【RIZIN】どうなるフェザー級戦線 ファンが選んだベストバウトを一挙振り返り
格闘技イベント「RIZIN」のナンバーシリーズ「RIZIN.44」(24日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)では、混沌としているフェザー級の試合が4カード行われる。配信プラットフォームの1つであるABEMAはクレベル・コイケ、金原正徳、牛久絢太郎、萩原京平の4人のベストバウト投票をXで実施。今回はそれぞれで1位となった試合を振り返っていく。
ABEMAがベストバウト投票を実施
格闘技イベント「RIZIN」のナンバーシリーズ「RIZIN.44」(24日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)では、混沌としているフェザー級の試合が4カード行われる。配信プラットフォームの1つであるABEMAはクレベル・コイケ、金原正徳、牛久絢太郎、萩原京平の4人のベストバウト投票をXで実施。今回はそれぞれで1位となった試合を振り返っていく。
○金原正徳のベストバウト1位は「VS 摩嶋一整」
ファンが選んだ金原正徳のベストバウト1位は「RIZIN TRIGGER 3rd」(2022年4月16日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)の摩嶋一整戦だ。RIZINでは寝業師として知られている摩嶋はコアなファンの間では「国内最強」「地味強」とも呼ばれている31歳(現在)。金原は“壁”となる形で迎え撃った。
グラップラーに分類される金原であったが、1Rにいきなりテイクダウンされ、トップポジションを奪われる。しかし、アームロックをかける形で今度は上を取り返していた。2Rにはテイクダウンを許し、マウントポジションを奪われる場面も、苦しい展開が続いていた。しかし、3Rには形勢逆転。タックルを切られ、攻め疲れしてしまった摩嶋を粘り強く攻め続け、マウントを奪い肩固め。そのまま極めずにバックマウントに移行すると最後は鉄槌を振り下ろし、TKO勝ちを収めていた。
○牛久絢太郎のベストバウト1位は「VS 斎藤裕2」
ファンが選んだ牛久絢太郎のベストバウト1位は「RIZIN.35」(2022年4月17日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)の斎藤裕戦だ。2度目の対戦であり、2度目のタイトルマッチ。1度目(2021年10月24日)は挑戦者として初代フェザー級王者の斎藤に挑戦。ファンの選んだ2度目の対戦では王者として挑戦者・斎藤を迎え撃った。
この試合での牛久は終始、構えをスイッチ。斎藤になかなか距離をつかませなかった。2Rには斎藤の右ハイキック、左フックのコンビネーション攻撃を見切り、左ハイキックを当て、ダウンを奪った。3R、牛久は打撃戦に持ち込もうとする斎藤に組みつき動きを制し、判定勝ちを収め、ベルトを防衛した。
ベルトを防衛した牛久はマイクで「すごく不器用だけど、RIZINファンのことを大好きな気持ちは変わらない」「第2代フェザー級王者の僕を信じてついてきてくれませんか?」と涙しファンの心をつかんでいた。
○萩原京平のベストバウト1位は「VS カイル・アグォン」
ファンが選んだ萩原京平のベストバウト1位は「RIZIN.41」(2023年4月1日、大阪・丸善インテックアリーナ大阪)のアグォン戦。3連敗中で迎えた“崖っぷち”の一戦だった。減量方法を変え、レスリングの練習に重点的に取り組み臨んでいた。
開始早々に相手にバックを奪われた萩原。今までは、この形になってしまうと、そのまま裸絞めに入られ一本負けを喫していた。テイクダウンされるたびに悲鳴、グラウンドから得意のスタンドに立ち上がるたびに歓声と観客も忙しい試合だった。しかし、これまで極められてしまっていたところで、今回は持ちこたえる。スタンドでは相手をものともせず、3-0の判定勝ちを収め、連敗脱出。バックステージで「っしゃあ、生き残った!」と噛みしめる姿が印象的だった。
○クレベル・コイケのベストバウト1位は「VS 朝倉未来」
ファンが選んだクレベル・コイケのベストバウト1位は「RIZIN.28」(2021年6月13日、東京・東京ドーム)の朝倉未来戦だ。フィニッシュ負けをしたことがなかった未来に対し、クレベルは試合前から「彼は極まるよ、間違いないです」と予言していた。
1R目の序盤はローキックなどを出して探り合い。スタンドで優位に立つ未来に圧をかけられていた。お互い距離が近くなり、ぐちゃっとした形になるとすかさず組みつき、未来をグランドへ引きずり込んだ。しかし立ち上がられると、スクランブルで顔面とボディーに打撃を被弾、ぐらついていた。2R、クレベルは細かいフェイントを入れながら、早々に組みつき、コーナーに押し込む。近距離で肘を入れ、スクランブルのような状態を作り出すとすかさず引き込みへ。一気に三角の形を足で作ると「ポペガー!」と叫び、そのまま落とし一本勝ちを収めた。フェザー級戦線の分岐点となる試合となった。
現在フェザー級の王者はヴガール・ケラモフ。11月には若手の鈴木千裕がタイトル戦に挑む。次の挑戦者はどうなるのか。榊原信行CEOは、ランキング制のないRIZINで、挑戦権を得るための指標は「勝敗プラス、ファンの心をどう掴むか」と明言した。2023年秋、一番輝くフェザー級戦士は誰なのか。記憶に残る一戦を期待したい。