話題のドラマ『七夕の国』主演の22歳・細田佳央太 子役出身、キャリア18年で歩んできた道

ディズニープラス「スター」にてドラマシリーズ化される『七夕の国』(7月4日より独占配信中)で主演を務める俳優・細田佳央太(22)。21年には『ドラゴン桜』の原健太役で注目を集め、『もしも、イケメンだけの高校があったら』(22)では連続ドラマ初主演も果たした。子役時代から18年のキャリアを振り返る。

インタビューに応じた細田佳央太【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた細田佳央太【写真:ENCOUNT編集部】

細田佳央太インタビュー、俳優のスイッチが入ったのは高校進学後

 ディズニープラス「スター」にてドラマシリーズ化される『七夕の国』(7月4日より独占配信中)で主演を務める俳優・細田佳央太(22)。21年には『ドラゴン桜』の原健太役で注目を集め、『もしも、イケメンだけの高校があったら』(22)では連続ドラマ初主演も果たした。子役時代から18年のキャリアを振り返る。(取材・文=平辻哲也)

 最新主演作『七夕の国』は『寄生獣』で知られる岩明均さんの怪作を原作に、“あらゆる物に小さな穴を空ける”という何の役にも立たない超能力を持つ平凡な大学生・南丸洋二(通称ナン丸)がある地方で発生した殺人事件に巻き込まれ、やがては自分の力の意味を知っていく物語。

 細田は昨年、『どうする家康』で長男・信康役でNHK大河ドラマに初出演、有観客では初となる舞台『メルセデス・アイス MERCEDES ICE』では主人公を務め、フィールドを広げている。4歳の頃から子役として活躍しているが、最初は習い事感覚だったという。

「小さい頃からゲームが好きで、ゲームのCMを見て、“テレビの中に入ったらゲームができるんだ”と思ったのがきっかけです。そんな気持ちだったので、憧れの俳優さんもいたわけではなかったんです。10歳の時に事務所を変えようとなって、母が3つの事務所に書類を出してくれて、全部落ちたらやめようと思っていたんです。そうしたら、今の事務所アミューズに拾ってもらえました」

 自身の中で俳優としてのスイッチが入ったのは高校に進学してから。

「高校に上がる時に社内オーディションという制度があったんです。同年代の子に比べて、仕事もしていなかったし、自分には無理かなと思っていたら、手を挙げてくださったマネージャーさんがいて、しっかりとやらないと、と思いました」

 2019年、17歳の時に石井裕也監督が人気コミックを実写化した『町田くんの世界』で約1000人の応募から主役を射止めた。運動も勉強もできないが、別け隔てなく人を愛する才能を持つ町田くんが、人嫌いのヒロイン、猪原さん(関水渚)と出会ったことで人々を巻き込んでいく姿を描く青春ストーリー。

「世間的には『ドラゴン桜』で僕の名前を知ってもらった人が多いとは思いますが、僕の中では『町田くんの世界』での経験が大きいんです。映画やお芝居がどういう風に作られているのかを一から教えてもらうことができました。その時に自分はすごいことをやらせてもらっている、もっともっとちゃんとやらなきゃいけないという思いが強くなりました」

 キャリア18年、22歳の現在地をどう見ているのか。

「今まではあっという間。濃い経験をさせていただけたと思いますし、逆に自分の中では『まだこんなもんか』という思いの方が強いです。第一線で活躍している俳優さんが22歳だった時、どうだったのか、どんな作品をやっていたのかと比較してしまうんです。例えば、山田孝之さん(『七夕の国』で共演)、山崎賢人さん、菅田将暉さん、妻夫木聡さん、仲野太賀さんの22歳の時と比べると、見劣りするなと思ったりもします」

 今は25歳までが一つの区切りだと考えている。

「18~25歳までは、ふるいにかけられる年齢だと思います。いろんな役者さんも出てきますから。そうやって、他の子たちも意識しますが、まずは自分のことをちゃんとやりたい。今はいろんな作品に出て、いろんな役をやって、自分の力をためていきたい。一つ一つ、僕がやる意味を考えながら、作品と向き合っていきたい。僕が恵まれていると思っているのは、マネージャーさんです。信頼して、仕事の相談ができるのはとてもありがたいと思っています」と細田。

 周囲のサポートにも感謝しつつ、さらなる活躍を誓った。

■細田佳央太(ほそだ・かなた)2001年12月12日生まれ、東京都出身。1000人超の応募者の中から抜擢され『町田くんの世界』(19/石井裕也監督)で映画初主演。以降、『花束みたいな恋をした』(21/土井裕泰監督)、『子供はわかってあげない』(21/沖田修一監督)、『女子高生に殺されたい』(22/城定秀夫監督)、『劇場版 ねこ物件』(22/綾部真弥監督)、『線は、僕を描く』(22/小泉徳宏監督)、TBS『ドラゴン桜』、日本テレビ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』、テレビ朝日『もしも、イケメンだけの高校があったら』、日本テレビ ZIP!朝ドラマ『クレッシェンドで進め』など映画・ドラマを中心に幅広く活躍。2023年はNHK『どうする家康』で大河ドラマ初出演を果たすほか、連続ドラマW-30『ドロップ』で主演、夏には舞台『メルセデス・アイス』にて初の主人公主演を務めたる。2024年は、カンテレ・フジテレビ系『あの子の子ども』に出演中。

『七夕の国』
ディズニープラス「スター」で独占配信中
(C)2024 岩明均/小学館/東映 岩明均「七夕の国」(小学館刊)

※山崎賢人の「崎」の正式表記はたつさき

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