現役最高齢99歳の落語家・桂米丸さん、老衰で死去 新作落語一筋を貫き「最晩年まで創作意欲は衰えず」
現役最高齢の落語家で落語芸術協会最高顧問の桂米丸(本名・須川勇=すがわ・いさむ)さんが1日午後4時45分、老衰のため都内の病院で亡くなっていたことが5日、分かった。この日、同協会が発表。米丸さんは99歳だった。葬儀は4日に近親者で執り行われたとしている。
テレビ黎明期からタレントとしても活動
現役最高齢の落語家で落語芸術協会最高顧問の桂米丸(本名・須川勇=すがわ・いさむ)さんが1日午後4時45分、老衰のため都内の病院で亡くなっていたことが5日、分かった。この日、同協会が発表。米丸さんは99歳だった。葬儀は4日に近親者で執り行われたとしている。
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神奈川・横浜市で生まれ育った米丸さんは1946年、新作派の古今亭今輔に入門。翌47年には二ツ目に昇進し、古今亭今児となった。49年には四代目桂米丸を襲名し、真打に昇進した。76年には日本芸術協会(現・落語芸術協会)の三代目会長に就任。77年には社団法人となった同会長の初代会長に就任し、99年に同職を勇退した。同時に顧問となり、2000年から最高顧問として落語の普及、発展に尽力。功績が認められ、1992年に紫綬褒章を受章、98年に勲四等旭日小綬章を受章している。
米丸さんは大正生まれで現役最高齢。新作落語一筋を貫いた落語家だった。テレビの黎明期、開局とともにテレビタレントとしても活動。NHK『お好み演芸会』初代総合司会、中京テレビ・日本テレビ系『お笑いマンガ道場』の初代司会を務めた。
米丸さんの訃報を発表した同協会では「広くお茶の間に愛された師匠でした。日本芸術協会から落語芸術協会にかけて23年間会長職に就き、長きにわたり協会の指導役であるとともに落語界の指導者でありつづけました」とし、「協会会長を勇退後も顧問、最高顧問として後進の指導に携わり続け当協会の精神的支柱であり続けるとともに、新作落語の第一人者としても最晩年まで創作意欲が衰えることはありませんでした」と振り返った。
また、米丸さんはコロナ禍に入ってからは寄席出演を控えていたが、「電話で元気な声を聞かせてくれることも多く、寄席復帰を模索する中の訃報となりました」と発表。寄席定席の最後の高座は19年9月、東京・新宿末廣亭だったとしている。