RIZIN笹原広報を直撃 資金調達騒動と「差し出がましいようですが」発言の真相
去る7月9日、RIZINが会見を行い、来る8月9、10日に横浜市のぴあアリーナMMでの「RIZIN.22」「23」の開催を発表した。会見に際し、榊原信行CEOが資金調達のために始めたクラウドファンディングへの資金提供を呼びかけたが、ひと区切りついたところで、会見の司会をしていた笹原圭一広報部長が「差し出がましいようですが」と口を挟み、金額的にまだ足りないことをしっかり伝えて欲しい旨を進言した。果たしてRIZINにはいったい何が起こっているのか。真相を聞くべく笹原広報を直撃した!
榊原CEOに進言「言わずにはいられなかった」
去る7月9日、RIZINが会見を行い、来る8月9、10日に横浜市のぴあアリーナMMでの「RIZIN.22」「23」の開催を発表した。会見に際し、榊原信行CEOが資金調達のために始めたクラウドファンディングへの資金提供を呼びかけたが、ひと区切りついたところで、会見の司会をしていた笹原圭一広報部長が「差し出がましいようですが」と口を挟み、金額的にまだ足りないことをしっかり伝えて欲しい旨を進言した。果たしてRIZINにはいったい何が起こっているのか。真相を聞くべく笹原広報を直撃した!
――笹原さん、今日は先日の会見中の「差し出がましいようですが」の真相を聞かせてほしいなと。
笹原 そんな大げさな真相みたいなものはないんですけどね(笑)。社長(RIZINの榊原信行CEO)の立場だと弱みを明かせないというか。立場的にさらけ出せないと思うんですね。当たり前ですけど、プロモーターが「ウチはお金がありません」と言った段階で、「そんなイベントに出て大丈夫?」ってなるわけじゃないですか。
――それが当たり前の姿でしょうね。
笹原 だから、プロモーターは常に強がっていないといけないので、なかなか矛盾した話をせざるを得ない。その中でああいった資金援助の呼びかけをしていたんですけど、さすがにあれだと伝わらないと思ったんです。弱音を吐くというよりも、あのタイミングでは実情を伝えることでシリアスさが伝わると思ったので、ホント差し出がましいようだったんですけど、口を挟んじゃったっていう。
――非常に興味深いやりとりでした。
笹原 本当は社長の言葉だけで伝わったほうが良かったのかもしれないですけど、言わずにはいられなかったというか。会見が終わった後に社長から特に怒られなかったので、多分社長も「余計なこと言いやがって」とは思っていないと思います(笑)。
――目標金額は5千万円になります(※7月18日、午後2時の時点で1236人から、約1642万円が集まっている)。
笹原 例えば関係者で「サラリーマンなのでこれが限界なんですけど」って言いながら、「少ないですけど、5万円入れました」っていう方がいらっしゃって。
――ありがたいですね。
笹原 そういう方が僕の周りにもたくさんいらっしゃるんですけど、本当に嬉しいしありがたい。もう抱きしめたいくらい感謝したいです。ただ、同時に責任やプレッシャーも感じますけど。
――SNS上ではファンの方が【お金お配りおじさん】の前澤友作社長に対して、「是非支援してください」ってお願いしたりしていますね。
笹原 そこでそうなるなら一番いいですけどね。
――榊原CEOがクラファンのことを口にしたのが4月にあった「RIZIN.22」(当初は19日に横浜アリーナを予定していた)の中止を発表した会見でした。そこからある程度時間が経ってしまったのはどうしてでしょうか?
笹原 今回、8月9、10日で「RIZIN.22」「23」を発表したんですけど、もっと早い段階で野外イベントを考えていました。
――東京タワーが候補に上がっていたとか。
笹原 そうですね。東京タワー以外には、池上本門寺でやれないかとか築地本願寺はどうかとか。太宰府でやれるみたいだぞとか。そういう屋外でやれる場所を候補地として探していたんですけども、自治体によって県をまたいでの移動に難色を示したり、そもそも開催にネガティブだったり、結果的にやれる場所が見つからずに今に至る感じですね。
――結局、ぴあアリーナMMでの開催に至ったと。
笹原 そうです。そういう意味ではもっと早くクラファンはやれるタイミングがあったかもしれないですね。
――もう少し早くやれば良かった?
笹原 うーん……、なんていうんですかね。早くやったほうがいいという思いの一方で、日本で地上波のゴールデンタイムで中継されているイベントが「ピンチです。クラファンで」っていうのって、「武士は食わねど高楊枝」というか、本来は胸を張っていなきゃいけないと思うんですよ。社長の立場じゃないですけど。