飲酒運転の猛スピード車に追突されて九死に一生 「守ってくれた」愛車を修復 奇跡の復活に感無量
飲酒運転の車に追突され、運転手は救急搬送。愛車は大破し、見るも無残な姿になった。悲劇から10か月後、スバル車は完全復活を遂げ、再びエンジンをうならせて力強く走った。事故の被害に遭った運転手が願うのは、飲酒運転の根絶だ。運転手を「守ってくれた」愛車は、SUBARU WRX S4。復活までの道のりについて聞いた。
「もっと厳罰化しないと、飲酒事故はなくならないと思います」
飲酒運転の車に追突され、運転手は救急搬送。愛車は大破し、見るも無残な姿になった。悲劇から10か月後、スバル車は完全復活を遂げ、再びエンジンをうならせて力強く走った。事故の被害に遭った運転手が願うのは、飲酒運転の根絶だ。運転手を「守ってくれた」愛車は、SUBARU WRX S4。復活までの道のりについて聞いた。
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「飲酒運転80kmに追突されて10ヶ月。ようやく車が復活しました 長かった…。今後も宜しく頼むで相棒!」
Mackey(@PruPruVAG)さんは4月11日に愛車の復活についてXで報告した。
当時の写真から、事故の恐ろしさが伝わってくる。リア部分がぐちゃぐちゃになっており、非常に痛々しい様子だ。
事故は昨年6月25日の日曜日、午前10時ごろに起きた。Mackeyさんは国道298号を(千葉・市川の)高谷方面に走行していた。信号待ちの列に停車していたところ、後ろから時速80キロのミニバンが突っ込んできた。
突然に強い衝撃を受け、Mackeyさん事故当時の記憶ははっきり覚えてないという。「救急車に1回乗せられた後、河川敷でドクターヘリに乗せられ、そのまま千葉県救急医療センター(現・千葉県総合救急災害医療センター)へ運ばれました。病院のベッドで目が覚めました」。自身のけがは深刻なものではなく、「幸いなことに、むち打ちと全身打撲で済みました」。1日の入院だけで退院できたという。
その後は警察署に行き、被害の事情聴取や事故現場の実況見分などの刑事手続きに対応した。リハビリにも取り組み、「リハビリを半年続けて症状固定にし、今は後遺障害の申請結果を待ってる状況です」と説明する。示談も交渉中とのことだ。
加害ドライバーについて、後日に警察官から聞いたところ、飲酒運転であったことと80キロのスピードを出していたことを知ったという。
猛スピードでぶつけられても、運転手に命の危険が及ぶことはなかった。2022年11月に購入したこのスバル車が助けてくれたのだ。「この程度のけがで済んだのも、セダンだったこともありますが、スバルの安全性能の高さがあったからなのかもしれないと、今でも思ってます。それに、追突は真後ろからだったので、トランク部分のクラッシャブルゾーンで衝撃をうまく吸収できたのも大きかったのかもしれません」と実感を込める。
スバル愛車はまさに命の恩人だ。「事故後にこの愛車を見た時、『守ってくれたんだ』と、心から思いました」。感無量の思いを語る。
大ダメージを受け、とても走れる状況ではない。手放すことを考えたが、命を救ってくれたことに思いをはせ、破損したリア部分を改めて見た時に、「最初は廃車にするつもりでしたが、復活させてやりたいって思いました」。全面的なレストアを決意した。業者に依頼するなどし、時間をかけて修理を重ねていった。「費用に関しては、まだハッキリした金額は出ていませんが、軽自動車1台は購入できる金額ですね」。今春になって見事に完全復活を遂げた。
外環道や下道を走ってみた。約100キロの距離。「以前と変わらずの走りでよかった」。自慢の走りを取り戻した。心からの喜びを感じた。
一方で、社会問題である飲酒運転のニュースが止むことはない。過去に何件もの痛ましい事故が起きている。社会が一体となっての解決が求められている。
Mackeyさんは複雑な思いを持っているといい、「今回、事故を経験して改めて思うのは、これだけメディアで飲酒運転について報道され、厳罰化もされているのに、まだやる人がいるのかとガッカリしたことです。加害者の裁判は判決を聞きに行きましたが、執行猶予付きで、『しょせん、こんなものか…』と改めて思いました。もっと厳罰化しないと、飲酒事故はなくならないと思います」と心境を語った。