう）』『玉藻前立飛錦栄（たまものまえたちひのにしきえ）』の2作品を上演する。